自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2022/11/28
11月25日(金)2限、3年生蔵王クラスの労作です。
秋の葉が燃えるような色をしながら落下していきます。重力の重さに身をゆだね、最後の輝きを放ちながら。葉は地面を埋め尽くし、地面に美しい模様を描きます。それは神からの見えないメッセージのようであり、しかしそれを解読する時は今ではないのかもしれません。
そんな降り積もる秋の骸を埋めるための大穴を男子たちが掘っています。快活に、一心不乱に、会話を楽しみながら。3年生となって彼らの労作の様子は2年生の頃から全く違います。どんな作業にもやりがいと楽しさを見出す彼らは、とても逞しく育っているように感じます。掘っていくと、去年の先輩たちが埋めた枯葉が出てきました。一年の時間の経過に想いを馳せながら、先達を超えて掘り進めていきました。
葬られるものがあれば、新しく生まれるものもあるのが秋。女子たちはこの秋に収穫した芋をサイズ別に選別し、販売用の袋に詰めていきます。女子に関しても、全く心配していません。きちんとコミュニケーションを取りながら、時に笑い、時にアドバイスし合い、多すぎず、少なすぎず、適当なサイズを選んでいきます。袋詰めした芋は放課後家庭向けに販売。瞬間的に売り切れました。
蔵王クラスの労作日記はこれで最後。労作がよく出来るようになってきたな、と思うともう終わりなのです。一抹の寂しさを感じつつ、ここで培った労作精神を今後社会の中で発揮してほしいと願います。また彼らの成長には自然が教えてくれた厳しさ、恵みの豊かさ、そしてすべてを見守る神の存在がありました。リルケの「秋」という詩のように、神の手に優しく受け止められ、その見守りの中でこの3年間の労作を自然と共に行えたことを、心より感謝します。