自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2024/11/28NEW!
題字 めぐみ館3年 T.Tさん
秋の深まりを感じる風景
「深まる想いの先にあるもの」 寮長 野間 光顕
「ファリサイ派の人々が、神の国はいつ来るのかと尋ねたので、イエスは答えて言われた。「神の国は、見える形では来ない。 『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」 (ルカによる福音書17章20節~21節)
11月に入り、朝晩の冷え込みに加え日中も新潟の厳しい寒さを感じるようになりました。そんな中、先月のカレンダーをめくろうとしてハッとなりました。この月には特に「敬和」に関連するイベントが数多く開催されており、それを証するかのように毎週末、様々な予定が赤ペンで書き込まれていたのです。
10月最初の土曜日は「ホームカミングデー」、今年は「3」の学年(3・13・23・33・43回生)が対象となり、約100名が「永遠の故郷」に戻って来られました。還暦を過ぎた卒業生が、喜びの再会を果たし涙ながらに抱擁し合う様子を見ていると、そこに確かな繋がりが存在している事を強く感じさせられました。
また、ほぼ毎週末に行われていたのが「敬和の会」です。県内外で敬和の事をより多くの人々に知ってもらうための重要なイベントで、今年も8月中旬の山形・長野を皮切りに、関東や関西でも「敬和の会」が開催されました。敬和を志望する中学生やその保護者、卒業生や教会関係者など参加者の背景も様々ですが、共通しているのが敬和の教育に対する強い関心と大きな希望です。東京敬和の会では、去年敬和を見学に来て「敬和の穏やかな風景が気に入ったのでぜひ受験したい!」と言ってくれた中学生がいました。大阪では、敬和の初代校長:太田俊雄先生を支え続けた年輩の教会員の方が「孫をぜひ敬和に!」と家族で参加して下さいました。初めて開催された京都では、この春敬和を卒業したばかりの54回生が涙ながらに楽しかった敬和生活を話してくれました。どの場所も成功ばかりではなく、県外の開催地に向けて200㎞以上車で走ったけれどほとんど参加者が与えられずガッカリ…しそうになりましたが、私達よりもはるかに長い距離を飛ばして参加された保護者の存在に大変勇気づけられました。
…等々、参加して下さった多くの方々の喜びの表情を目の当たりにし、またその声に耳を傾けていると、上記の聖句が胸に浮かびました。ここで言われている「神の国」とは、天国や死んだ人間が行く場所の事ではなく、人間を本当の意味で活かす幸せという意味の言葉です。それは、遠い雲の上や死んだ後に手に入るのではない、実に「あなた方の間に」、つまり私たちが繋がっていくその只中にあるのだとイエスは語っているのです。
そのような「神の国」は、私たちスタッフだけでなく生徒の間にも、確かに広がっています。カレンダーをめくって表れた11月には一際大きな赤い丸「秋のオープンスクール」があり、そこに休日返上で労作に取り組んでくれた寮生が14名もいました(労作生徒全体が30余名なので約半分が寮生‼)。秋晴れの中、58回生として敬和への入学を考えている中学生や保護者を、笑顔で丁寧に迎える1・2年生…。その逞しく誇らしい背中にも「神の国」の存在を強く感じました。
キャンパス内の緑が紅色に変化し、秋の深まりを感じさせる中、寮生一人ひとりの成長やその繋がりも深みを増していく…。その小さいけれど、大きな変化に示された見えない神の導きを感じつつ、この月も共に歩みを進めて行きたいと思います。
新運営委員長・新大望館ブロック長 2年 S.M(岡山県)
のぞみ寮新テーマ「イロトリドリ」・ 大望館新テーマ「誰が至強か~大望生也」
皆さんこんにちは。今年ののぞみ寮テーマは「イロトリドリ」です。このテーマには私たちブロック委員の2つの思いが込められています。
1つ目は一人ひとりを大事にしたい想いです。
「イロトリドリ」は色とりどり、すなわち様々な色が存在することを意味します。これは、寮に住む人々の多様な背景や個性、価値観を尊重し、一人ひとりが自分らしく輝ける場を作りたいという私たちの願いが込められています。各自が違う「色」を持っていることで、寮生が、自分の得意なことや興味を積極的に追求できる雰囲気を作り出していってほしいです。
