自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2015/05/08
つながる恵み
寮長 信田 智
時期はずれになりますが、「もういくつ寝るとお正月 お正月には凧あげて コマを回して遊びましょう 早く来い来いお正月」という歌がありますが、私は東京生まれ東京育ちであったので、子供の頃、お正月には必ず凧揚げをし、コマ回しをして遊びました。
今からもう37年も前、私たち家族が東京から新潟に引っ越してきた最初の正月に、私は子供と一緒に、雪が積もり冷たい北風の吹く寒い庭で凧揚げをしました。新潟では6月に行われる白根の大凧合戦が有名ですが、雪が積もり冷たい風が吹きすさぶ正月に、凧揚げをする人など誰もいませんでした。あの歌は、有名な歌ですが、正月に気候が安定し暖かい地方での習慣で、北国の習慣ではないことを悟りました。
のぞみ寮には全国各地、また外国からも寮生が集まってきますから、自分の常識が必ずしも皆の常識ではないのです。言葉のニュアンスさえ違うのです。私は関東人で、妻は関西人です。関西人の妻にとっては、私が普通に話していることが、きつくてトゲがあってたまらなかったそうです。
話を戻して、凧と糸の関係ですが、凧は糸と繋がっているから、風に乗って空高く揚がるのです。風が強くなるとその緊張感はぐんと強くなります。子供と凧揚げをしたその日も、強い風が吹いてきて私たちの揚げていた凧の糸が切れ、凧は緊張が解かれ、思いっきり自由になって大空に舞っていきました。ところが、いかにも悠然と自由に大空を舞っているように見えても、その行きつく先は墜落です。
私達で言うと、この緊張感をストレスと言ってもいいかもしれません。1年生は、慣れない寮生活の中で、いろいろな出来事が緊張感を生み出すでしょう。そして、早くこの緊張感から解き放たれたい、こんな規則や不自由な寮には耐えられない。寮をやめて自由になりたい、と思う時が1度や2度は必ず来るでしょう。しかし、この緊張感こそが、実は私たちを空高く上げ、生き生きとさせる力なのです。過度な緊張は糸を切らせますが、人によってその緊張に耐える力が違います。
ここにいる皆さんの先輩たちは、その緊張の糸を切らさずにつながり続けて、逞しく成長してきました。だから緊張に耐えられなくなった時には、遠慮なく相談してください。
神の子イエスは、「私につながっていなさい。そうすれば、実を豊かに結ぶようになる。」と約束して下さった。キリスト教の神様は、どこか遠く離れたところにおられる神様ではなく、いつくしみ深い愛に満ちた、友なるイエスとして、私たちの悩みや苦しみを知り、受け止めてくださるお方です。私たちの弱さを一緒に負ってくださり、支え励ましてくださる、一番身近にいてくださる友なるイエスなのです。敬和に来て、のぞみ寮で友なるイエスを知り、イエスとつながることが出来たなら、皆さんの高校生活、さらに人生そのものが、本当に祝福された素晴らしいものになることでしょう。(2015・4・7 入寮礼拝より)
< 48回生代表挨拶 >
入寮の決意
光風館 N.T
今日、のぞみ寮に入寮する1年生を代表して、入寮の決意を述べさせていただきます。
私は兵庫県姫路市で生まれ、15年間地元を離れず過ごしてきました。5人兄弟の4番目で、兄もこの学校やのぞみ寮でお世話になりました。そんな兄の影響も少しはあったのかもしれませんが、敬和学園に進学したいと決めたのは自分自身です。両親や先生からは、別の進路も示されましたが、私の考えは変わりませんでした。親しい友人からは、「なぜ新潟に?」とよく訊かれました。その度に私は冗談っぽくごまかしてきましたが、本音を言えば地元の高校より敬和学園に強く魅かれるものがあったからです。自分を知り、個性を尊重しあう敬和学園の教育方針に共感し、私もそんな仲間に加わりたいと思ったからです。
そして受験合格と同時に入寮できることを楽しみにして、今日までの準備を進めて来ました。その反面、新しい生活への不安も多いにありました。生活用品を買い、洗濯やネクタイの結び方などを練習するだけでは拭いきれない不安が今も正直、残っています。どんな事が私を待ち受けているのか想像もできません。早く寮生活に馴染めたらなと思います。
私の中学校では様々な行事の度に「集団行動、集団行動」と言われて来ました。おそらく多くの中学校がそうだと思います。でも、ここでは中学校以上にそれを意識しなければならないと覚悟しています。今までは集団行動といえば時間を守る、挨拶をきちんとするなど、その程度でした。それらもとても大切な事ですが、言われた事だけを守れば許された中学校の集団行動とは違って、これからは寮という家の中で、友達や先輩という家族と過ごし、その中で自分がどんな役割を担い、どんな位置づけで過ごすのか、それを考えて、積極的に行動することが求められていると思います。
