のぞみ寮通信

光風館

2015/04/16

光風館通信 第445号(4月15日)

< 2015年度スタート!ようこそ光風館へ!入寮ありがとう!! >

 さぁ2015年度が始まり、光風館48名でスタートしました!光風館が新しい仲間を迎え、スタート出来ることを本当に嬉しく思います。新入寮生である48回生19名のみんな、通学生から寮生となったK.Y君(2年)、改めましてようこそ光風館へ!そして、入寮ありがとう!!

 「なぜ“入寮おめでとう”ではなく“ありがとう”なのか?」と、疑問を持つ光風生もいると思います。たしかにおめでたいことだし、“おめでとう”と言うことが一般的です。でも私は光風館に新しい仲間が増えたことが嬉しいと同時に、新しく仲間が与えられたことに感謝しているのです。1年生を迎えて、上級生は積極的に1年生の名前や出身地を覚えたり、声を掛けて関わっていたりしています。上級生が急に先輩らしく成長している姿やガチガチに緊張していた1年生が笑顔になる姿を見て、心から嬉しくなります。私は1年生の存在があるからこそ、2・3年生ひとり一人が成長していくと感じています。だから新入寮生に“おめでとう”よりも“ありがとう”と伝えたいのです。もちろん、1年生は今まで経験したことのない寮生活を送るのだから、ひとり一人が自分のペースで必ず成長していくので、心配しないでくださいね。

 そして、今年から光風館1階教師住宅に副寮長として東 晴也先生が来てくださいました。早速ですが、自己紹介をしていただきました。

 

 みなさん、はじめまして。東 晴也(ひがしはるや)と申します。20年間住み慣れたまだ雪深い山形県小国町叶水からやって来ました。引っ越し当日の叶水は、雪でした。朝、玄関の除雪をして業者のトラックを迎えたほどです。前任校は、基督教独立学園高等学校という全校生徒76名の小さな山の中の全寮制普通科の高校で、社会と国語と美術を担当していました。部活は自動車管理部と演劇部と美術部の顧問でした。学校の公用車のメンテナンスを私と生徒がやっていました。趣味は陶芸と薪割りです。自分の作った茶碗でお茶を点てて飲むことが好きです。寮は薪ストーブではないので、少し残念です。村の活性化のために、妻と村の数名のおばあちゃんたちとエアロビクスもやってました。よろしくお願いします。

 

 各館・全体礼拝後の自己紹介でもわかるように、東晴也先生のひと言一言に心が込められていて、光風生をはじめ、のぞみ寮生はその雰囲気やダンディさに魅力を感じています。また奥様のAさんが光風館裏の畑を耕している姿を見て、何人もの光風生が手伝い、「自分たちの畑を作りたいんですが、いいですか!?」と、申し出てくれています。光風館に新しい風を送り込んでくださっていることを実感しています。ありがとうございます!

 新年度が始まり1週間経ち、1年生のみんなはどういう心境でしょうか?入寮・入学礼拝、オリエンテーションキャンプと慌ただしい1週間が過ぎ、疲れている人もいるかもしれません。また「これからどんな楽しいことが待っているのだろうか!」と期待している人、「みんなとうまくやっていけるかなぁ…」という不安を感じている人もいることでしょう。正直に言うと、敬和生活は楽しいことばかりではありません。人間関係でうまくいかないことだってあるし、学校行事・寮行事で役割を任され、余裕が無くなることだってあります。でもそのつらい・しんどい・苦しい時にこそ、周りにいる仲間・先輩・教師を頼ってください。きっと自分の気持ちを聴き、寄り添ってくれるはずです。そして、お互いを支え合う関係がやがて“信頼出来る仲間”であることを実感することでしょう。(片岡)

 

 

 

< “2つの約束” > 

 2・3年生は昨年度終わりに、光風館全体ミーティングを重ねて行いました。『寮生活で楽しい時・しんどい時は?光風館で過ごした1〜2年間で自分自身が変化・成長したところは?今、一生懸命になって打ち込んでいることは?新入寮生を迎えてから、どんな先輩になりたい?どんな人間関係を築き、光風館はどういう集団を目指したいか?』など、様々な質問を投げかけました。

 2・3年生は、そのミーティングの中で私から伝えた“2つの約束”を守ることが出来たでしょうか?1つ目は“俺、やります!”と自ら進んで引き受ける姿勢を持って、寮生活を送ってほしいということ。2つ目は“新入寮生を笑顔で迎えなさい”ということ。付け加えて伝えました。『自分が入寮してきた1〜2年前の気持ちを思い出してほしい。期待よりも不安や緊張のほうが大きかったのでは?その時、先輩になんて声を掛けてもらえたら嬉しかったか、思い出してほしい。そしたら自分がどういう先輩になりたいか、どういうふうに声を掛けてあげられるか、わかってくるんじゃないのかな?』

 4月7日(火)入寮礼拝直前、新入寮生のお迎えと荷物運びのために光風館前で待っている2・3年生。君たちの笑顔や荷物運びを手伝っている姿を見たら、「みんな、うまく出来るだろうか…」という自分の中にあった不安は吹き飛び、「よし、光風館はさらに良くなっていく!」という確信に変わりました。“2つの約束”を守ってくれたことよりも君たちの素直さや優しさは、本当に嬉しく魅力的だということを再確認させられました。