2つ目は、色が集まるとカラフルで美しい景色を作り出すように、異なる個性やスキルを持つ人々が協力し合うことで、寮生活が充実し、活気に満ちたものになって欲しいという思いです。異なる色が混ざり合っても美しい景色を作り出すように、寮生一人ひとりの個性が際立ちながらも、全体として一つのまとまりを形成することを目指しています。違いが対立を生むのではなく、互いの違いを補完し合うことで強いチームが生まれると思います。例えば、アイデアを出すのが得意な人、仕事をきっちりこなす人、場を盛り上げるのが得意な人—これらが揃うことでプロジェクトが成功するように、「イロトリドリ」の寮生活は、調和の美しさを実感できる場となります。これらの想いで一年間精一杯仕事に努めます。イロトリドリな寮を一緒に作っていきましょう。
続けて、大望館の新テーマも発表します。大望館の新テーマは、「誰が至強か~大望生也(たいぼうせいなり)~」です。このテーマはキングダムという漫画から着想を得ています。
キングダムを知らない人もいるかもしれないので、作品の紹介をいます。キングダムは 春秋戦国時代の中国を舞台に天下の大将軍を目指す少年、信と中華統一を目指す王、嬴政の二人を中心に描かれた漫画です主人公が多くの戦いを通じて、心身ともに成長していく姿が見どころです。
「誰が至強か~大望生也~」というテーマは、寮生同士が互いに競い合い、成長していく姿を表現しています。キングダムの世界では、至強(最も強い者)を目指すことは、力だけでなく、知略や仲間との絆を駆使して戦うことでもあります。このテーマは、寮生一人一人が自分の力を試し、切磋琢磨することで、共に強くなることを理想としています。
このテーマの「誰が至強か」は、汗明という登場人物の言葉です。汗明は大国楚の大将軍で、汗明はキングダムにおいて非常に強力で、揺るぎない自信を持った武将です。彼の言葉は、ただ相手を倒すだけではなく、己の力を信じ、全力で戦う覚悟を示しています。寮生も同じように全力で自分を高め、どんな挑戦にも立ち向かうという精神を体現したいです。
私たちは汗明の常に上を目指す姿に感銘を受けこのテーマに決めました。一年後の今頃、「誰が至強か~大望生也~」と胸を張っていうことができるように、日々上を目指して邁進していきます。
大望館56回生
新めぐみ館ブロック長 「みんなのめぐみ日記」 2年 K.K(新潟県)
私たちめぐみ館56回生は、めぐみ館のテーマを「みんなのめぐみ日記」にしました。このテーマは私たち56回生が1年次から取り組み始めた「5年日記」からとったものです。日記は、昨日何をしたのか、1週間前や1年前の自分が何をしていたのかが分かり、思い出や成長したことが分かります。この5年日記は学校で毎日取り組んでいることなので、基本学校での出来事を書いています。寮生活でも毎日の出来事を日記に書いていくような、そんな生活をしたい!と考えました。
毎日日記を書く皆さんは、日記を見返した時、「こんなことをしたんだ」「私って成長している!」と思った時があるのではないでしょうか。寮で生活する皆さんにも、寮生活を振り返った時に、寮でもたくさんの思い出をともにつくって、たくさん成長できたと感じて欲しいと思います。
テーマのポスターには、めぐみ館56回生でやりたいことを季節に合わせて描きました。今はまだ、56回生でやりたいことしか描いていませんが、57回生や58回生とやりたいことも、思い出に残して行けたら良いと思っています。そして3年生とともに過ごせるのも残りわずかです。一日一日を大切にし、悔いのない敬和生活を過ごしていきたいです。
めぐみっ子の前で世代交代発表する56回生
新食事委員長「それいけ!!ノゾミマン」 2年 T.R(新潟県)
食事委員会のテーマは、「それいけ!!ノゾミマン」です。アンパンマンをモチーフに作ったテーマです。みなさんが知っている通り、アンパンマンは日々のパトロールで困っている人を見つけ、お腹を空かせた人々に自分の頭をちぎって分け与えています。自己犠牲もありますが、人々を助けることができる喜びもあります。端的に考えると食事を提供しているのです。
