のぞみ寮通信

大望館

2010/10/10

大望館通信 第159号(10月10日)

<テスト再び>

 
 修養会が終わりホッと一息、と思いきや待っているものがありました。そう、テストです。でも、テストが近づいて来て気持ちがブルーになる人は、それは準備を一生懸命やる人です。中には、残念な事に、テストが近いというのに全く動じない人もいます。それは何故か?勉強する気さらさらないからです。
 これではいけないということで、テスト前の対策を私は色々試す事にしました。まず始めに、テストが近づくと、自習時間強化期間とかってに自分で意識します。フリーの時間までとは言いません。でも、せめて自習時間に勉強をして欲しい。ただ座っているだけではなく、勉強をして欲しい。そんな願いを込めて、自習時間強化期間と意識します。
 さて、前回の取り組みですが、自習時間に全部屋の戸を開けさせ、いつでも見れるようにさせました。嬉しかった事に見事に全員が自習時間中は机に向かっていました。それに安心していた私がいました。テストの結果が出て、いかに座っていただけか、よーくわかりました。
 前回の反省を生かし、次の手を考えました。そして考えついたのが今回の方法です。ターゲットをしぼって、一網打尽にする。ターゲットは、夏休み前の成績表に1もしくは0のついていたもの。方法は、下に降ろして目の前で勉強をさせること。座る席も決めておきました。
 以外なことに下に降りるべき人間は僅かです。でも、その数人にとってはこの時間は地獄と表現しても過剰ではないはずです。おそらく、教室では考えられない姿かもしれません。その数人が黙って黙々と机に向かって、教科書を読んでいたり、何かを書いていたり、まさに勉強しているんです。中には絵を書いていたなんて残念な人もいましたが、その分その人はフリーの日にも私の隣で勉強してもらっています。
 さて、今回の取り組みだけで成果が出るとは思っていません。何度も繰り返してやっと結果は出ると思っています。という事は、今回だけでなく、これからもテストが近づくたびに、いわゆる赤点だった人は下でみっちりやってもらうということです。それが嫌なら、赤点を取らなければ良いだけの話です。是非、がんばってください。

 

 

 

 

<勉強>

 
 皆は知っているでしょうが、私は勉強が大嫌いです。中には、「勉強が楽しくてたまらない」なんて人もいるみたいですが、私にはその気持ちがさっぱり理解できません。もし、1時間勉強しているのと1時間休まず腕立てするのどっちを取るって聞かれたら、間違いなく後者のほうです。
 この勉強嫌いは今に始まったわけではありません。学生のときからそうです。昔よく口にしていました。「日本人なんだから、日本語が出来ればいいじゃないか。お金の計算さえ出来ればいいじゃないか」今でも思います。その通り・・・。
 寮の本部で仕事をしていると、生徒が教科書を持ってきて私に聞きます。「先生、理科できる?数学できる」大望の生徒は絶対来ません。むしろ、寮本部を覗いて、私しかいなければまるで何の用事もなかったかのようにどこかにいきます。ある意味正しいかもしれません。なぜなら聞くだけ無駄だからです。
 そんな私も、勉強はしました。過去形ですけれどしました。そのほとんどを忘れてしまいましたが、やりました。そうです、やっても専門の教科以外の事は忘れてしまうのです。忘れてしまうんじゃ意味ないじゃないか?そんなことを思っている人いませんか?
 大事な事は、頭を使うということです。嫌な事もしっかりとやるということです。現在君達は敬和学園に授業料を払って勉強しています。お金で時間を買っているみたいなもんです。しかし近い将来、自分の時間を売ってお金にします。君の時間を買う立場から考えてみてどうでしょう?頭を使ってこなくて、自分の好きなことばかりして来た人の時間を買いたいと思いますか?どうせだったら、しっかり頭を使って、多くの経験をして、しんどい思いをして来た人の時間のほうが欲しいと思いませんか?
 この敬和で、色んな経験をして、しっかり机にも向かって、いっぱい恋もして、人として厚みのある男に育って欲しいものです。

                              (澤野)

 

 

 

 

<続・勉強>

 
 試験まで一週間を切り、大望館は現在試験モードに突入中です。放課後に友愛館で勉強をする人、自習時間にいつも以上に真剣に机に向かう人、夜遅く、朝早くにホールで勉強をする人が増えてきました。その一方で、マンガ、ゲーム、そしてパソコンに打ち込む人の姿も...「一体このテスト期間中に何をしているんだ!?」と言いたいところですが、私は人のことを言える立場にはありません。(特に勉強面は...)
私が大望館生だった頃、テスト前になると消灯時間が来て、部屋とホールの電気が消えたあと(当時はホールのブレイカーも落とされていました...)みんな電気のついている階段や階段の踊り場に勉強道具、机、毛布、そして夜食などを持って徹夜の試験勉強体制に入ります。私も階段で夜を過ごしましたが、私は勉強をせずに、勉強をしていない友人と徹夜で夜食を食べながらトランプなどをしていました。私は敬和の3年間で勉強などのやらなければいけないことからすぐに逃げていました。その結果、卒業が近づくにつれ、周りの友人たちが大学や専門学校などの進学を決める中、私はまったく将来進むべき道が決まっていませんでした。少し興味のある進路、やりたいことも出てきましたが、私の成績では進路を選択することは不可能でした。私は卒業間近になって、自らの堕落した生活が自分の将来の可能性を狭めていることに気付かされました。みんなも後で悔いないように、今向き合わなければいけない勉強に向き合って生活していきましょう。                       

(三浦)