労作日記

被災支援活動

2011/09/06

のぞみ寮 寮祭の取り組みについて

4月30日(土)、寮生にとっての一大イベントである寮祭は「3.11東日本大震災」を覚えて行われました。
 

 寮祭は、新入寮生が入寮してから約1ヶ月後に行われるイベントであり、新入寮生が劇の準備を通してヨコ(同じ寮の仲間)とタテ(先輩たち)の関係を深める機会であり、また2、3年生にとっても後輩を指導するという意味のあるイベントです。
 

 例年、「楽しく」過ごすことを目的に行われている寮祭ですが、東日本大震災で多くの方々が被災された中で、ただ楽しく過ごすイベントはできないということが寮務教師・ブロック長を中心に話し合われ、寮内の各部門を担当するそれぞれの委員会で「東日本大震災」を意識しつつ寮祭の準備が行われました。その結果、寮祭のガーデンパーティーの時間短縮、被災支援献金活動の呼びかけ、食事のメニューを減らす(残食を減らすため)、東日本大震災をおぼえての礼拝を行う、被災地に向けてみんなで歌うなど新しい内容が盛り込まれました。
 

 特に寮祭で礼拝を行うという取り組みに深い意義を見出しました。礼拝の準備をしていく過程で、教師がプログラムを作るのではなく、礼拝の内容、司会、説教、奏楽、お祈りの内容すべてを礼拝委員が中心となって作成しました。礼拝委員の中には被災地(仙台、茨城)出身の者もいれば、そうでない者もいました。それぞれが思うこと、春休みにそれぞれの場所で過ごす中で感じたことを語り、準備を進めました。
 

 特に時間を割いて準備したのは「お祈り」でした。被災した方々の痛みを覚えるという趣旨から、寮生にそれぞれ思うことを言葉にして出し合い、集められた寮生の思い(言葉)をもとに「のぞみ寮の祈り」が作られました。
 

 寮祭当日、集まった寮生、学校の先生、そして保護者の方々がそれぞれにプログラムを楽しみ、そして東日本大震災について考える時を持ちました。礼拝では被災地出身の礼拝委員1名と被災地ではない地域出身の礼拝委員1名がそれぞれ違った立場や視点から礼拝の話をしました。皆が一生懸命に楽しみ、考えることができた寮祭になりました。
 

 寮祭の最後にブロック長が企画した被災地に向けての歌『ナキムシのうた』(風味堂)を皆で歌いました。被災地で大変な思いをしている方々を思い、遠く離れた新潟の地で自分たちのできることをするという意識は、この「のぞみ寮 寮祭」でさらに深まりました。
 


 
 
 
 
 


 
 
 
 
 


 
 
 
 
 


 
 
 
 
 


 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 

 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 

のぞみ寮の祈り
 

神さま、今日このように2011年度の のぞみ寮の寮祭を

 多くの方々と 行えることを 感謝いたします。

去る3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とする 東日本大震災が

 東北地方を襲い、住む家や日々の生活、

  そして、多くの尊い命が 奪われました。

震災によって 亡くなられた方々、

 今なお行方のわからない方々の 魂をお守りください。

また、被災された方々に

 心の安らぎと 未来への希望を お与えください。

被災を免れた地域にいると、いくら想像しても

 それが現実のものとして 起こっているという実感が 湧きづらい私たち、

  月日が流れ、徐々に被災地への意識が 薄れてしまいそうになる私たちです。

どうか そのような私たちに、

 今すべきことを判断できる知恵と

  それを実行に移す力を お与えください。

この震災で 水、電気、ガスなどの ライフラインの大切さを知り、

 毎日何気なく学校に行き、不自由なく生活ができることが

  幸せだということに 気付きました。

また、助け合うこと、感謝すること、

 そして、なにより 人の温かさを学びました。

どうか、被災され、悲しんでいる人、苦しんでいる人、

 不安の中にいる人と 共に歩もうとする 私たちとさせてください。

今、私たちが 直接被災地での 復興に向けた活動へ

 すぐに参加することは 叶いませんが、

  どうか 被災された方々の心に 深く刻まれた傷と 身体の疲れを

  神さまが共にいて 癒してください。

被災された方々を想う この“のぞみ寮の祈り”を

 主イエス・キリストの御名によっておささげ致します。

アーメン