のぞみ寮通信

光風館

2015/06/29

光風館通信 第453号(6月28日)

< ジンギスカンパーティ >

 6月14日(日)光風館の歴史上初となるであろう“ジンギスカンパーティ”を行いました。今回、開催出来たのはA.H君(2年)のお母さんがお肉を北海道から贈ってくださったからです。本当にありがとうございます。北海道では頻繁に食べられているジンギスカンはマトン(成羊肉)やラム(仔羊肉)を使用し、独特の香りがあります。「ジンギスカンって何?今まで食べたこともないし、見たこともない。だけど美味しそうだし、楽しそうだから参加します」という光風生がほとんどでした。

 参加者全員で野菜の仕込みを行い、キャベツの切り方でどうすれば均等になるか悩んでいたり、玉ねぎを切り涙目になって我慢出来なくなり交代していたりと苦戦している姿がありました。野菜の仕込みが終わって、私が「肉、持ってきたぞ!」と言うと、光風生からは「うぉ〜、やった〜!」と雄叫びが上がりました。その中、K.Y君(1年)は「やった〜。あっ、ホントだ。お肉のいい匂いがしてきましたね。」と、ポツリと言った瞬間、周りの光風生の動きがピタッと止まり、沈黙が流れました。そしてその沈黙の中、私が一言。「えっ、まだひとつも真空パックを開けていないけど……肉の匂いがするの?」かなりの天然っぷりを披露してしまったS君。その雰囲気と恥ずかしそうにしている姿は、まさしく癒やし系キャラとなっていました。

 この日、声楽部の遠征で帰って来たA君を1980年代に流行した曲“ジンギスカン”をBGMにして、盛大な拍手と歓声でお迎えしました。本人は片手を上げて声援に応え、トップスターのような立ち振る舞いと雰囲気を醸し出していました。
 パーティが始まり、夕食後にも関わらずガツガツ食べる光風生たち。お肉と大量の野菜は見る見る内に無くなっていき、ご飯1.5升を平らげていました。こんな大盛り上がりしたジンギスカンパーティの裏では、壮絶なやり取りが繰り広げられていました。その裏話を紹介します。

 この日、私は澤野先生へ「Hのお母さんがお肉を贈ってくださったので、今晩ジンギスカンパーティを計画しているんです。」と報告し、「おっ、いいな!楽しんで!」というやり取りをしていました。そのやり取りをしている中、鋭い視線に気付きます。その視線を送っていたのは、もちろん森口先生。私は恐る恐る顔を向けると、森口先生は「そのジンギスカンパーティ、何時から?」と一言。「あっ、いや、先生、あの……。今回、参加者が20名近くでお肉の量と割に合っていないんです。だからご飯を炊いたり、野菜を大量に仕込んだりして、みんな満足出来るようにしているんですよ。森口先生が来てしま……いやいや、いらっしゃるとみんなの食べる肉の量が無くなってしまうというか……。」と、やんわり断ろうとする私。

 しかし、森口先生は恐怖の一言を発しました。「じゃあ、光風のみんなには野菜だけ食べさせておけば?」その言葉とプレッシャーに後ずさりをし、あまりの恐怖にガクガクブルブル震えてしまった私。その横で澤野先生は「いやぁ、さすが森口先生だわ!先生、このやり取りを通信に必ず載せておいて!」と、大笑いしていたのでした。もちろん、光風生だけでジンギスカンを楽しむ勇気はなく、森口先生へ差し入れしました。森口先生は“してやったり”感たっぷりの笑顔、その後ろで大笑いしている澤野先生の最高の一枚。みんなで分け合って食べることの大切さを実感したひとときでした。 (片岡)

 

 

 

<男子寮合同・光風館スポーツ大会〜サッカー・バスケットボール〜> 

 6月19日(金)サッカー大会を行いました。今回は男子寮合同だったので、参加者30名以上といつもより多く、みんなで楽しむことが出来ました。試合中、ロングスローやシュートテクニックなど大望生の活躍が目立っている中、S.M君(2年)はナイスセーブを連発していました。しかし試合後には「いやぁ、けっこう失点してしまいました。もっと頑張れたなぁ。」と、悔しがっていました。彼は器楽部ですが、サッカー経験者なのだそうです。だからあんなに大胆に飛ぶことが出来るんだね!

