自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2017/11/21
ごはん(のり佃煮)・マグロカツ・小松菜和え・キムチ汁・牛乳・タルト
ランチを食べながら、寮体験プログラムに参加している生徒と話した。「大変だけど楽しいですよ。なにか自分に自信がつきます。」通学生が5泊6日寮で生活体験をする。寮生がどのように敬和生活を豊かに送っているかを知る体験だ。
今年は15名もの1・2年生が参加をした。この体験を機に、寮生を希望するという生徒もいる。個人のプライベートな空間もほとんどなく、通信機器は制限、TVも好き勝手に見られない。ある意味不便を強いられる生活になぜ体験希望者が出るのだろう。
「人は一人では生きてゆけない」と「独りになりなさい」。矛盾する言葉を敬和ではよく使う。人間は群生生物であり、相互扶助、不足を補い合い生き延びてきた。だから一人では生きてゆけない。一方、他者に流されない、周囲と違う自分を知る必要がある。自立(自律・而立)だ。だから独りになって自分というものを形作っていかねばならない。
共同生活のルール、身の回りのことは自分でする、生身のコミュニケーションで知る他者との距離感、頼り頼られることで育まれる自己肯定感。寮生を見て、ああなりたい、どうしたらあんなふうになれるのか。寮体験希望者が多く出る理由はここにある。「生きる力」を育んでいるのだ。それは通生にも刺激を与えており、敬和の豊かな多様性を保ってくれているのである。
(S・K)