自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2016/11/29
ごはん(ふりかけ)・酢豚・中華スープ・牛乳・杏仁寒天
今日から④テスト。雲が重く低く垂れ込め、冷たい雨が降る。雷が鳴り出すと雪。新潟の冬はすぐそこまで来ている。
昔、我が家では年に1回だけ、家族全員で外食をする習わしがあった。冬、暗い雲の下、万代のホテルにあった「東天紅」で中華料理バイキングを食べに行くのである。エビチリや青椒肉絲、回鍋肉などはこのとき初めてお目にかかった。焼そばなどを大盛りで取る私に「一品だけ大盛りで食べるのではない。」と祖父が注意したことを思い出す。退職し悠々自適で家では着物姿だった祖父が、この日だけはびしっとスーツを着て山高帽をかぶっていた。子供心に「品」とか「格」を感じさせる振る舞いであったように思う。美味しいものを食べるだけでなく、社会で必要な教育を施す場ととらえていたのだろう。
今日の「酢豚」。大学の学食で再会したときは驚いた。学友と「パイナップル」の有無で調子を合わせながら、年に一回しかお目にかからない料理だとは言えなかった。祖父のお陰で恥をかかずに済んだことは山ほどあるが、酢豚もその一つである。祖父が亡くなって20年が経つ。
(S.K)