自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2017/09/26
ごはん（ふりかけ）・豆腐ハンバーグ・小松菜ソテー・味噌汁・牛乳・ぶどうゼリー
夏休みに設置した「電子黒板」の運用が始まった。黒板上に投影された映像や画像というプロジェクター機能だけでなくだけでなく、英文、数式、漢文などをあらかじめ投影しておき、そこへ電子ペンで書き込んだり、解説を別画面で展開したりできる。生徒の評判も上々で、集中が違うと先生方も張り切っている。
若い先生ほど操作を苦にしないし、作業も楽しむことが出来るようだ。一方で、生徒と接する時間を失っていないか。教務室の入口で精一杯の声で先生を呼んでいる生徒に、画面を注視している先生は気付かない。あるいは気付いても画面から目を離さず返事をする。そのとき生徒が感じることは何だろう。
私を敬和に導いてくださったＦ先生は、昔ＰＣを全教員に配ると決まったときこう呟（つぶ）やかれた。「きっと先生方、教務室から出なくなるよ」。小説「モモ」には時間を盗む灰色の男たちが登場する。目の前のつるつるした液晶画面に時間を奪われること無く、生のコミュニケーションこそ人格教育に必須だという確信を失ってはいけない。
豆腐ハンバーグのように手間隙賭けることを面倒がり、短時間で結果を出そうとする。時間をかけることを厭い、機械に任せるようになったとき創立50年の敬和は御心にそむき潰（つい）えてしまうだろう。ランチの一手間を戒めとしたい。
（Ｓ・Ｋ）
