のぞみ寮通信

大望館

2021/02/16

大望館通信 第283号 「ラストメッセージ」

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「ラストメッセージ」 N・S(3年・新潟市中央区)

 みなさん、こんにちは。これを書いている今日は1月17日。つまり、1週間前の僕がみなさんにラストメッセージを送ります。さて今、僕は恐ろしいほどの課題に追われています。その数はなんと1,2,3,4,5,6,7,8,9,10個もあります。去年1年間の忙しさが全部今月に集中してしまったかのようなヤバさです。この原稿を書いている間も、その恐ろしさで手が震えています。ですが、大丈夫。1週間後の僕なら10個の課題なんて完璧に終わらせているでしょう。きっとラストメッセージの日には晴れ晴れとした気持ちでこれをみなさんの前で読んでいるはずです。頑張ってください。応援しております。とのことですが課題はまだ4つあります。

 さて、前置きが長くなってしまったので早速本題に参ります。これまでの3年間で僕は15歳から18歳になった。ひげが生え、背が高くなった。何も知らない中学生は、まったく何も知らないわけじゃない高校生になった。この3年間で出来ることは何でもしてやろうといろんなことを自ら体験した。大量の時間と場所があれば、出来ないことは殆ど無かった。楽しいこともあった。失敗した時もあった。ギターの音量出し過ぎて怒られた。部屋で奇声を発していたら怒られた。紅茶もコーヒーも最初はまずかった。それもこれも、周りに人がいたからこそ楽しく出来たことだと思っています。ギターを教えてもらったり、部屋の友達同士で笑い合ったりした時。チェスとバックギャモンは対戦相手がいないと出来ないし、紅茶・コーヒーは他の人に飲んでもらって感想を貰う時が一番楽しかった。そういう繋がりがあったからこそ、3年もこんな所で面白おかしく過ごすことが出来たんだなぁと思います。49回生から53回生のみなさま、誠にありがとうございました。

 最後に一つ伝えたいのは、何かを始めようとした時、みんな最初は下手くそです。でも、上手くなろうと試行錯誤している時間と上手くやれる方法を発見した瞬間が一番楽しいところです。この言葉で締めます。「失敗を愛せよ。出来ないことも楽しめよ!」愛してるよみんな!

 いつまでも生きてなくちゃいけない人生のことを思い、お祈りを捧げます。

 天に座します我らの父よ。51回生の卒業に際して、その進む道に祝福をしてください。この祈りを主イエス・キリストの御名によってあなたの前にお捧げ致します。アーメン

 

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 冬休み明け、3年生がラストメッセージとして礼拝のお話を担当してくれました。今回はN・S君のお話を載せました。彼のように支えてくれた仲間の存在に気付き、自分自身の成長を自分の言葉で語ってくれることを本当に嬉しく思います。彼らの敬和生活は毎日同じことの繰り返しではなかったはずです。いろんなことに喜んだり悩んだり、嬉しいこともトラブルが起きたこともあったはずです。彼らが歩んだ敬和生活3年間は直線的な生き方ではなく曲線的な生き方をしてきました。ただ平凡な毎日じゃなかったからこそ、苦しみの中に楽しみを見いだし、周囲に喜びを与え、心の豊かさを大切にして、仲間と共に分かち合うことが出来たのだと感じています。この経験こそが人としての深みや厚み、奥行きや豊かさが出てくるものではないかと感じています。自分の言葉で語ってくれたひとり一人の姿を誇りに思います。