学校案内

校長挨拶

自分探し -未来のあなたに出会うために-

校長 中塚 詠子

 敬和学園は創立以来51年間、「敬神愛人」を建学の精神として歩んできました。教育の柱として「小人数教育」「個人の尊重」「キリスト教に基づく人格教育」「国際的視野に立つ教育」「労作教育」「寮教育」を大切にしています。これらの教育を総合的に行うことによって、一人ひとりは確実に人間的成長をとげます。同時に国際社会の主体的一員にふさわしい人格を身につけていきます。

 敬和学園は3年間の学校生活を「自分探し」と呼んでいます。この自分探しによって、自己中心的ではなく共に生きるダイナミックさを持った人に、生きる喜びと一生学び続ける姿勢を持った人に、そして自分の使命を見出せる人に、なることができます。

 敬和学園でぜひ充実した高校生活を過ごしてください。

 

一人ひとりを大切にする敬和学園で
 自分の色を創り出し あなたの未来を描いていこう

 大好きな絵本の一冊に レオ・レオーニ『あおくん と きいろちゃん』(至光社)がある。アトリエに遊びに来ていた孫たちに作者がお話をせがまれた時に偶然できた作品である。「レオーニが手近の紙に色をつけて次々に登場人物を作りだしながら、孫たちもレオーニ自身も夢中だった」と本の表紙袖で解説されている。とっさに描いたであろうこの本には人間の普遍的あり方が示されているように思う。

 私たちは一人ひとりが様々な特性や個性を持っている。それはしばしば色で表現されることがある。絵本の中であおくんときいろちゃんは一緒にいることが嬉しくて嬉しくてとうとうみどりになる。他者との出会いは思いもかけない新しい色を創出する。そこでの体験はダイナミックである。一人ではできないことに挑戦し、集団の力でそれが成し遂げられることも多い。まさに学校生活で生徒に経験してほしいことがここにある。

 集団生活は良いことばかりではない。思い通りにいかないことや自分の力の無さを見せつけられることもある。自信の無さから自分はここにいてもいいのかと悩み責めることもある。自分を受け入れられない経験だ。そんなときは「大丈夫!」と声をかけたい。自分の弱さやふがいなさにあきれて失望してとことん泣いてほしい。悲しくなって泣いて泣いて全部涙になってしまおう。「あおのなみだはあおくんに きいろのなみだはきいろちゃんに」なったように泣いて自分を取り戻そう。しかし、この取り戻された自分は前と同じ自分ではない。他者と共にあることを経験し、その上で自立し、日々変化していく新たな人格だ。自分から逃げずに自分と向き合った自分を認めよう。これが敬和の考える「自分探し」だ。

 日本には豊かな色の文化がある。同じように見えても色は少しずつ違い、また驚くほど多くの色の名前がある。これは少しの違いも大切にする文化がいにしえより伝えられていることの一つの表れではなかろうか。色に限らずまして私たち人間はもっと様々に違いを大切にされ、誇りうるのだ。

 敬和では一人ひとり違った人たちが一つのクラスや学年、部活動、寮生ならば同じ部屋にいる。共にいるからこそぶつかりながら共感しながらお互いの存在で違った色を創り出すことができる。お互いがかけがえのない大切な存在であることを受け入れたときにきらめく色を作り出すことができる。夢中になってその色を一緒に探そう。生徒・教職員一人ひとりの色が集まって敬和という色になる。

 敬和学園の三年間で自分の色を見つけ、創りだそう。高校生活が終わるときどんな色に彩られ、どんなグラデーションができるのか、その色を確かめよう。

その色はきっとたとえようもなく美しく重厚なものになるに違いない。

その色で大胆に自分の未来を描き出すことを敬和では「成長」と呼ぶ。