のぞみ寮通信

大望館

2011/01/10

大望館通信 第161号(1月10日)

<壁>

 
 改めまして、あけましておめでとうございます。

今年も宜しく!!何て言っている間に1月が終わり、2月、3月とすぐにやってきます。そして何人かの生徒は、いよいよ本気で取り組まなければならない問題と直面することになります。それは・・・“進級”
 年度の終わりが近づいて来て、与えられた膨大な課題に取り組む。もう何年も見てきた光景ですが、今年はその姿の数が多くなりそうなのは気のせいでしょうか?でも仕方の無い事です。サボっていたからそうなっただけの話で、誰が悪いのか?間違いなくやってこなかった人が悪いのです。
 で、何よりもかっこ悪いのが途中であきらめてしまう人。さすがに、これまでの経験上あきらめる人はいませんでした。さて、これまでのツケがたまってしまった人は、あきらめることなくこの壁をなんとしても乗り越えて下さい。

(澤野)

 

 

 

 

 

 

<先輩>

 
 1月9日、君たちの先輩が帰ってきました。今年成人を迎えた39回生の先輩達です。せっかくですので、この学年との思い出話を一つ。
 この話は、T.S.という先輩が大学見学に行ったときにやってくれた話です。彼は周りから馬(ウマ)とあだ名を付けられていました。
  その日、彼は言いました。「ヒヒーン!!」訳すと「明日の朝、5時に新潟駅におくってくれ」と言うんです。その後のやり取りは以下の通りです。
「そんなん無理やで。」
「ヒヒヒーン(明日の朝一の新幹線に乗らないといけないんです)」
「なんで?」
「ヒーン(学校見学に行くんです)」
「じゃあ今から夜行バスに乗って行け」
「・・・」
普通、高校3年生にもなったら、一人で夜行バスに乗って東京に行って大学見学して帰ってくるぐらい、なんてことないでしょう?それができないと言うんですよ。よっぽど自信がなかったのか、朝送ってくれないなら夜中に起きて歩いて駅まで行くと言い出すんです。そこまでするか?
周りの3年生たちにも促され、ようやく決心をつけて夜行で向かうことにしたその動物はさすがに自分のあまりの計画性のなさに、反省していました。バスセンターに向かう車の中で、何度も言い聞かせました。「いいか、わからなくなったら誰かに聞くんだぞ、聞いてもわからなかったら、ちゃんともう一度聞くんだぞ。わかったふりをするんじゃないぞ。」もう一つ言い聞かせました。「聞くのが恥ずかしいと思ったらこう思え。自分の人生でこの人と再び出会うことはない。」このアドバイスが少し効いたのかちょっと目に力が入ったように思われました。まるでその先に人参があるかのように・・・。
しかし、その心配はしなくてよくなったんです。何故なら、夜行バスに乗ることが出来なかったからです。既に予約がいっぱいで、馬一頭分のスペースなんてとんでもなかったんです。
で、どうしたか?その時のプランもちゃんと私は立てておきました。近くのホテルに泊めて、朝一番の新幹線に乗せるという完璧なものを。
当初の彼の予定はこうだったんです。当日の朝5時に送ってもらって朝一番の新幹線で東京駅まで行き、東京駅で京葉線に乗って千葉の蘇我駅に行く。そこからは大学のバスが迎えに来てくれる。帰りは安いホテルを探して一泊してゆっくり帰ってくるというものでした。
このプランには2つのミスがあります。まず一点。朝の5時に誰も送ってくれないと言う事。そんな時間に送ってもらうつもりならば事前にきちんと頼んできてください。2点目は泊まるホテルを用意していないと言う事。泊まる場所は事前にきちんと用意しておかないと許可は出来ません。
それで夜行バスで行くとなれば、行ってその日のうちに新潟に帰ってくれば問題なし。でも、彼にとっては問題大有りだったんです。バスの終点は池袋。池袋から東京まで・・・。これがひっかかっていたんです。高校3年生にもなって、予定していなかった池袋→東京これが加わっただけで、不安で仕方なく夜中に歩くとまで言い出したんです。
しかし、そんな心配しなくてよくなりました。いやラッキーだったでしょう。私がと言うよりも普通の人が少し考えたらわかる、駅の近くに泊まって、自分の予定していた新幹線に乗って、その日のうちにまた新幹線で帰ってくる。どうせ向こうで泊まろうと思っていて、それが許可されないんなら前日泊まればいいだけのこと。まあ私は一緒に駅の近くのホテルを捜してやらなくてはならないという面倒臭い事になりましたが、彼にとってはもっとも不安な池袋→東京がなくなるのです。
 ホテルに入っていく、馬を見て私は一安心。「ふう、これで完璧」しかし、このプランにもミスがあったのです。ある大事な事を忘れていました。
 その次の日、本人が寝坊して朝一どころか9時に起きてしまうという、その可能性を予測しておくという大事な事を・・・
 この先輩が、朝寝坊をして学校見学に行くことが出来なかった事を面白おかしく通信に載せた文章ですが、この数年後、もっとすごいことをしてくれる輩が出てくることを誰が想像できたでしょうか?その話は、彼が卒業するまでとっておくことにしておきましょう。
 さて、この39回生ですが、なんと18名この大望館を巣立っていきました。彼らが入寮してくるに当たって、大望館は定員オーバーしてしまい、0室を作ったわけです。それまであの部屋は4階特別室、通称「よんとく」と呼ばれ、勉強をする為の特別室だったわけです。そんな部屋があったんです。それだけ、昔の大望生は勉強に飢えていたのかもしれませんね。
 これからも是非全員がそうあって欲しいものです。

(澤野)