今日のランチ

今日のランチ

2020/10/09

今日のランチ(2020.10.9)

栗ごはん・サケ西京焼・小松菜煮浸し・けんちん汁・牛乳・ミニアップルパイ

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 実りの10月。今日は栗ごはん。労作畑のサツマイモもまもなく収穫の時を迎える。ランチホールから眺めると、赤とんぼが飛び交っているのが見える。ローターリーのわきに植えられた銀杏の木には銀杏がびっしりと実った。栗、梨、イチジク。敬和はキャンパス全体が収穫の秋を迎えている。

 

 ふと見まわすと、ひとりでランチを取る生徒が多いことに気づく。コロナ禍で対面の着席を禁じているので、余計目立つ。というか、今まで気が付かなかっただけなのかもしれない。「ぼっち飯」と揶揄する生徒がいるが、はたして一人のランチはそれほどまでかわいそうなのだろうか。周囲を気にせず、ひとり満足いくまで食事ができるほうが幸せではないか。

 

 同調圧力というのがある。自分の意見を言えず集団に気を使い、流されてしまう雰囲気を言う。幼少期から「一緒にトイレ行こう」「こっち来て食べなよ」などの体験を積み重ね、気づけば「友達幻想」のような呪縛にとらわれてしまう。個人の事情を曲げてまでグループに合わせることは、相当なストレスだ。声の大きなものに皆が流されると、意に添わない事にもNOを言えなくなる。

 

 一人でランチを食べることができる。しかし、行事やクラスではみんなと共に協力し、自分の意見をしっかりと表明できる。そんな敬和生に成長してほしい。大人になっても自分の意見を持たず流される者、同調圧力に自分の良心を曲げるストレスを抱えるものは多く、その年で気づいてももう遅いからだ。目の前で黙々と食べている「ぼっち飯」の生徒こそ、真の敬和生といえるのではないか。

(S・K)