のぞみ寮通信

光風館

2020/12/08

光風 149号「師走」

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 早いもので今年も残り1ヶ月なくなりました。この時期になると中学生の寮見学が時々入ってきます。そうなんです、来年度の動きが始まるんです。それもそのはず、年が明けたらすぐに入試です。1月に行なわれる入試で、新たに入ってくる寮生もほとんど決まります。

 さて、寮案内ですが光風生が館内にいるときはなるべく光風生に案内してもらいます。そして、「自分の部屋を必ず見せてね」とお願いをするんですが、見せる部屋は決まって2室です。理由は単純。2室は光風館の中でも特にきれいな部屋だからです。そうして寮内の色んな所を見せるんですが、寮生が案内してくれると、そこで過ごす生の声が聞けるので、中学生本人よりも一緒に来られている保護者からの質問が多いみたいです。そして保護者の多くが、案内してくれた寮生のしっかりした対応に感動して、子供を絶対に寮に入れたいと思ってくださるわけです。そしてそのお子さんの表情を見てみると、ちょっと不安げな顔をしているんです。そりゃそうだと思います。敬和に入ったらこれまでしたこともない寮生活が待っているんですから、不安なのは当たり前です。親元を離れて過ごす生活なんてイメージできないんだと思います。

 そして、私は当然お誘いの話をするんですが、ちゃんと現状も伝えます。それは、寮に入ったからといって、全部がうまくいくというわけではないという話です。中には通学生になる生徒もいるし、進路を変える生徒もいます。

 その上で、子供達の持っている力の大きさに毎日感動している私の体験を伝えます。寮や学校でうまくいかなかったとき、友人や親とケンカしたとき。自分が周りからどう思われているのか気になって怖いとき。勉強についていけないとき。集団が怖いとき。様々な理由で高校生は悩み、ふさぎ込みます。そして自分の殻に閉じこもり、そこからなかなか出てきません。そんなときに、私たち大人より遙かに大きな力を発揮するのは子供達です。その殻をこじ開けてくれる、一緒に生活している仲間が寮で必ずできます。

 だから、子供の持っている力を信じて、自分の持っている力を信じて、思い切って寮生活をチャレンジしてみたらいい。そうした一歩を踏み出さなければ何も始まりません。ここにいる寮生のひとり一人のチャレンジをリスペクトする事を忘れず、彼らと接していきたいです。

 

 

 

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「今年も半袖」

 小学生の時、真冬でも半袖・短パンで過ごしている子っていなかったでしょうか?さすがに何十年も前の雪国新潟にはいなかったでしょうが、大阪で生まれ育った私がそうだったんです。小学生の時は一年中、タンクトップに短パンでした。でも、中学生になってからは、学生服を着なくてはならなかったのでやめになりました。

 でもですね、新潟にいるんです。温暖化の影響で昔よりは雪も少なくなり、温かくなっているのかもしれませんが、彼は、年中、半袖で過ごしています。学校に行くときも半袖シャツです。ブレザーは着ていかなきゃならない日にしか着ていきません。温暖化とはいえ、新潟は寒いです。寒くて寒くてたまらない日にも彼だけ半袖。その格好を見るとこっちがよりいっそう寒くなります。

 そんな彼が、長袖を着てきました。長袖とプリントされたTシャツ。彼が着るから、面白いんですよね。