のぞみ寮通信

みぎわ館

2010/12/13

みぎわ館 第64号(12月13日)

<信頼を再び> 

 
 みぎわ館でまた盗難が起こってしまいました。大切なお子様を寮に預けてくださっている保護者の方々、みぎわ館で日々懸命に生活しているみぎわ寮生には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。

長い期間、「盗難のない館」であることが誇りであり、また当然であったみぎわ館で後期に入り2度も盗難が起き、みぎわ寮生全員が暗く、不安な気持ちになってしまったことは言うまでもありません。様々な疑心で覆われていました。
 全体ミーティングを何度も開き、それぞれの怒りや辛さを言葉にし、ぶつけあいました。大好きなみぎわ館なのに…と涙する人もいました。しばらくの間みぎわ館には当然のように不穏な空気が満ちていました。とても辛い事です。生活の場であるはずのみぎわ館なのに、安心なんてしていられない、信頼なんてしていられない・・・とみぎわ館のみぎわ寮生のすべてを自分たちで否定してしまっていました。しかし、このままの雰囲気でいいはずがない。この雰囲気を打破するためにどうしたらいいのだろう?とそれぞれが考え始めてくれていました。それが形となり始めたのが最後になった全体ミーティングでした。
 前ブロック長・Uさんをはじめとする3年生たちの発言がみぎわの不穏な空気を大きく動かしてくれたように思います。「盗ってしまった人は名乗り出てほしいと思う。でも、それを待ち続けて自分たちの生活が脅かされ続けるのはいいのだろうか?」という問いかけから始まりました。3年生・Sさんは「ルーズになっていたみぎわ館が、結果、盗難を生んでしまったのかもしれない。打破するためには自分たちの生活を見直す必要があるのではないか。」と前進するためのヒントを与えてくれました。Tさんは「このままでは卒業なんてできない。」と後輩たちの気持ちを奮い立たせてくれました。その他たくさんの3年生たちの言葉に、今みぎわ館は再起しようと動き出せています。
 信頼し合えていると思っていたみぎわ館で盗難が起きたことは、その信頼が偽物であったとの思いに至り、みんなの心が凍りついたとても悲しい大きな事件でした。まだまだ完全復活できていないみぎわ館ですが、みんなの怒りや不安、辛さや願いなど様々な想いを全員が言葉にしたことが、盗ってしまった人の心を動かし返金につながりました。戻ることはないだろうと思われていたお金が持ち主の手に返ったことは、どんなに盗みが人を傷つけ、自分自身を傷つける行動であるか、互いの信頼を踏みにじり、みぎわの全員がどんな気持ちに陥ってしまうのか、痛いほど全員に伝わった結果なのだと思います。再度「盗難のない館」だと言い切れるまで、全員で一丸となって『信頼』を取り戻していきたいと考えています。
 みぎわ寮生一人一人の大きな心の成長が神様によって導かれることを祈りながら、祈りを忘れることなく、歩みを進めていきます。

(森口)

 

 

 

 

 

 

<礼拝のお話> 

 

*M.M.(1年生)
 私の夏休みの思い出についてお話ししたいと思います。私の一番の夏は、お母さんの実家である神奈川へ行ったことです。お母さんの実家ということで、年に一度夏休みに神奈川のおじいちゃん・おばあちゃんのところへ遊びに行きます。毎年行くのですが、その度にすごく喜んで迎えてくれます。行ったら、横浜のランドマークタワーへ行ったり、ディズニーランドに行ったりで、とても楽しい5日間でした。いつも1週間くらい泊まるのですが、時間が過ぎるのがとても早く感じて、1日1日と終わるのが悲しくなってきます。おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に過ごせる時間をもっと大切にしようと、夜遅くまで起きて、朝早く起きて話をたくさんしたりします。最終日になってしまうと、時間が止まってしまえばいいのになぁ!とか、ずっとここにいたいなぁ、なんて思ってしまいます。おじいちゃん・おばあちゃんと離れるのは寂しいです。でも。その度におじいちゃんとおばあちゃんが「また、来年までじいちゃん達も元気に頑張るから、Mもがんばれ!」と言ってくれて、その度に勇気づけられ、がんばろうという気持ちになれます。
 毎年思うことですが、1日・1日の時間を大切にしなきゃな…と思います。みなさんも、何気なく過ごしている時間、何気なく一緒にいる人との時間を大切にしてみてください。そこには幸せがいっぱいなはずです。      

(11月10)

 

 

 

 

