毎日の礼拝

毎日のお話

2016/04/18

小西 二巳夫(校長)

創世記  2章4~7節  柳広司の『象は忘れない』は、福島の原発事故をなかった事にしないために書かれた小説だ。「象は忘れない」は英語の諺で、象は記憶力が良く、自分の身に起きた事は忘れないそうだ。今日の聖書は、神が人間を誕生させる話だ。互いに助け合わなければ生きられない状態から豊かになった時、過去を忘れ、弱い存在を忘れてしまう。このように、人間が忘れる事を罪と呼ぶ。この罪は、人間としてすべき事をしない事だ。原発事故などで、身近に弱さを抱えた人を自分の事として覚えて生きる事が、聖書の問いかけに応えて生きる事になる。