自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/06/08
フェスティバルランチ
今日はフェスティバル一日目だ。
午前中に演劇があり、昼のバンド演奏があって、午後は合唱がある。
俺は演劇の審査員だった。
演劇はテレビや映画と違って、生身の人間が目の前で、しかも自分の知っている友達が別の人格になり変わって演じるという面白さがある。
椅子と机が一つ置かれた舞台が教室になり、ベンチが一つ置かれると公園になり、大きな銀紙を貼ったダンボールが鏡になる。
見知った顔が出てくると声援が飛ぶ。
仲良しが出てくると、間違えはしないかとハラハラする。
巧まざるユーモアに笑が漏れ、切実な台詞には心を奪われる。
どれほど巨額の資金を投じ、SFXの粋を凝らして作り出した映像も、この人間が作り出す空間の面白さには及ばない。
久しぶりに昼のバンドものぞいてみた。
みんな一生懸命に歌っていた。
応援する方は椅子の上に乗ったり、手拍子をしたり、声援を送ったり、これも大盛り上がりだ。
ここでは成績の良い子も悪い子も関係ない。
色んな個性が汗をかき、笑っている。
教室ではいつも眠そうな子も、ここでは目を輝かせて踊っている。
俺は70年代の本物のロックを見てきたから間違いない。
大人が子供を騙して売りつける、商品のようなニセモノじゃなくて、こういうのが本物のロックなんだぜ。
(T.H)