では、友愛館で食事を提供してくださっているのは誰でしょうか。調理師さんたちです。つまり、のぞみ寮生にとってのアンパンマンは、調理師さんたちなのです。私たちは、調理師さんたちに提供してもらった食事で心とからだを養っています。しかしそれだけではなく、養った力を他者のために尽くすことができるのぞみ寮生でありたいと考えました。それが、私たち食事委員が考える「ノゾミマン」です。
ルカによる福音書17章21節には、「『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」と書いてあります。私たちと調理師さんとの間、私たちと誰かとの間には、食がつながっているのだと感じとってほしいと思います。他にも、「残飯の多さ」や「食当をイヤイヤやっていないか」など、様々な課題があると感じています。調理師さんたちの優しさをないがしろにせず、食事で満たされた心と体で、食当や他者のためにできることに取り組んでほしいです。
食を分け与える大切さを、身と心で感じとってほしいと思います。
食事委員会新テーマ
新礼拝委員長「想い、生きる」 2年 E.M(東京都)
みなさんは、礼拝やお祈りの時間をどのように思っていますか。面倒くさい、やりたくない、自分は洗礼は受けていないし関係のないもの、と感じる時があると思います。全体礼拝は休みたいと思うこともよく分かります。
牧師のもとに生まれた私は、毎週日曜日の礼拝は、義務のように感じていました。そんな私ですが、今は教会や礼拝、祈りの時間に対してこんな風に思っています。教会は出会いや繋がりを増やせる場所です。礼拝や祈りの時間は1週間の出来事を振り返り、リセットさせ、「さあ、次の1週間も頑張ろう!」という気持ちになれる時間だと思います。キリスト教のことをよく知らなくてもいいのです。礼拝をとおして、自分がその場にいてどのように感じたかを1番大切にして欲しいと思います。そんな時間が必要だと私は思っています。礼拝委員会の先輩方が、敬和がのぞみ寮が大切にしてきた礼拝という時間を、新礼拝委員会のメンバーでも大切にしていきたいです。
礼拝委員会できめた新テーマは「想い、生きる」です。自分の心の中の気持ちや考えを想像する力、自分をや他者を想うことを大切にして欲しいと思います。一生に一度しかない高校生活。悩み、迷い、苦しいことの連続です。そんな時こそ、みんなで礼拝という場に集まって祈り、想い、賛美して神様に感謝していきたいです。空を飛ぶ鳥も野に咲く花も、一つひとつが神様から与えられた命です。すべてを愛してくださっている神様は、今を生きる自分たちのことも愛してくださっています。今というこの時を想い、楽しんで生きていきましょう。
礼拝委員会新テーマ
新整美委員長「100%きれい ~みぎわ結びマスターになろう~」 2年 S.T(埼玉県)
整美委員会のテーマは、「100%きれい~みぎわ結びマスターになろう~」です。
寮内は、きれいな所はたくさんありますが、汚れている所もあります。私たちが生活する場所をすみずみまでもきれいにしていきたい!!そんな願いを、「100%きれい」のメインテーマに込めました。
サブタイトル「~みぎわ結びマスターになろう~」は、ゴミを小さくして、ゴミの量を減らすという女子寮が行っている取り組みです。良い取り組みであると思い、サブテーマにしました。女子寮、男子寮が行っている掃除の方法の良い面を互いに取り入れ、今よりきれいにしていけるよう励んでいきたいです。
整美委員会新テーマ
新生活規律委員長「きりっと生活」 2年 S.K(新潟県)
私たち生活規律委員会が決めた新テーマは、「きりっと生活」です。
敬和の自動販売機にも売っている「きりっと果実」というジュース、みなさんはのんだことはありますか。きりっと果実には、ビタミンC・ビタミンB⁶・ナイアシンという3種類のビタミンが1日分入っていて、美味しく手軽に健康維持をしたい方にはおすすめのジュースです。私たちは、その3種類のビタミンを、寮生活で規則正しい生活をするために欠かせない「運動」「睡眠「食事」に置き換えて、テーマを考えました。
この3つは私たちが当たり前に毎日していることですが、改めて振り返ってみると、規則正しい生活ができていないことも多いはずです。特に睡眠は、テスト期間中や、何か仕事に追われている時は乱れることが多いと思います。実際に高校生の3人に1人が寝不足というデータがあります。遅くまで起きていると日中の眠気や作業精度の低下に繋がります。すると、学校の授業では寝てしまったり勉強に集中できなかったりと、私たち学生に悪い影響がたくさん起きます。過ごしやすい学校生活・寮生活を送るためにも、1番健康に良いと言われている7時間から8時間睡眠をより意識してこれから生活してみてください。
