毎日の礼拝

毎日のお話

2021/12/02

與那城 初穂(聖書科)

ルカによる福音書 1章 28-31節

 天使は、マリアに「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」と語りました。しかし、婚約者ヨセフと血のつながらない子を宿すということは、当時は命を、少なくとも生きる場を失う最悪の状況に追い込まれることを意味しました。彼女はイエスを産んだ後も、暗く、しんどく、重い現実と何度となく向き合うことになります。それでも、彼女には先に続く道があり、やりとげるべき使命がありました。だから「恵まれた方」なのです。この天使の言葉はわたしたちにも贈られています。クリスマスは、誰もが抱える暗く、しんどく、重い現実に目を向けつつ、誰が何と言おうと、「あなたには神が用意された歩むべき道がある」ことを伝える出来事なのです。