自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2024/10/02
混声合唱部は9月21日(土)、神奈川県民ホールで開催された第77回全日本合唱コンクール関東支部大会において金賞を受賞しました。
今年度の自由曲はcloud burstという、古代メキシコの先住民族の雨ごいの祈りを題材とした曲ですが、古代メキシコの雨神への雨ごいとその雨の恵み、伝統儀式を表現するだけでなく、その後のスペインの侵略と抑圧、メスティサヘ(文化の混合、混血化)によるアイデンティティの侵害とそこに対する抵抗を歌っています。曲中では熱心な人々の祈りに呼応して神からの応答、そして雨が降り注ぐ様子が再現されていますが、雨はただの雨ではなく、彼らの感情の発露であり、不屈の精神の再現であり、失われた歴史の再生を意味しています。この日の敬和学園の演奏が会場の皆様を、失われた古代メキシコへの6分半の旅へお連れすることが出来ていれば幸いです。
雨は、古代メキシコにとって祈り、願い、求め、その上で待つしかないものでした。人知を尽くし、いかに精巧な貯水湖や用水路を造ってもその先に恵みがあるかどうかは神の領域であり、人には祈ることしかできないのです。それは、もしかすると大会へ向かう私たちと同じなのかもしれません。あらゆる努力と、試行錯誤を繰り返し、少しでも最善の結果に至ろうと日々を歩んでいく。しかしその先に本当に望む結果が得られるのか、それは誰にも分からないのです。しかし、だからといって歩みを止めることは出来ません。努力を尽くし、人事を尽くした先にしか、真の望みは現れないからです。この日私たちには間違いなく恵みの雨が注がれました。それが最善の結果であったかは、この先の私たちの生き方が決めるでしょう。雨は止み、既に十分に乾きました。また次の目標に向けて歩き出していきたいと思います。次は11月4日(祝)のコスモスコンサートです。最高の笑顔と涙に満ちたコンサートにすべく準備して参りたいと思います。今後とも応援よろしくお願い致します。