 翌日の6月20日(土)は光風館でバスケットボール大会を行いました。熱気がこもった体育館で走りっぱなしの連続だったので、バスケ部は“ボールがいつもより滑る”と嘆いていました。H.H君(3年)はハーフラインよりも遠くからのブザービート(試合終了と同時にシュートが入ること)で会場は大盛り上がりしました。それにしても学年対抗ゲームで3年生は強かったなぁ。1・2年生、次回は勝てるように頑張りましょう!(片岡)

 

 

 

< 礼拝のお話 >

I.K(1年)新潟県村上市出身

 みなさんには感謝したい人はいますか?私はたくさんいます。その中で感謝したい一人は生徒会長のH.Hさんです。

 私は地元の学校が嫌で県外の高校を受験しようと考えていました。しかし、行きたかった高校は偏差値70程だったので行くことを諦めるしかないと思っていました。そんな時、塾で聞いたのがこの敬和学園でした。親にも学校の先生にも賛成してもらって、上手くもないピアノの推薦で受験することができました。受験の日に面接会場に行く途中にHさんが「緊張していますか?」と声をかけてくれて、私は「緊張しています。」と言いました。その時、Hさんが「面接官の先生は優しいですよ。」と言ってくれておかげで、リラックスすることが出来ました。私が合格できたのはHさんのおかげだと思っています。

 

 

S.K(1年)東京都北区出身

 私はゲームが好きです。どのぐらいかというと、めちゃくちゃ好きです。小学3年生の時、親にニンテンドーDSを買ってもらったのがきっかけでした。中学の頃は学校終わりに18時までゲームセンターにいて、家に帰ってからもずっとゲームというゲームまみれの生活でした。そのため、私はゲームしかしてなかったので、大会などではよく優勝していました。そのため全国大会などに招待して貰い、幕張メッセなどは何回か行っていました。ゲームばかりしていたので当然、親の手伝いも話も聞いていなっかたのでよくケンカしていました。私も考えてみると非常識な生活をしていたなぁと思います。そこで親が「生活を寮で学びなさい」ということで敬和に来ました、他人から見ても自分から見ても「いい人」に見えるように努力し頑張りたいと思います。

 

I.A(1年)長野県下伊那郡出身

 僕は家族がクリスチャンでホームスクールという家庭学習方法を小1の時からずっとしており、高校が学校生活初めてなのです。色々と迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。

 僕は約1ヶ月、寮生活と学校生活してみて思ったことがあります。それはひとりの時間を取りにくいということです。例えば寮生活の場合、一つの建物に48人が生活しているわけだから、極端な話どこにいても誰かがいるわけです。トイレは、別としてです。それが悪いと言っているわけじゃなくて、人間はそばに誰かがいると、自分には自覚がなくても気を遣っていると思います。だから、たまに自分ひとりの時間を持つことも必要です。ひとりになるというのは孤独になるとかじゃなくて、周りに誰もいない時に少し心を静めて、昨日の自分を振り返ったり、色々な物事を考えたりするそんな時間だと思います。お勧めは朝、ほかの人より少しだけ早く起きて、顔を洗って勉強したり本を読んだりなど、静けさを味わうことだと思います。

 

I.T(1年)新潟県三条市出身

 僕が寮に入った理由は自立するためです。僕は今まで親の手伝いなどを全くしていませんでした。もちろん手伝いをしていないということは、洗濯など家事が出来ないという状態でした。そして時間だけが過ぎていき中学三年生の1月頃、高校を悩んでいる時に敬和学園高校に出会いました、そして受験し見事合格、寮に入って今に至ります。今は自立出来てなく、先輩方や同級生のみなさんに助けられていますが、いつか自立出来るようになり、先輩方や同級生の皆さんに恩返ししたいと思っています。