毎日の礼拝

毎日のお話

2025/04/10

與那城 初穂(聖書科)

【聖書:ヨハネによる福音書 4章 3-7節】

「ユダヤを去り、再びガリラヤへ行かれた。しかし、サマリアを通らねばならなかった。それで、ヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くにある、シカルというサマリアの町に来られた。そこにはヤコブの井戸があった。イエスは旅に疲れて、そのまま井戸のそばに座っておられた。正午ごろのことである。サマリアの女が水をくみに来た。イエスは、『水を飲ませてください』と言われた。」

 

 

 ある番組で、大切な人が使っていたカップを「金継ぎ」で修復した女性が、大切な人の死に向き合う力を得られたと語っている場面が映し出されていました。大事にしている器は壊れない方がいいし、修復しても時間を戻すことはできませんから、完全に元通りにはなりません。でも、あえて傷と向き合った時、新たに生きる力を得ることができたのです。
 真昼の井戸のそばでイエスと出会ったサマリアの女性は、イエスと出会うことになり動揺しました。人目を避ける事情を抱えた彼女にとって、この出会いは良いものではなかったはずです。しかし、彼女はここで自分が抱える傷と向き合うことになり、受け入れられて新たな力を得て町へ飛び出していきました。
 新学期が始まりました。新しい人間関係、新しい取り組み、新しい挑戦など、新しい出会いがたくさんある時期です。また新たな出会い直しもできる時でもあります。うまくいくこともあるし、うまくいかないこともあります。ただ、うまくいかなかった時、だからもうダメだと一度は思っても、時間はかかるかもしれませんが、できてしまったひび、傷跡に向き合う時、これまで持っていなかった新たな力にきっと結びついていくのではないでしょうか。