のぞみ寮通信

みぎわ館

2011/02/18

みぎわ館 第70号(2月18日)

<ハッピー・バレンタインズ・デイ!>
 
 2月14日は女の子の(男の子も!?)大イベント・バレンタインデーでした。

「バレンタインデーどうする?」なんて言う会話は2月の頭には聞かれるようになり、1週間前からはみぎわホールのコンベック予約表まで現れ、材料の買い出し、夜な夜なレシピのチェックをしていたりと、みぎわ館全体が「恋する乙女」状態になっていました。とは言っても今のご時世、チョコを本命の彼へ☆というよりも、友達へ♪という「友チョコ」がブームのようで、みぎわの乙女たちも時代の波に乗って、女友達・男友達のために一生懸命お菓子作りに精を出していたようです。中には8時間作り続けてました!なんていうツワモノもいたりして…。とにもかくにも、みんなの力の入れようには驚きです。また同時に、ウキウキしている皆を見ていると、私たちも自然とウキウキ・ドキドキしてきます。
 13日(日)の自習時間明けは、いつにも増して事務室が混雑していました。週末を利用して帰省していた人たちも寮でのんびり過ごしていた人たちも、みんなが手にラッピングされたお菓子を持って集まってきていました。「これどうぞ。」とケーキを差し出すK.N.さんに「わ~!!ありがとうございます!私のもどうぞ!」と返すK.K.さん。「私のクッキー、おいしくないんだよね~。」なんて言いながら全員に配って歩くT.W.さん。抹茶のカップケーキを届け、走って逃げるS.Y.さん。「お母さんが作ったんだ~。」と大事なトリュフを分けてくれるN.Y.さん。「3人で仲良く寮で焼いたんだよ!」と教えてくれたM.M.さん・N.U.さん・A.Y.さん。「先生!UFOキャッチャーでめちゃデカイチョコゲットしたから、みんなで食べよう!放送かけるね!」と元気よく持ってきてくれたH.Y.さんなどなど、ここには到底書ききれないほどたくさんのバレンタインお菓子にまつわる出来事が、自習時間明けたったの1時間で起きていました。
 こんなかわいい事柄・声に相槌を打ち、突っ込みを入れながら「ステキだねぇ。」「見てるだけで幸せだねぇ。」なんて冨井先生と話しながらみんなの様子を見ていたら、「先生もどうぞ。」と差し出してくれる人・一人。「えぇ!私たちにもくれるの!?ありがとう~♪♪」と幸せ度倍増。なんて思っていたら、次から次から「私も作ってきたんだよ。」「私のもどうぞ~。」なんて、たくさんのみぎわ寮生が冨井先生と私にもバレンタインの贈り物をしてくれたのです。めっちゃ嬉しい~!!!「涙でそうなんだけど~!」なんて言いながら受け取っていました。私たち2人の顔、嬉しすぎて真っ赤になっていたのではないでしょうか。本当に泣きそうだったし(笑)!
一生懸命お菓子作りをし、ラッピングをしている時、きっと受け取る側の事を考えて作業に取り組むのでしょう。その頭に浮かべるメンバーの中に私たち2人も入っていた事を知り、それが何よりうれしかったのです。みんな本当にありがとう!そして私たち2人からもみんなに気持ちのプレゼントを用意していました。厚紙を編んでハートのかごを作り、その中にチョコをいれました。秘密裏に作業を進めるはずだったのですが、そこはさすがの私たちです。しっかりかごを発見され、一つ一つに名前を書いているのですが、「あ、私のあった。」なんてとこまで見られてしまいました(笑)。簡単なカゴですが、超がつくほど不器用な私ですから、洗練された贈り物ではないけれど、みんなの事を考えながら一つ一つ作りました。私たちがみんなを「好きだ!」と想う心が少しでも届くといいなぁ!と思います。                  

(森口)
 

 

 
 
 

