クラブ活動

器楽部

2011/09/22

器楽部 大会報告

去る9月18日、山梨県で開催された、ステラジャムに参加しました。
 

 この学生ジャズフェスティバルは、プロの審査員の先生方が、リアルタイムでコメントを録音し、YouTubeにアップするというユニークな形態で知られているものです。昨年は、エンターテイメント賞をいただきましたが、今年は準グランプリにあたる、High Technique賞をいただきました。また、テナーサックスのI.S.が、優秀ソリスト賞を。そして恥ずかしながらわたくしが、指揮者賞をいただきました。

 

 演奏したのは、Channel 1 SuiteとWind Machine。魂を入れた演奏ができたと思います。それまで苦労して来た分、思いを込めることができました。聴いて下さった保護者の方からも、「何かが伝わる演奏でしたよ」と言っていただきました。演奏を終えた瞬間に、ほとんどの生徒が涙を浮かべていました。ステージには17人で上がりましたが、ステージに上がれなかった生徒たちも客席で涙を浮かべていました。それほど思いの深い演奏でした。わたしも演奏を終えて、本当に(手前味噌ですが)感動しました。「うまいバンドはたくさんあるが、良いバンドは少ない」とはデューク・エリントンの言葉ですが、うまい演奏というより、良い演奏ができたと思います。その夜、深夜まで、子供たちは今までのこと、部活への思いを語り合っていました。
 
 今回の遠征は、合宿も兼ねていました。ステージに上がらない生徒たちも、合宿を頑張りました。特に、1年生が大きく成長しました。楽器と荷物の積み降ろし、運搬を、見事なチームワークでやりきりました。普段から、「周りを見て、自分が何をすれば良いのか考えて行動しよう」と呼びかけていましたが、中学を卒業したばかりの1年生にはなかなかそれができません。この合宿で、全員が周りを見て、自分がどう動けば良いか考えて、素晴らしい効率の良さで楽器運搬をすることができました。夜には自主的に1年生ミーティングを開き、お互いの向上を話し合っていました。最終日の昼食後、突然1年生の食卓から「ごちそうさまでした!」という声が響き、全員が立ち上がって食器を片付けたかと思うと、食堂を飛び出して楽器をバスに積み始めるではありませんか。上級生も教師も一切指示を出していないにもかかわらずです。そこには「成長したい!自分も人に感動を与える演奏ができるようになりたい!」という熱い思いが込められているように思いました。
 
 学生の部活動には真摯さが一番大切だと思います。ジャズをするには、もっとリラックスして肩の力を抜かなければ行けないのかもしれません。しかし、わたしはJazz Hornetsの子供たちの不器用なまでの真摯な姿勢が、音楽に魂を込めているのだなと、むしろ教えられた思いでした。高額の遠征費を出していただき、素晴らしい経験をさせて下さった保護者の皆様に感謝いたします。応援に来て下さったヤマモトさん、コバヤシさん、スズキさん、ナガイさん、ありがとうございました。それからOBのオオハラモトイくん、ありがとう!
 

器楽部顧問 辻元秀夫