*T.W.(1年生)
 今日は、私が悩みに悩んだ末にみぎわ館の副ブロック長になってからのことについてお話ししようと思います。
 私は副ブロをさせていただいてから、自分の中でだけですが、少し変わったかも!と思う事があります。どこがどう変わったのか?と聞かれると何とも言えない自分ですが、意識と視点は大いに変化したと思っています。入寮したての頃は人付き合いが苦手な私は、上辺だけの付き合いをして問題を起こさなければ良い、自分がしたいことをやりたい、周りは別にいいや…などと考えていました。でも、副ブロというきっかけのおかげで、私の視野は広がり、このままの自分じゃいけない!変わらないと!と思えるようになりました。
 正直、私は人の悪い所を見つけるのが得意です。あの人はここができていない、あの人は問題だ!あの人は…と良い所があったとしても受け入れることがあまりできず、ついついできない所ばかりに目がいってしまいます。人の事もそうですが、自分の良い所ってなかなか見つけることが出来ませんよね。人の良い所も悪い所も認め合えれば、自分の事も受け入れられるようになるだろうし、自分の良い所を見つけられ、自分を好きになれるのではないかと思います。私は人をきちんと理解し、完璧に受け入れられているわけではありませんが、周りを見る余裕や自分以外の人たちの事を考えることが出来るようになってきました。それに伴って、自分を今まで以上に好きになることもできるようになってきました。
 また、自分の思っていることや伝えたいことも言えるようになってきました。遠慮もしちゃいますが、言わなければいけない事は言う。相手との仲が悪くなるかもしれないけれど、お互いのために必要なら少しくらいケンカしてでも、向き合って解決することが大事なのだと気付くことが出来てきています。
 つまり、視野を広げれば余裕が出来る。自分を好きになれたら、周りの人も好きになれる。相手を受け入れるために、相手を理解することが大切!ということです!

(11月23日)

 

 

 

 

*U.Y.(2年生)
 私は不安や苦しかったことを言うのが苦手です。「大丈夫?」と聞いてくれる人にも「大丈夫!」と答えてしまいます。というよりむしろ、「あぁ、私が落ち込んでいるせいで周りの人に心配をさせてしまった…周りの人たちまで暗くしてしまった…。」と思ってしまい、余計に落ち込みます。自分でも面倒くさい性格だなぁと思います。中学生まではそれで特に問題はありませんでした。「大丈夫?」と聞かれて「大丈夫!」と答えて終わりでした。しかし、おもしろいことに敬和は、みぎわ館は、それで終わらせてくれません。むしろそこから始まります。「大丈夫!」と言っているのに、黙ってギューってしてくれる人がいます。隣に座って見つめてくれる人がいます。一緒に泣いてくれる人、ジュースに気持ちをいっぱい入れて渡してくれる人、メッセージ付きのお菓子を持ってきてくれる人、手紙をくれる人がいます。「大丈夫!」って言ってるのに「大丈夫じゃないでしょう!」と言って追いかけてくる人がいます。これが敬和やみぎわ館の普通。
 敬和生は、みぎわ寮生は他人の苦しみを一緒に乗り越えようと考えているようです。しかも、それが自然と…なのです。すごいことだと思います。そんな人たちの優しさで、最近の私は変わりました。辛かったことや悩みを口にできるようになりました。
 みなさんは、悩み・苦しみをためていませんか?相談できる人はいますか?1人で解決できることもありますが、そうじゃない事もあります。誰かの優しさに頼って、心の傷は癒されます。嬉しいことに、素敵な事に、自分を受け止めてくれる人がすぐそばに、今、あなたの隣にいます。ゲームや漫画・パソコンもいいですが、それよりもはるかに心を元気にしてくれるのは人だと思います。心の弱っている今だからこそ、みなさんもそのことに気付けるはずです。そして、自分が多くの人に支えられていること、そして同じように支えていることを思い出してください。信頼というものを問われる機会が増えたみぎわ館の今日このごろです。信頼とはその字の通り、「信じて頼ること」です。難しいですね。裏切ることもできるし、裏切られることもあります。形にすることはできなくて、ただ気持1213_011ちでしかありません。でも、だからこそ、永遠にあり続けるものだし、本当の繋がりを作ってくれるものだと思います。
 人口1億2781万人(2005年時点)の日本で、私たちは出会いました。すごいことです!奇跡です!運命です!私はとっても嬉しいです!この出会いを、今よりもっと深めることが出来たら、もっともっと幸せです。3年生が寮にいらっしゃるのも残りわずかとなりました。この素敵なみぎわ館で過ごす1日、1日を大切にしていきましょう!

(12月1日)