同級生の皆さん、もしかしたらこれから辛い事や大変な事があるかもしれません。それでもここにいる皆で協力し合い、それを一緒に乗り越えて行きましょう。保護者のみなさん、これから親元を離れて生活する私たちには、それぞれの不安がありますが、温かく見守り支えてください。これから大変お世話になる先生方、先輩方、まだまだ未熟で分からない事だらけの私達ですが、どうぞよろしくお願いします。
< 入寮によせて >
保護者代表挨拶
M.Y 様
この度、48回生73名が新たに入寮の機会をいただき、こうしてこの場にご縁を得ましたこと、心から感謝を申し上げます。
住み慣れた環境、それぞれの場所から様々な別れを経て、不安や寂しさを胸に秘めながらも「敬和学園の扉を開くと、人生の扉が開(拓)かれる」との言葉に導かれ、これから始まる3年間という限られた時間の中に、ワクワクとした期待と希望を胸に自分探しの高校生活をスタートすることが出来ました。
我が家では二人の娘がおりますが、長女は46回生の寮生です。今年は二人共、のぞみ寮にお世話になることとなりました。
長女が敬和学園に入学したいと思ったのは、6年生の時に転校し、中学に進みましたが、思春期の女の子の関係はとても難しく、傷付くことも多くあり、自分の思うような学校生活は出来ず、自信を失いました。何とか自分を取り戻し成長したいと敬和学園に希望を持って入学しました。
次女は、中学校で陸上競技の楽しさに出会い、陸上を伸ばす高校を選ぶのか、姉の大変そうだけど、なんだか楽しそうな学校を選ぶか、迷いに迷いました。そんな時、姉が“敬和学園に絶対に入るべき。あなたには絶対に合っている。敬和学園はたくさんの学びがあるところ。いろんな人の意見が聞ける。自分は寮で協調することを覚えた。悩みを真剣に聞いてくれる人がいた。生きていく上で大事なアンテナを立たせてくれるのが敬和学園。”と、妹に訴えかけ、誘いかけました。今でこそ、そんな長女ですが1年生の時は多くの壁にぶつかり、「なぜ寮に入れたのか!?」と怒り、2年目では電話で号泣しながら「自分がどうしたら良いのか、わからない」と苦しんでいたこともありました。
寮の先生のお話では、長女は後輩を迎えたことで変わってきたそうです。“どうしたら自分の考えや想いが届くのだろう…。先輩とは何だろう”と考えるようになり、先生に相談するようになったそうです。敬和学園の寮生活を通して、目に見えない多くの大切なことを学び、成長しております。
また私自身も、娘に対してはずっとダメ出しばかり言う親で、娘をたくさん傷付けてきました。娘が苦しくて泣いて電話を掛けてきた時、「何でも否定!否定!もういいから」と、電話を切られてしまったことがあります。自分でもある程度、どうしたらいいか、わかってきているけど出来なかったり、そうしたくない自分がいて苦しかったり…。そんな時、親には“自分のことをただ聴いてほしかった”ということが今になってわかるようになりました。最近、娘は家に帰って来ると、本当に私たちを労ってくれます。2日もすると、ダラダラしてあまり変わっていないと思うように見えてきますが、疲れも出るようで大目に見ています。
新しく入寮された1年生のみなさんは、慣れない環境で戸惑うことも多く、たくさんの困難に出会うかもしれませんが、「人生は努力した人に大きな運という橋を架けてくれる」そうです。互いに成長を喜び合える実りの多い寮生活になりますように心から願っています。
< 着任の挨拶 >
*今年度新たに2名の先生がのぞみ寮・寮務教師として着任いたしました。
副寮長 東 晴也
みなさん、はじめまして。この3月まで20年間住み慣れた、まだ雪深い山形県小国町からやって来ました新任の東晴也(ひがしはるや)と申します。
前任校は、基督教独立学園高等学校という全校生徒76名の小さな山の中の全寮制普通科の高校で、社会と国語と美術を担当していました。趣味は陶芸と薪割りです。自分の作った茶碗でお茶を点てて飲むことが好きです。村の活性化のために、妻と村の数名のおばあちゃんたちとエアロビクスもやっていました(笑)。
家族は、妻と長男(44回生)と次男(48回生)です。光風館1階教師宅に妻と二人で生活させていただいています。今春、敬和に入学した次男は、大望館に入寮しました。
妻の趣味は畑で野菜などを作り、それを調理して食べることなのですが、光風館の南側のすこし荒れた土地を耕していると、光風生がもの珍しげにベランダから見物していたのですが、まもなく一人、二人…やがて数名が降りてきて、手伝ってくれるようになりました。これまでほぼ毎日のように、有志が畑作業を手伝ってくれます。簡単なうねつくりから笹の除去など体力を使うものまで作業は様々ですが、その時に応じて自主的に手伝ってくれます。
先生方との日々のミーティングも、私にはとても新鮮です。各館での取り組みなどは意外と個性的といいましょうか、ばらばらなのですが、先生方の寮生への思いは同じように熱い!です。すでに卒業した息子もこの先生方に見守られながら、ここで生活させて頂いたんだなと思うと温かい気持ちになります。
寮では毎日いろんなことが起きます。私はまだここに1ヶ月もいませんが、生徒達の成長はドラマのように急展開をみせてくれます。それはまさに驚きの連続です。私が思い描く以上の「希望」がここにはあるようです。先の見えない時代の中で、この学園(寮)はまさに希望の家だな、と実感しています。
