のぞみ寮通信

のぞみ通信

2020/04/13

のぞみ通信 2020年4月10日 第254号

のぞみ寮 心の習慣:自主・自立・自制・思いやり

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3つのS 災いの中を生きる②

寮長  東 晴也

tsushin0254_01 私が社会科の教師であるということを寮生の皆さんはご存じでしょうか?だから、というわけではありませんが、私は世の中で何か「出来事」が起きると、それをよく見ようと心がけています。今回もそうです。
 国連のグテーレス事務総長は今回のcovid-19を「第2次世界大戦後、最大の危機」と言いました。そんな“世界史の教科書に載るような瞬間”を私たちは、今生きています。
 臨時休校となった3月の『のぞみ通信』で私は、「みんなのように元気な若者は感染したとしてもほとんど軽症のまま治癒……」と書きました。これは表現としては間違いではないようですが、残念なことに3月末にイギリスとベルギーで10代前半の少年少女が亡くなりました。この原稿を書いている4月7日、安倍首相が緊急事態宣言を発令しました!先週の日曜(3/29)から今週の日曜(4/5)までに、感染者は日本では2436人から4208人に、アメリカでは10万4837人から30万915人に、世界全体では59万人から111万人に増えました(JNNより)。1週間でそれぞれ2倍から3倍に増えています!
 こう書くのは皆さんを怖がらせたいわけではありません。事実だからです。事実をよく見る。これが社会科では大切だからです。みなさんにもそうあってほしい。事実をよく見てほしい。事実をよく見て、「それが一体何者なのか?」自分でよく考えて、判断して、その上で皆さんのとるべき行動(表現)をしてほしいんです。それこそが、「学習」です。情報は、新聞、テレビ、ラジオ、ネット、雑誌……いたる所にあります。

 

 私からは、皆さんに再度、お願いしたい。次の「3つのS」を守って生活して下さい。

STAY HOME. 家にいよう。 校医の山口先生は「家にいることは、家族や地域を守る社会貢献」と言っています。

Social Distancing.  社会的距離(1.8m)をとろう。 そして、 

Study! 勉強しよう! 今ほど、自宅での勉強に専念できる時は、今後二度とないと思います。自分や家族や愛する人を守るための勉強です。自分の頭で考えるのです。

 

 ずっと家にいることは皆さんには辛いですね。でも、あの美しいダイヤモンドは地中深くたえまない重圧を受けて生成されるのです。将来輝く未来のために今を生き抜こう!

 

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「手を取り合いながら」 

tsushin0254_02 新潟で感染者が確認されすぐに休校が決定され、その翌々日にはほとんどの寮生が自宅に戻ることが出来ました。「迎えに来ていただけませんか?」というお願いに、遠方であるにもかかわらず応えてくださった保護者の皆様には、感謝と同時に申し訳なさの思いで一杯です。無理に都合をつけてくださったにもかかわらず、温かい気遣いや声がけをしてくださいました。人の優しさに触れ、改めて私たち寮務教師が子どもたちへかける言葉の大事さを学ぶことが出来ました。
 “もうすぐ始まる”そう胸を弾ませていた矢先に休校の延長が決定しました。各家庭にその決定を連絡させてもらった際に、何人かの光風生と話すことが出来ました。約1ヶ月ぶりの会話と、さらなる休校のせいでしょうか?生徒の声が、懐かしく感じてなりませんでした。
 ふと世の中に目を向けてみると、感染の恐れと人命が優先されるが故に、差別や分断など人の様々な弱さが現れています。このときであるからこそ、本物の教育とは何なのか問われているのだと感じてなりません。そして、寮生のいつもの寮での交わりが、いかに尊いかを思い知らされました。ミーティングなどで、ストレートにぶつかり合いながらも、わだかまりを残すことなく、共に時間を過ごしている姿を私たち大人が学ばなければならない時だと思います。いつまで続くか予測できないこの戦いに手を取り合いながら向き合っていきたいものです。
 約1ヶ月後、状況がどうなっているか分かりませんが、とにかく寮生といつもの時間を過ごすことが出来ることを信じて、気長に待ちたいと思います。