 4月8日(水)入学礼拝前には毎年恒例である2・3年生の花道で1年生を送り出しました。期待と不安や緊張でいっぱいの1年生は、数ヶ月後には凜々しい表情を見せるようになっていることでしょう。ひとり一人の成長を楽しみにして、見守り支えていきたいと思います。 (片岡)

 

 

 

< のぞみ寮対面式 > 

 4月8日(水)入学礼拝の夜、のぞみ寮対面式が行われました。180名を超えるのぞみ寮生を前にして、1年生は名前・出身地・好みのタイプなどを自己紹介しました。好みのタイプを言った瞬間に大盛り上がりする上級生を前にして、自己紹介するのはとても緊張したのではないでしょうか?私も去年、新任教師として自己紹介する直前、緊張しまくって深呼吸をしても収まらなかった胸の高鳴りを憶えています。例年以上の盛り上がりを見せた対面式で、のぞみ寮全体で温かく迎え入れられていることを感じてもらえたら嬉しいです。

 ちなみに余談ですが…私が対面式でやった“チアのものまね”を見て、澤野恩先生は『去年よりもキレが無くなったんちゃうか?』の一言。さらに1週間経った今朝、東晴也先生は改めて『片岡さんは大学時代、チアをされていたんですか?』と一言。「いえいえ、あれは一発芸です…」とすぐさま返答する自分。自分の中に恥ずかしさよりも「去年よりもクオリティが落ちてしまった…」というショックを感じつつ、「経験者に見えるのか…」と葛藤し、「あれ、こんなに感情を揺さぶられ、自分は一体何を目指しているのだろうか?」と悩む、26歳独身の昼下がりなのです。(片岡)

 

 


< 礼拝のお話 >

C.T(2年) 

 光風館は個性豊かな人がたくさんいて、時に厳しく、時に優しく、面白い人たちばかりです。さらに光風館には、敬和の中心ともいえる生徒会長もいます。そして学校行事には寮生が中心となり、ほかの人たちを引っ張っています。そんな光風館はとても馴染みやすくて、とても過ごしやすいところです。

 みなさんは自分が変わったと感じたことはありますか?私はこの一年を振り返り、自分には大きな変化があったことに気が付きました。私は小学4年生からこの敬和に来るまでほとんど学校に行っていませんでした。なので中学3年の10月頃は敬和に行けるかどうか、わからない状態でした。ちなみにこの時のテストは最高27点でした。このままだとダメだと思い、毎日1時間の勉強をすることにしましたが、それだけでは足りないと思い1日中勉強する日もありました。さらに家族や先生方に協力してもらいました。特に先生方にはほぼ毎日家庭訪問をしてもらい、宿題や勉強のやり方などを教わりました。そんな私の必死の努力を応援してくれた周囲の協力もあり、私は無事に合格することが出来ました。

 そして私は敬和に入る際に過去の自分を捨てて、新しい自分になることを決意して来ました。そして敬和での私は、いままでとは違う自分になっていました。それはどういうことかというと、学校行事に一生懸命になったり、友達に相談をしたり、一緒に遊んだり、一緒にご飯を食べたりする。私にとってはすごく楽しい、そんな一年間で私は自信を持ってありのままの自分を出せるようになった、ということです。これは学校にほとんど行っていなくて、家にばかりいて本当の自分を隠していた私にとってはありえない変化でした。一年間でここまで変わることができたのは友達や先輩、先生方のおかげです。一人では何も変わらなかったと思います。本当にありがとうございます。そして残りの2年間、ありのままの自分を大切にして、周りとうまくやっていけるように頑張ります。

 一年生のみなさんは、まだ来たばかりでよくわからないことがたくさんあると思います。ですが心配する必要はありません。ここにいる光風生みなさんが初めは何もわからなかったんです。なので一年生のみなさんひとつひとつ覚えていきましょう。もし、どうしてもわからないことがあったら周りの先輩に聞いてください。どんな先輩でも優しく教えてくれます。なのでどんどん聞いてください。そしてたくさんの人と話し、関わりを深めて、ありのままの自分を出してみましょう。

 

T.S(2年) 

 みなさんは、「諦めよう」と思ったことはありませんか?僕は、何回もあります。ついこの前もありました。それは、ハンドスプリングです。みんなからは、「絶対に出来ない。お前なんか無理。出来たらジュースをおごってやる」と言われました。「みんな、馬鹿にして…」と思いつつ、ハンドスプリングをしました。しかし、出来ませんでした。「なぜ出来ないのだろう…」と思いつつ、毎日練習に参加していると、少しずつですが出来るようになっていきました。倒立すらできなかった僕が、ハンドスプリングが出来るようになりました。『絶対に諦めない!成功してやる!』という気持ちが成功に繋がったと思います。

 ある本に、”Never Give Up”と書いてありました。意味は、「決して諦めない」という意味です。どんなことでも絶対に諦めないでください。絶対に成果が出ます。つらい時、困った時、諦めそうになった時は、”Never Give Up”を思い出してみてください。