寮生はじめ保護者の皆様との出会いを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。
女子寮担任 小菅 真子
はじめまして。この4月から、のぞみ寮で働かせていただいています。小菅 真子(こすげ みちこ)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
3人の娘がおりますが、長女と三女は敬和の卒業生です。42回生・45回生の彼女たちものぞみ寮「めぐみ館」で3年間をすごしました。
のぞみ寮で働かせていただくにあたり、娘からは、「寮の生活は楽しいことばかりではないんだよ。つらいことの方が多いかもしれない。お母さんは、寮生が安心してすごせるように支えてあげてね。寮生の気持ちに寄り添ってあげてね」と。「私たちにしていることよりは控えめにね・・お母さん元気すぎるから」と辛口のエールも添えられました。
寮生のパワーをスタートから感じています。個性豊かなのぞみ寮生と、一緒に笑ったり、泣いたり、悩んだり、いつでも側にいると感じてもらえるよう関わりを築いていきたいです。(娘の辛口エールも肝に銘じながら・・・)
学校での生活が充実してすごせるよう、寮がひとり一人みんな安心して過ごせる場所であれるよう努めていきます。
「自分を大切に思える」ことを胸に置きながら、寮生の皆さんとのかかわりを一歩一歩深めていきたいと思っています。自分を大切に思えることが他者へのおもいやり・気づきにつながっていくと思うからです。安心して共にすごせる存在でありたいいと願っています。
新一年生と共に、はじめてのことばかりの生活に戸惑いも多いのですが、1年生と一緒に一つ一つ経験を重ねていきます。2.3年生の頼りになるうれしい言葉かけ、助けも早々に受けています。
保護者のみなさまには、寮の生活で不安なこと、わからないことがございましたらご連絡をお願いいたします。共に悩み考えていきたいと願っています。
神様が守ってくださる恵みに日々感謝して、すごしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
寮生リレー通信 (第121回)
「48回生を迎えて」
N.J(大望館 2年 千葉県市原市)
新年度から半月が経ちました。大望館でも今年度は新入生20名を迎え、定員は少し超えましたが、いくつかの部屋を4人部屋に改装し、総勢48名でのスタートとなりました。
新入生も、始めはすごく緊張した様子でしたが、今では少しずつ寮生活に馴染みつつあり、最初の頃よりも笑顔が増えてきました。それでも、まだ寮生活でのルールを覚えるには、やはり時間がかかります。今まで経験したことのない上下関係や寮での仕事をこなしていくことは、始めは想像以上に大変なものです。ですが、それを乗り越えてこその寮生活です。つらいことも少なくありませんが、その分楽しいこと、みんなで笑い合えることもとても多い、一言でいえば濃密な3年間になると思います。寮生はよく怒り、泣き、そしてその分よく笑います。寮生活の醍醐味はそこにあると思います。敬和で、のぞみ寮でしか得ることができないものは計りしれません。48回生の寮生活はこれからが本番です。僕も初心にかえってもう一度自分のこれまでの寮生活はどうだったかを振り返ってみたいと思います。

「1年生を迎えて」
B.M(みぎわ館 2年 新潟県新潟市)
1年生が入寮して1週間が経ちました。そして、私が2年生としても1週間が経ちました。正直今は「大変!!!」という気持ちでいっぱいです。1年生にルールを教えるために、私たち2年生が一つ一つ言葉で説明をして1年生におぼえてもらいます。想像以上に「教えること」が難しくて、今までには感じたことのないような壁にぶつかりました。
私が1年生で先輩からいろんな事を教えていただいた時、たくさんのルールでいっぱいいっぱいになった時がありました。その経験から、私は1年生に楽しく寮生活を送ってもらいたいと思い、ゆっくり1年生のペースで覚えてもらおう教えていこうと思いました。しかし、生活する上で必要なルールは多く、1日にたくさんのルールを教えてしまうことになってしまいました。1年生に無理をさせているのでは?と感じることがありました。また、言葉の使い方、表現にも悩みました。1年生に短く分かりやすく伝えるにはどうしたら良いのか、たくさん考えました。相手が理解し、実行出来たら伝わったことになるので、1年生が分からなければダメなのだと思います。私が1年生の時には分からないことでした。
どう伝えたらいいのか悩み、辛いこともありますが、私は1年生がみぎわ館に入寮してきてくれてとっても嬉しいです。1年生が来てくれたから、私は2年生になれました。でもまだきっと2年生として力不足なのでしょう。でも私も1年生と一緒にたくさんの経験をして、一緒に大きく成長していきたいと思います!
