毎日の礼拝

毎日のお話

2023/09/14

岩原 寅太郎(寮長)

【聖書:コロサイの信徒への手紙 3章 12-14節】

 

この夏、私はいろいろな場所を旅した。旅の魅力とは、言葉の「違い」、習慣や風習の「違い」を体験できることではないだろうか。特に世界を旅すると、日本での「常識」、「当たり前」が異なることに気付く。この時、それまで持ち得ていた考えや価値観が刷新され、興奮に似たような楽しい感覚を覚える。

聖書は「隣人愛」を説く。その前提は互いの「違い」を認め、尊重することだと思う。でも、私たちは、自分と「違う」存在、自分とは「異なった」考えや価値観をもつ者、自分とは「違った」行動様式をとる他者に接すると、時に違和感を覚え、時に攻撃的になり、最悪の場合はこれを排除しようとする。

旅行をした際、さまざまな「違い」に触れて、興奮に似た楽しい感覚を覚えるように、

同じように、「他者」、「隣人」に対してそうした感覚をもつように意識すると、優しい気持ちになれるし、「違い」を受け入れられる、そんな余裕が生まれてくるように思う。他者との違いに苦しむ人の何らかの参考になれば嬉しい。