敬和の学園生活

日常の風景

2022/07/19

「図書委員会 TEA TIME」

 7月15日(金)の放課後、図書館にて図書委員会主催の「TEA TIME」が行われました。今回は、阿波加寛先生にお話をしていただきました。

 

 まず、阿波加先生は釣り人、亀、女性などのイラストの描かれたプリントを配布されました。

 これを見て、一同「浦島太郎」のお話と認識しました。そのお話の内容は多くの人が知っていますが、結末から「浦島が悪い」と思う人と、「乙姫が悪い」と思う人に分かれ、それぞれの意見を出し合いました。「浦島が悪い」と思う人は自罰的傾向があり、「乙姫が悪い」と思う人は他罰的傾向があるそうです。そして、「いい罰」と「悪い罰」についてと、話が広がりました。

 それから、参加者全員が浦島か乙姫の立場に立ち、なぜ玉手箱を開けたのか、渡したのかについて語りました。乙姫は上層部に脅されていたのかもしれない、玉手箱の中身は水圧の変化で状態が変わったのかもしれないなど、様々な想像をしてそれぞれの考えを披露しました。

 最後に阿波加先生はこう締めくくりました。

 乙姫が玉手箱を渡したのは、お守りの中身を開けようとしないように、そこにお守りのような役割を持たせた彼女のやさしさだった。また、陸にたどり着いた浦島は周囲が激変していて戸惑い、最後の神頼みとして玉手箱を開けた。それによって、老人の姿(鶴になるお話もあるとのこと)になったことも、ある意味で恵みをうけたのだと。

 こんな解釈をされる阿波加先生こそ、優しい人なのでしょうね。

 

 あっという間の「TEA TIME」の時間でしたが、物語を読み解いていくことの深さや普段の授業や学校生活では見ることのできないその人なりの考えなどを知ることができ、貴重な時間となりました。

 阿波加先生、参加して下さった生徒の皆さん、ありがとうございました。

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