自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2017/05/09
食パン・チキンバジル焼・グリーンサラダ・クリームスープ・牛乳・オレンジ
昔、敬和のランチは闘いだった。
4限の終了を告げるチャイムがなり終わらないうちに、ドドドッと階段を駆け下りる地響き。「うぉーっ」という叫び声とともに猛者共があっという間にランチホールになだれ込んでいった。いわゆる「ランチダッシュ」である。全校生徒が50分の昼休み中にランチを取るには、座席が300に満たない旧ランチホールはあっという間に満席になるからである。焦りから土足のまま来ると、生活指導の教師から注意を受け、履き替えに戻らねばならない。闘いから離脱を命じられた敗者の背中は、どこか哀愁を帯びていた。
それが、今では400席、冷暖房完備、渡り廊下で結ばれ履き替えなし、さらにゆとりの60分昼休み……と至れり尽くせりなのである。その快適なランチが昨日から50分に戻った。1年生のお試し週間を終え、個別相談ウィークも終了したためである。闘いは復活するのか？と思いきや、スムーズにランチタイムは進行してゆく。4限（ＯＢの皆様、今は3限終わりにランチです）の開始にぎりぎりなのが数人はいるが、マナーもいい。
まことに嬉しい限りだが、仕事柄、叱る対象がいないとなんだか寂しくなってしまう。連日、教師の目をかいくぐり食パンをビルのように積み上げて、卒業時に「ランチ代の元は取った。体重2倍」と豪語した男子がいたっけ。今日の食パンをいただきながら、少しだけ寂しく、少しだけ懐かしくなった。（Ｓ・Ｋ）