1年生も2年生も3年生も、よろしくおねがいします!

「オリエンテーションキャンプの感想」
I.K(光風館 1年 新潟県柏崎市)
『オリキャンはバスに乗った時から始まっている。』ある先輩がそう言いました。その格言の様な言葉に背中を押された私は、顔と名前の一致しないクラスメイトの乗っているバスに乗り込みました。頑張って友達を作ろうと思いましたが、話し始めてもあと一歩を遠慮してしまい、なかなか会話が続かず目的地まで沈黙が続いてしまいました。その後、先生方の話や様々な企画がありました。その中で私はある一言で、スッと緊張が解け、何もかも吹っ切れる気持ちになりました。それは校長アワーの小西校長の一言でした。『弱さは自分の支えになる。』
私は以前、違う公立高校に通っていました。私は以前の高校でケガと病気により、時数が足りなくなり、仲の良い友達が進級していくという孤独感が怖くなり、敬和学園に入学しました。なので私はこの事実が恥ずかしく、ずっと自分の弱さとして続くのだろうと思っていました。しかし、小西校長の一言でこの事実が消えることはないが、これからの人生の大きな柱となっていくのだろうと思い、一歩を踏み出せることが出来て、まっさらな気持ちで友達を作るように励みました。そして少人数ですが、友達を作ることに成功しました。本当に良かったです。
私たちの学年には様々な性格の人がいます。オリエンテーションキャンプでは、そんな学年・クラスと関わり合える時間が出来て、最高の2日間が送りました。このような時間を作ってくれた先生方に感謝します。

「のぞみ寮レクリエーションの感想」
I.C(めぐみ館 1年 新潟県新潟市)
4月11日に寮の行事として、体育館で新1年生の親睦会が行われました。レクリエーションが始まる前、私はドキドキとワクワクとちょっぴり不安で、なんとも表現しづらい気持ちでいっぱいでした。しかし、そんな不安やドキドキは始まってすぐに打ち消されました。それは、先輩方でした。私たち48回生がおどおどしている中で、先輩方が司会者として、はきはきと行動し、そんな中にも私たちを笑わしてくれたジョークなどなど、先輩方が改めてすごい存在だということを思わずにはいられない姿でした。そんな先輩方のおかげで、鬼ごっこやドッチボールをしている時は最高のひと時でした。疲れてくじけそうになっても、一緒に乗り越えようとしてくれる仲間がいる、そう思えたときのうれしさは、何よりも素晴らしかったです。いつまでもこの気持ちを忘れず、道を踏み外さないように一歩一歩、前へ進んでいきたいです。



< バザー献品のお願い >
来る6月13日(土)に行われますフェスティバル&バザーで、「のぞみ寮」は、今年も、全国から集まる寮生の保護者の皆様にご協力をいただいて、恒例の「全国物産コーナー」を出店致したいと計画しております。つきましては、保護者の皆様には、献品のお心づもりをいただき、日が近くなりましたら献品をお送り頂けたら幸いです。
※今年の物産展の収益は、創立50周年記念事業のために捧げます。
送り先 敬和学園のぞみ寮宛
日 時 : 2014年6月13日(土) 9:00開始
品 物 : 全国各地の名産品(食料)、その他
場 所 : 敬和学園内 友愛館脇
寮務教師から一言
48回生73名を迎え、のぞみ寮生187名でスタートした2015年度。今年も県内外からたくさんの新入寮生を迎え、共に歩み出せたことを大変嬉しく思います。
入寮礼拝でガチガチに緊張していた1年生は、ようやくペースを掴み始め、次第に活き活きとした表情を見せています。また、1年生を迎えたことで2・3年生は優しく頼れる先輩の顔へと変化し、成長しているように感じています。そんな魅力溢れるのぞみ寮生と共に笑い、共に泣き、共に成長していきたいと思います。
今年度ものぞみ寮教育へのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
寮務教師:片岡 自由