(光風館 澤野 恩)

 

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「大切な人を守るために」

tsushin0254_05 突然の休校・閉寮から1ヶ月以上が過ぎました。みんなに会えることを楽しみにしていましたが、コロナウィルス感染拡大の勢いはそれを許さず、休校延長となりガックリしたのは私だけではなかったようです。各ご家庭に連絡をさせてもらった時、みんなが元気に電話口に出てきてくれた事、「みんなに会いたい」と口にしてくれた事は私の気持ちを強くさせてくれました。そして改めて、みんなと一緒に当たり前のように過ごせる毎日が本当に幸せで、喜びで恵みの日々なのだと痛感させられました。また保護者の皆様も、寮生達の事に加え私たち教師の事も祈りに加えてくださっていることを知り、励まされました。心からありがとうございます。私たち寮務教師も毎日みんなさんのことを想い、いつもお祈りしています!
 最近の私は気分転換にサイクリングに出たり、散歩したりしつつも、大事な人たちを守るために自分にできることを考え、みぎわ館で過ごしています。そして、みんなと再び安心して一緒に暮らせる日を楽しみに、館内掃除をしたり、飾りつけしたりしています。帰寮したらその出来栄えをぜひ確認してくださいね!帰寮日までずぅっとみんなのことをお祈りしています。時々、みんなに連絡しますね!ぜひぜひ、声を聞かせてください。今はみんなのことを祈りつつ、再会を心底!楽しみにしています!!

(みぎわ館 森口 みち子)

 

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 「“祈ること”は他者へ想いを寄せる行動」

 「なぜ、このタイミングで…・・・。」3月29日(日)夜、「グギッ!」と痛みが走った。人生3回目のギックリ腰。「もうすぐ寮生が帰ってくるのに、なぜ…・・・。」とその場にへたり込んだ。動けない自分に情けなくなり、心まで折れてしまいそうになった。
 3月31日(火)夜、この日は入寮・入学の延期を男子寮の新入生へ伝えたので、胸が締め付けられるような痛みを感じた。電話の向こうで「楽しみにしていたのに…。」とショックを受ける新入生。おそらく多くの生徒が「なぜ、このタイミングで…・・・。」と考えたかもしれない。
 不安を感じる中、保護者の方から「ひとり一人を大切にする敬和学園だからこそ、こういう判断をしたのだと感じています。安心して過ごしていけるよう祈っています」との言葉に励まされ、涙が出そうになった。
 敬和学園のぞみ寮は“祈ること”を大切にしている。祈りとは、結果が目に見えない不確かなことかもしれない。しかし“祈ること”は他者へ想いを寄せる行動。“祈ること”で自分自身の生き方が変わっていく。だから、今こそひとり一人が祈ってほしい。見えない恐怖の中にいる人々のために、今もなお苦しんでいる人々のために、大切な人を失ってしまった人々のために、医療に携わっている人々のために、どうかひとり一人が祈ってほしい。そして、自分や大切な人を守るための行動をしてほしいと願う。約1ヶ月後、寮生のみなさんと笑って再会することを、新入生との新しい出会いを心待ちにしている。その日を待ち望み、祈ることから一日を始めていきたい。

(大望館 片岡 自由)

