自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2026/10/20NEW!
混声合唱部は9月、二つの関東大会に出場しました。一つ目は9月6日にさいたま市ソニックシティ大ホールで開催された第93回NHK全国学校音楽コンクールの関東甲信越ブロックコンクールで、奨励賞を頂きました。二つ目は9月26日に浜松市のアクトシティ浜松で開催された第79回全日本合唱コンクール関東支部大会で、銀賞を頂きました。
Nコンの課題曲は「まだ旅の途中」。ゴスペルシンガーのAIが人生は常にドラマチックな旅の途中なのだと訴える曲で、自由曲は「恋の色彩」よりⅢ-もっと直接的な方法で-。古今和歌集の中からテキストを採り、心の奥底にある届かぬ想いをより直接的に表現しようと苦悩する様子を描きました。全日本の課題曲は「河」。シベリア抑留からの生還者である石原吉郎が、自分を河、社会を海に見立て、海に流れ込んでもそこにまぎれえない河としての個の確立を叫ぶ一曲です。自由曲は混声合唱組曲「三味線草」より壱。竹久夢二の絵入小唄集から引用し、かつての遊女たちの運命にあらがい想いを貫こうとする葛藤を描いた作品でした。
運命の濁流の中でも、その中で葛藤し、人生を自らの手で切り拓いていく覚悟。それが今回の大会曲たちに共通するテーマであったように思えます。どの時代の中でも自分にはどうすることも出来ない壁が立ちはだかり、自分の想像通りの道を歩めた人はごく僅かでしょう。しかし思い通りにはならない世界の中で何を大切にし、どう歩むかが人生の価値を決めるのです。結果に重きを置くことは、自らの価値や幸福を外的要因に委ねることです。過程を大切にすることは、自分たちの中で何が起きているかに耳を澄ませ、誰にも触れられない星の輝きを胸の内に宿すということです。今回、大会で目標に達することはできませんでした。しかし部員たちの大会までの歩み、その努力と誠実なる日々の取り組みの価値は何一つ失われるものはありません。特に今年部活を牽引していったリーダーたちの情熱と姿勢は素晴らしく、強い輝きを放ってこの先の後輩たちの部活の歩みを照らし出す道標となりました。そうしてこの部活はずっと想いを繋いできたのです。
人は寒さの中にあって他者のぬくもりに涙し、闇の中にあって隣を歩く友に勇気づけられます。ここで出会った仲間と共に音楽の風の中で様々な困難に立ち向かい、笑い、涙し、駆け抜けた日々を何年後かに振り返った時、きっと幸福と呼ぶのでしょう。次は11月3日の定期演奏会コスモスコンサート。これまで支えてくださった皆様への感謝と音楽への愛を込めて演奏いたします。多くの方のご来場をお待ちしています。

