自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/01/26
たれかつ丼・ポテトサラダ・味噌汁・牛乳・チーズケーキ
三年生最後の試験の最後の問題に、「あなたが敬和の3年間について学んだことなど書きなさい」というのを出した。
価値観の多様性と寛容を学んだ、ということが異口同音に書かれていた。
勉強が出来ること、金持ちであること、人から賞賛されること、効率が良いこと、それだけが良いことなのだと言う価値観が支配するこの世界で、人はみな生まれながらに神から必要とされ、愛されている、という価値観と敬和で出合った。
難しい言葉で言うと、価値観の相対化を経験し、自由を得た訳だ。
その他にも、フェスティバルで頑張ったこと、修養会での学び、寮生活での苦労と学び、部活動、様々なことが、答案用紙の裏面にびっしり書かれていた。
みんな敬和が大好きだったんだな。
一人の生徒の答案が目をひいた。
そこには、「小さい頃から、引っ込み思案で、自分に自信がなく、友達がいなかった。でも、敬和に来て、一人、友達ができた。嬉しかった」と書かれていた。
俺は胸を突かれる思いがした。
教師というのは、何かで活躍したり、頑張っている生徒に目を向けがちだ。
深い、感動的な学びをしてくれた時にも嬉しく感じる。
だが、たった一人の友達ができたことが、この子にとっては大きなことだったのだ。
それは人生が変わるような、大きなことだったのだ。
俺は、このことがこの子にとってどれほど大切なことだったのか、しっかり目が向けられる教師でありたいと、心の底から願った。
(T.H)