自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
小西二巳夫(校長)
大型低気圧 交通機関乱れる
12月6日(木)、新潟県内は前夜から発達した大型低気圧の影響で、強風が吹く大荒れの天候となりました。12月の最大値を更新する最大瞬間風速が36mを超える風が吹いたためにJRなどの交通機関は大幅に乱れました。前日の気象予報でも報じられていましたので、対策を講じなければならないと考えながら校内の住宅を出ました。敬和学園は全校礼拝から一日が始まりますが、その前に教務室(職員室)で教職員の打ち合わせを行います。この日は二、三年生には第4定期テストの最終日であり、一年生は実行委員を中心に準備をしてきた社会科特別授業のある日です。打ち合わせに入ると、案の定JR越後線が運休したこと、羽越本線や信越本線が遅れているために、5方面に出ているスクールバスの出発を遅らせているとの連絡が入ってきました。保護者からも遅れる旨の電話が次々に入ってきます。教務室の窓からはわが子を送って来た車がふだんより相当多いのが一目瞭然でわかります。当然全校礼拝の開始時刻は遅らせることになり、テスト時刻等も繰り下がっていきます。
全校礼拝 一年社会科特別授業
あたふたとした雰囲気の中で始まった一日ですが、それぞれの立場の方の働きと気遣いのおかげで、欠席者も少なく、学校全体のプログラムは15分遅れで始めることができました。二、三年生はテストがあるだけでも落ち着かないのに、天候の乱れによって集中力がそがれることになります。一年生も一日をかけて取り組む社会科特別授業が予定通りにできるのか気が気ではないはずです。しかしチャペルでの全校礼拝はふだんとなんら変わらない静けさと沈黙のうちに始まりました。そして礼拝後に引き続きチャペルで行われた社会科特別授業もまた、実行委員長の開会のあいさつから静かに始まりました。
荒天への対応協議
正午前のことです。外出していた私に教務主任の狩野先生から連絡が入りました。JRのダイヤは依然乱れていること、運休の路線もあるので、放課(下校)はどうしましょうか、との相談です。30分後に学校に戻り、関係者で協議をしました。JRの遅れは時間がかかりそうだと判断し、4時間目のテスト、ランチ(給食)、校内清掃は予定通り、その後ショートホームルームを行って、午後2時15分に通学生、寮生すべて一斉放課にすることにしました。また各クラスで交通機関の影響を受ける生徒の帰宅方法を確認すること、運行が大幅に遅れている羽越本線村上方面の生徒のために、スクールバスを村上駅まで走らせることなどを決めました。
三年生の素直さ
4日間のテストが終わったわけですから、12時45分からのランチ(給食)はふだんに増して賑やかで解放感にあふれます。その余韻のせいもあったのでしょうか、その後の校内清掃時に、始まっているにもかかわらず、4人の三年生男子生徒がロータリーから進入路を下っていくのが教務室の窓から見えました。坂の下にあるベーカリーカフェ・エミタイにパンを買いに行こうとしているのでしょうか。距離はありましたが4人が誰かはわかりました。一言で言うと元気のいい体育会系の子どもたちです。生活指導主任の小松先生が窓越しにハンドマイクですぐに戻ってくるように呼びかけました。自分たちのことだとわかったようで、彼らは素直に戻ってきます。そしてそのまま教務室脇の中会議室に招き入れられました。当然しっかり叱られるわけです。反省文も書かされたのでしょうか。しばらくして、私の机の前に彼ら四人がやってきました。目の前に立った彼の背の高さとエネルギーに一瞬圧倒されそうになりました。開口一番は「三年生として自覚のない行動をとってしまいました。申し訳ありません」でした。「敬和学園にとって君たちの存在は大きい。君たちのあり様を一、二年生はしっかり見ている。それを自覚するように…」との私の言葉にも素直にうなずきました。「この子たちは敬和生になって卒業していくのだ。その時はもうすぐだ。」と実感した瞬間でした。
2012年12月6日はあたふたと始まりました。即座の判断を迫られることがいくつもありました。それと同時に見えない大きな力によって導かれ守られていると深く感じる一日ともなりました。