 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

<手作りのプレゼント頂戴!>
 

 先日、ある一人の1年生がみんなに声を掛けていました。「ねぇ、私もうすぐ誕生日なんだ。手作りのプレゼント頂戴。何も買わなくていいから、カードでいいから、手作りの物頂戴。」と。彼女は『手作りのもの』にとてもこだわっていました。彼女はそんな様子をじっと見ていた私に気付き、「私手作りのものが欲しいの!」と近づいてきてくれました。「うん。聞かせて。」と返す私に、「だってさぁ、手作りの物って心が詰まってると思うんだよ。それを作ってる間中私の事を考えてくれてるってことでしょう?それってめちゃめちゃ幸せじゃない!?」と語ってくれたのです。確かに!確かに、それってめちゃめちゃ幸せです。16歳にしてその幸せ・喜びに気付き、素直に表現できる彼女、すごいです。また、先のコラムにも紹介しましたが、バレンタインデーを通して私もそれを改めて体感させてもらえました。
 寮生は一つ屋根の下で共に生活し、普通では出来ないほど深い関わりを持つ中で、お互いに人生を豊かにするヒントを与えあい、体験し合い、心を育んでいくのだなぁと思います。寮生活ってやっぱり最高!    

(森口)

 
 
 
 
 

<礼拝のお話>
  
T.C.(2年生)
 3年生が自宅学習期間に入り、私達2年生は最近進路デーに参加し、とうとう3年生になるんだ!と毎日が過ぎていく速さを痛感しています。あまり、最上級生になるということにピンとはきませんが、「卒業」というものが急に身近なものに感じるようになりました。40thのS.S.さんがラストメッセージで「敬和での時間は特急のように速い」とおっしゃっていたのを思い出しました。敬和での1年1年は本当にあっという間です。最後の日もあっという間に来てしまうのかもしれないなぁと思います。
 さて、みなさんは「楽しんだもの勝ち」という言葉をご存知ですか?誰でも1度は耳にする言葉ですよね。私にとってこの言葉はすごい衝撃を与えてくれた言葉です。そして、大切な事にも気づかせてくれた言葉です。
 私にとって去年1年間はしんどかったという印象が強いものでした。毎日学校や寮に何かと憤りを感じていて、自分の中で解決しようのない問題も抱えていて、どこにもそれらを発散することが出来ずにいました。そんな時こそ周りを顧みろと言いますが、そんな余裕もありませんでした。毎日をこなすだけで精いっぱい。笑う事も少なくなりました。人と接するのも面倒になっていました。初めは口に出していましたが、段々それにも疲れてしまい、いつの間にか自分自身を追い込んでいました。こんな状況を打破しなくてはいけない!私の中のわだかまりを消し去りたい!などと考えていました。考え続けていました。そして、あることに気付きました。それは、私は一度でも自ら進んで行動を起こしたことがあったのだろうか?という事でした。おかれている環境に嫌気がさして文句ばかり、周りや相手に要求してばかりで、ただ与えられるのを待っているだけの自分が居たことに気付きました。
 今の状況に満足できないのなら、自分が楽しめる場を自分で作っていけばいいのだ。そのことに気付いてから、私の生活や心境は逆転しました。たくさんの行事に参加して、たくさんの色んな人たち・事柄に出会いました。毎日が目まぐるしく、忙しく、大変です。しかし、以前よりはずっと充実した日々を送れています。
 周りのせいにして、自分は何も動かないくせに文句を言う。たぶん、そういう人は私だけではないと思います。基本的にみんな与えられるのを待っているだけのような気がします。「敬和だるい」と言っている人然り。そこで生きることに意味があるのではなく、そこでどう生きるかに意味があるのです。住めば都と同じようなものです。どんな状況でも気の持ちようでいくらだってプラスに変換されるんです。探しさえすれば、気付けさえすれば、そこら中に楽しさを見いだせるきっかけは転がっています。それに手を出すかどうかはあなた次第。去年苦しい思いをしたからこそ、その大切さが身に沁みます。これは、これから生きていく上でも必要な事だと思います。
 たった一度っきりの人生、誰が何と言おうと一人一人が主役です。ここでしか味わえない物を存分に吸収して、これからも歩んでいきたいと思います。人生、楽しんだもの勝ち!                

(2月8日)