労作日記

被災支援活動

2014/07/13

2014年度 第2回被災支援労作(2014年7月11日~13日)

期 日 2014年7月11日(金)~13日(日)

場 所 宮城県宮城郡七ヶ浜町

宿 泊 日本キリスト教団 仙台北教会の付帯施設ジレットハウス

参 加 生徒20名、教員4名

 

 第2定期テストを終え夏休みを目前に控えた週末に、今年度2回目の被災地支援労作を行いました。11日金曜日の授業終了後、荷物の確認等をしていざ宮城県へ。今回の参加者も1年生から3年生までクラスも学年もバラバラなメンバーが集いましたが、バスの中では笑い声が途切れないほど盛り上がり、みんなの間の距離が一気に縮まりました。しかしそんな賑やかな雰囲気も、バスが宮城県の仙台港北インターを通過すると大きく変化しました。3年前、初めて敬和が七ヶ浜を訪れた時の様子を話すと、メンバーは沈黙の中でその時の様子に思いを馳せていました。被災支援の大切な土台となる緊張感が生まれた瞬間でもありました。また今回の被災支援は、七ヶ浜にあるキャンプコテージ「ジレットハウス」に宿泊するため、食事は自分たちで協力して作ります。学生時代からイタリア料理店で修業を積み、調理師免許を持つ寮の先生の指導を受けながら、美味しいご飯をみんなで協力して作りました。共に作り、共に食べる。教師も含めて24名の参加者全員が一つになる重要な要素の一つです。

 翌12日(土)にはいつもお世話になっている七ヶ浜町ボランティアセンターに向かいました。コーディネーターの星さんや引地さん、柴田さんが敬和学園のビブスを見るなり喜んで迎えてくださいました。受付を済ませた後には、七ヶ浜の3年間を集約したDVDを見せていただきました。初めて被災支援に参加した生徒も多く、話を聞くだけでは分からない、自然災害によって引き起こされる人間の想像を超えた大きな力を感じる貴重な時間となりました。お馴染みの「おらほの体操」で準備運動を済ませたら今回の作業場所である海岸近くの農地に向かいました。

 作業は、農園の整備と雑草除去でした。畑の畝作りは普段の労作でもやっている作業なので、1年生でもお手のもの。高校生に指導しようと意気込んでおられたボランティアセンターの方々は、鍬を上手に使ってさっさと畝を作る敬和生に驚いておられました。予定していた畑の整備は午前中にはほぼ完成。午後からは新しい畑の開墾のために刈り込んでいた草をコンポストに集める作業を行いました。初夏の日差しを浴びながら、草の山をみんなで集めて引率の先生よりも高い山を作りました。

 七ヶ浜の農地は津波の影響で海水を浴びた事から、農作を行えない期間が長く続きました。そのような中、ボランティアセンターの呼びかけで少しずつ整備が行われ、震災発生から3年目を迎えた今年も、ようやく作付けができるようになってきました。秋のお祭りに向けて色々な土の実りを収穫できればいいなと考えています。

 高速のインターや駅等が近くにある七ヶ浜は、復興の手も比較的早く入ったと言われています。しかし、震災発生から3年以上が過ぎた今でも、苦しい生活を余儀なくされている方々が多くおられます。TVや新聞等で流される「復興を遂げた」というニュースにのみ耳を傾けるのではなく、たとえできる作業は小さくても被災地を覚えて支援活動を続けることの重要性を、改めて考えさせられた3日間でした。いつも宿泊場所を提供して下さっている仙台北教会をはじめお世話になった皆様に感謝して、報告させていただきます。(文責:野間)