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「みなさんとの再会を楽しみにして」

tsushin0254_06 のぞみ寮生の皆さん、お元気ですか。急な帰省となってしまった年度末から、1ヶ月以上が経った今も、コロナウィルス感染拡大はなかなか収まりませんね。皆さん自身の命が、皆さんの家族や大切な人達の命が守られて過ごせていることをいつもお祈りしています。
 私は、今年度からめぐみ館担任となります。どうぞ宜しくお願いいたします。めぐみ館で飼っているメダカちゃんに「おはよう。」と毎朝声をかけては、早く皆さんに会いたいな、と思う毎日です。皆さんが帰寮したら一緒に何をしようかな、何を話そうかな、と考えながら過ごしています。皆さんの笑い声、笑顔が恋しくてたまりません。めぐみ館は今、とても静かで寂しいです。当たり前のようにのぞみ寮で皆さんと生活し、皆さんとおしゃべりをしていたことが、一緒に食事をしていたことが、本当に恋しいです。のぞみ寮での生活が再開したら、思いっきり笑い合って過ごしたいものですね! 長い春休みとなっていますが、今という時間は戻ってはきません。どうぞ、今という時間を、ご家族の皆さんと過ごせる時間を大切にしてください。外出できなくても楽しめることを見つけ出して過ごせるといいですね。そして、何よりも皆さん自身で、自分の命を守ってください。学校が再開したら、神様がきっと素敵なのぞみ寮生活の道を示してくださいます!そのことを信じて、皆さんに会えるのを心待ちにしています!

(めぐみ館 小林 渚)

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「今だからこそ」 

 感染拡大からの各種自粛要請で、重苦しくストレス多いこの頃です。急激な悪化を防ぐためにも、今しばらく我慢の時は続きそうです。
 皆さんが、コロナウィルス終息の暁にやりたいことは何ですか?思い切り、感染のことなど気にせずに。今まで当たり前だった日常が当たり前ではなくなった今だからこそ、見えてくるもの、感じるもの、今だからこそ考えられることが多くあると思います。休校が決定され、各ご家庭とお電話させていただきました。その中で、私たちは、本当に多くの人との関わりの中で、優しさの中で支えられながら生きているのだと、改めて感じました。保護者の皆様には、ご多忙の中にもかかわらず、様々な形でのご協力や励ましの言葉をいただきました。本当に申し訳ありませんという思いと同時に感謝の気持ちでいっぱいになりました。本当にありがとうございました。
 そして私は、みんなが帰ってきたときに、コロナウィルスが終息したときに全力で楽しむための準備をしています。「またみんなで人狼をしたいな」と考えるだけで笑顔になります。ぜひ皆さんの、コロナウィルス明けで思い切りやりたいことを教えてください!私は、とにかくみんなとしょうもない話で大笑いしたいです。それもこれも、自分の健康があってこそ、感染の終息があってこそ。皆さん、一緒に頑張りましょう!

(男子寮 山﨑 飛鳥)

 

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「事務室からごあいさつ」

tsushin0254_04 日中、寮本部の事務室にいる瀧澤です。生徒の皆さんがいない学校はとても寂しいです。皆様も日常生活が大変な中、この先どうなるのだろうと不安な方もいらっしゃると思います。早く日常が戻ってくるといいなと思いながら、今できることを精いっぱいやって、皆さんが安心してここに帰ってこられるように準備を整えたいと思っています。また、ご心配なこと、ご不明なこと等ありましたら、いつでもお電話ください。できる限りお応えできるようにしたいと思います。皆様もご自愛ください。また、のぞみ寮でお会いできるのを楽しみにしています。

(寮事務 瀧澤 さやか)

 

 

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「かけがえのない日を過ごすことの幸せ」

tsushin0254_07 大好きな皆さんとの時間がどれだけかけがえのないものであったかを実感しています。その思いは日々増すばかりです。学校再開の延期の連絡で、久しぶりに元気な声を聞くことが出来たことはうれしいことでした。満開の桜も、皆さんと味わってこそ“きれい”だと思うことが出来ることをあらためて思います。厳しい状況の中を過ごす私たちですが、今の現実に誠実に向き合うことが大事なことと理解しながらも心のバランスを崩しがちです。この時だからこそ、一つひとつの出来事の中に、神様のご計画を見つけることが出来る自分でありたいと切実に思います。皆さんとの寮生活を思い描きながら準備を整え、過ごす毎日です。学校再開と新しい出会いを心待ちしながら、それぞれの場所でふんばり過ごしていきましょう。私たちはつながっています。皆さんの幸せを心から祈っています。

(女子寮 小菅 真子)