のぞみ寮通信

みぎわ館

2020/12/15

みぎわ館 154号《みんなは希望》

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 12月6日(日)の全体礼拝でスクリーンの準備がされていました。そして、そこに映し出されたのは……じゃーん!理事長です。榎本理事長は以前敬和の校長もされていた方。2年ほど前にも来寮いただき、礼拝のお話をしてくださったことがありました。今回はコロナ禍で、お話していただくのは無理かなぁ……とあきらめかけたのですが、なんとリモートでお話を伺うことが叶ったのです。いつも、親元離れて仲間と共に励まし合いながら朗らかに過ごす寮生たちの心を温かくする、より元気になるお話をしてくださる榎本先生。念願かなっての今回のお話を寮生たちも私たちも心から楽しみにしていました。

 「1と0との間に100の違い」と題して語ってくださったお話。痛いこと・小さいこと・情けないことを大切にしながら、目の前にある「1」に忠実に。量や質で評価されることに恐れることなく、悩むとき、ごく小さな「1」に忠実であれ。とお話しいただきました。0はいくらやってもゼロ。でも1は、100回やったら100になるんだから、と。「あー、そうだなぁ。あー、そうだ。よし、やっていこう!」そう前向きに改めて歩みを始めるきっかけをいただきました。

 その夜、みぎわ館で榎本先生のお話についていろんな人が口にしていました。「元気になった」「嬉しかった」「私たちのことを希望だと言ってくださったね」「私たちを信じてるとも言ってたよ!」と、榎本先生が口にされたすべての言葉を心でしっかり聞いていたようです。「友達とうまくいかないとき、おはようと声をかけることさえやめてしまいそうになる。でもそしたらゼロになっちゃうから。小さいけど、おはようと言うことだけでもやっていこう。ごく小さな「1」でいいって言ってくださっていたから。」と語る人もいました。私たちの心の中にあるいろんな諦めに対して、「わずかでいいからやってごらん」と背中を押していただきました。「そうだ」と思えて、「やってみよう」とたくさんのみぎわっ子たちが、のぞみ寮生たちがそして私も考えられたのは言うまでもありません。榎本先生のお話に心から感謝です。

 コロナ禍だから出来ないのではなく、コロナ禍においても出来ることはたくさんあり、大切なこと、心を込めて語ることはリモートでもしっかり届くのだということも教えられました。毎日いろんな感情の中で生きている私たちですが、あきらめてやめてしまわず、わずかな「1」を続けていきたい、そのための支えも共に暮らす仲間としてなしていきたいと祈ります。