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混声合唱部

2023/09/21

<混声合唱部>二年連続入賞達成!Nコン関東大会銅賞受賞

 混声合唱部は9月10日(日)、埼玉県大宮ソニックシティホールで行われた、第90回NHK全国学校音楽コンクール関東甲信越ブロック大会にて銅賞を受賞することが出来ました。強豪ひしめく全国屈指の魔境であるこの舞台で、2年連続で入賞することができたことは大変嬉しく、また新潟県勢の高校部門での銅賞受賞は、昨年度同様史上初となります。

 

 今年度の自由曲に選んだのは立原道造の詩を元に作られた「南国の空青けれど」です。弱冠24才にしてこの世を去った天才詩人立原道造。彼の生涯は病との闘いであり、衰弱する肉体とは裏腹に詩はいつでも透き通り、美しい世界を描き出します。そんな彼が己の葛藤と絶望と願いを、迫力をもって書き綴ったのがこの作品でした。療養先の長崎で喀血し、己の死期を悟り、過去へ想いを巡らせ、詩を書きます。故郷へ残した母への償い、花や鳥に憧れながら、結局は人として生きねばならぬ運命。見上げた南国の空は青けれど、涙あふれてやまず。音楽はドラマチックに展開し、やがて美しい結末に昇華していきます。夕暮れの水平線に浮かぶ帆前船と、空にかかる星がひとつ。この星にこそ、立原は願いと希望を託していたのでしょう。

 

 私たちは大会に向けて多くの準備をしてきました。果てしない練習と試行錯誤と、あまたの努力を払い、なおそれが報われない時も、勝利の女神がほほ笑むときもあります。大会への道のりは山を往くが如しです。足元をずっと見ていると、その上下や凹凸に心を疲れさせられます。大会の結果を出すということは山の頂上にたどり着くということです。その喜び、達成感は何ものにも代えがたい、かけがえのない感情です。しかしいつまでも一つの山の上にとどまることは出来ません。また新たな山に向けての旅が始まります。次の山でどんな風景が見えるのか、それが願っていたものなのかは誰にも分からないのです。だから私たちは、足元を見つめるのではなく、空を見上げ星を目指して歩む必要があります。星は、不変の存在であり、どんな時も価値を失いません。星は、私たちにとって、歌う喜びや、仲間と共に歩み、音楽を奏でることの素晴らしさです。それが胸にあれば、どんな坂道であっても、歩み続けることが出来るでしょう。今後も星の輝きを胸に、歩んで参りたいと思います。

 

 最後に、関東ブロックコンクールの模様は、10月1日(日)午後2時~5時【Eテレ/関東甲信越地方向け】で全部門ハイライト放送があります。またNHKプラスでインターネットでの同時配信/見逃し番組配信(放送後1週間)がありますのでご参照ください。

 

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