寮の食事と学校での運動の時間も大切にして、3つのエネルギーで楽しい生活にしていきましょう。
生活規律委員会新テーマ
新行事委員長「集中 夢中 熱中 そんな君がI Want You」 2年 I.S (神奈川県)
僕たち行事委員会のテーマは「集中 夢中 熱中 そんな君がI want you」です。
このテーマには、何かに一生懸命取り組む姿の魅力を強調したいという想いが込められています。今の時代、様々な情報があって何かに集中することが難しいと感じることもあるかもしれません。でも、一つのことに全力で向き合う姿って周りの人にも大きな影響を与えて、感動や共感を生む力があります。「集中 夢中」は、その瞬間を全力で楽しむ姿を表しています。「熱中」は、その情熱が長く続き、やがて大きな成長に繋がる過程を表しています。これらの姿勢こそ、私たちが一緒に行事を成功させる上で大切にしたいものだと考えました。
最後に「I want you」というフレーズは、この情熱をもつ寮生一人一人が必要で、一緒に楽しんでいきたいというメッセージを込めています。
行事委員会新テーマ
新リサイクル委員長「RECYCLE HUNTER」 2年 I.R(新潟県)
リサイクル委員会のテーマは、「RECYCLE HUNTER」です。このテーマは、人気漫画「HUNTER×HUNTER」から着想を得ました。
漫画の主人公であるゴンは、純粋でとても好奇心旺盛な少年です。ゴンは物語の中で様々な敵に出会います。時には辛い経験もしますが、純粋さと好奇心旺盛な心を失うことはありません。私たちリサイクル委員会のメンバーも、そんなゴンのように、純粋な気持ちでリサイクル委員会の仕事に取り組みたいと思っています。
リサイクルの主な仕事は、各館でゴミが溜まってきたらみんなに呼びかけをします。しっかりリサイクルができるように、ペットボトルのラベルは剥がして捨ててあるかを確認しています。また、整美委員会とも協力をして、各館のゴミ捨て場所を丁寧に掃除していくことにも取り組んでいきたいです。分別してごみを捨てることは大変ですが、みなさんがリサイクルに取り組みやすいように考えていきたいです。リサイクル委員会の仕事は、目立つことは少ないですが、だからこそ私たちは真面目に取り組んでいきます。
リサイクル委員会新テーマ
「礼拝のお話より」
「オープンスクール労作に参加して」1年 S.R(神奈川県)
先日秋のオープンスクールがあり、私は労作生徒として参加しました。案内をした中学生が、来年自分の後輩になるかもしれないと思うと、なんだか嬉しくなりました。来年は先輩であり後輩である立場におかれて大変なことも多いと思うけれど、後輩ができることは楽しみです。
そんなことを考えていると、昨年と一昨年、自分がオープンスクールに参加した時のことを思い出しました。寮案内をしてもらった時のことが印象に残っています。二人の先輩が、にこにこ笑顔で優しく接してくださり、寮について何でも教えてくださいました。家が大好きな私でも、寮が楽しそうだと思えました。そして何よりも、本当に寮に入るかわからない人にこんなにも優しく接してくれる、頼もしくて素敵な先輩がいることに驚きました。
私が敬和に入った理由はいくつかありますが、そのうちの一つは確実にこの時、「こんな素敵な人がいる敬和ってすごい!」と思わせてくれた、オープンスクール労作をされていた先輩方のおかげです。
今回私は労作をして、自分自身楽しむことができました。案内をした中学生が楽しめていたのなら、敬和っていいなと思えていたなら嬉しいです。そして、来年一人でも多くの中学生と一緒に敬和生活を送ることができたらいいなと思います。
「寮務教師の一言」
「世代交代の時」寮事務 瀧澤 さやか
秋も深まり涼しいと言うよりは寒くなってきました。この時期、3年生から委員会を引き継がれた2年生が、1年生とともに活動を開始しています。先輩の姿を見ながら、自分たちはこうしたいという積極的な姿勢、受け継ぐ物と変えていく物を真剣に考えている姿に、頼もしさを感じます。保護者の皆様、これからの成長を見守ってください。よろしくお願い致します。