のぞみ寮通信

めぐみ館

2015/06/03

めぐみ通信 No.35(2015年6月3日)

夕礼拝の時に・・・~東副寮長ご夫妻をお迎えして~

 日曜日は全寮生・担任で全体礼拝の時を持ち、新しい週を迎えます。平日は各館で心静かに夕礼拝の時間を持ちます。The Megumi News(めぐみ館通信)でお読みいただいていますが、夕礼拝で語られる一人ひとりの話は、4月から共にすごさせていただいている私にとっては、どのお話も心にしみていくものばかりです。敬和での生活から得た経験が、語る力を強めていることが伝わってきます。毎日新鮮な気持ちで礼拝の時を迎えることができています。

 先日、東副寮長ご夫妻が訪問してくださいました。お客様がいらしてくださり、共に礼拝を見守ることのできる喜びが寮生の表情から感じられました。礼拝後は、3年生中心に事務室で語らいのひと時を持ちました。質問攻めの生徒たちでしたが、一つひとつ質問に丁寧に受け答えしてくださるご夫妻。語らいの時を共にすごしながら、このようなひと時をもてる喜びを感謝しながら、継続しての訪問をお願いしました。次回の訪問を心待ちにしています。(小菅)

 

 

 

チームワーク

 ある晩のめぐみ館食当。1漕と呼ばれる食器洗いの一番最初のポジションのお手伝いに入りました。のぞみ寮生が食べた食器を軽くゆすいで、大きな大きなシンクの中に滑り込ませます。その滑り込ませた食器を食洗機に掛けるために引き上げるのが1漕のお仕事です。ただ引き上げればいいのではなく、引き上げるのにも順番があります。まず汚れの少ない湯飲みやお椀から。汚れや米粒が付いたお皿やお茶碗はしばらく洗剤水に付けてふやかすために、引き上げは最後です。大きなシンクから食器を仕分けながら引き揚げます。簡単なようですが、200人分の4~5種類の食器(全部で800~1000枚!)を仕分けしながら素早く引き上げるにはそれなりの熟練を要します。

 しかし、めぐみ館の1年生は大したものでした。熟練度が未熟な分をお互いの声掛けと、お互いへの配慮でフォローし合っていました。1漕には私を含めて4人が入っていたのですが、2人が引き上げた食器をランダムに台に上げていきます。バラバラにあがった食器を次の引き上げた食器が置きやすいように、もう一人が整理してくれていました。湯呑みやお椀の数が少なくなってきたら、「私平皿上げていくね。」と口にしてくれる人がいました。お茶碗は引き上げるだけでなくスポンジでひとこすりしなければいけません。「私先に、お茶碗洗うね。」と引き揚げ作業を他のメンバーに託し、次の作業にかかってくれる人がいました。

 大したのは先々を見て動いていたこと。でもそれ以上にそれをきちんと言葉にして周りに伝えていたことです。周りに伝えて動く。これって簡単なようでとっても難しい。それがサラリとできていた1年生に「やるな~!このチーム!」とつい大きな声を出してしまいました。

これはきっと2・3年生が普段している事なのでしょう。食当に限らず様々な場面で互いに声を掛け合い、スムーズに事が運ぶように報告し合い、理解し合い、協力し合い……それを1年生がしっかり見てくれていて、自然と真似をし、素晴らしいチームワークを見せてくれたのでしょう。

 1年生はいつでも、先輩をしっかり見て、しっかり聞いて、どんどん吸収して日々成長していってほしいなぁと思います。2・3年生は、どんな時でも1年生が期待と尊敬を込めて注目していることを忘れずに、素敵な場面をたくさんたくさん見せてください。もっともっと素敵に変化していくみんなの姿を期待しています、めぐみっ子たち!(森口)

 

 

 

あの言葉、言わないの!?

 先週水曜日、久しぶりにめぐみ館の礼拝に参上させていただきました。さすがめぐみ館。終始ピリッとした雰囲気で、厳粛に礼拝が行われている感じがしましたが、同時に何となくほのぼのとした雰囲気を感じ取ることが出来た事に驚きです。これは以前、めぐみの礼拝を受けた時には感じ取ることの出来なかったものです。

 そして始まった礼拝。Aさんの乙女な少し笑えるお話と、Mちゃんの辛い経験の話。まさに笑いあり涙ありで、戸惑いを感じましたが驚いたことに、その日いつもの言葉を聞くことが出来ませんでした。これには少しビックリしたし、ちょっと物足りなかったんです。

 やっぱりあの言葉を聞かなくては、女子寮の中に入った気はしません。礼拝が終わり、物足りなさを感じ、後ろ髪を引かれる思いでめぐみホールを後にしました。「このままでいいのだろうか?」そんな思いでいっぱいだったんです。そしてラウンジを通り、寮務室前に差し掛かる時・・・。

 「あーここはスリッパで通ったらダメなのに!!」後ろからM.Kさんのプチ怒り声が聞こえるではありませんか。「へ?」後ろを振り返ってみると、手にスリッパを持った彼女が仁王立ち。確かに・・・。確かにラウンジは絨毯が張ってあります。なんと、めぐみのお嬢様方はラウンジを通る時にはスリッパを脱ぐというではありませんか。絨毯だからね。そりゃそうだと、納得。

 次の瞬間、私はあの言葉を反射的に口にしていたんです。この言葉が自然に出ると、私もすでに女子寮の一員?そうあの言葉「すみません。ありがとうございます!!」

 まさか、自分が口にするとは、しかも真面目に口にするとは思ってもいませんでした。でもって、久しぶりに本気で誰かに謝った気がします。ちょっと、“こわい”と思ってしまった私は間違いでしょうか?めげずにまたまた参上したいと思います。どうぞおてやわらかに。(澤野)

 

 

 

礼拝のお話

3年 Y.M 

 今日は1冊の絵本を紹介したいと思います。「ひまわりのおか」という絵本です。東日本大震災で発生した津波によって宮城県の小学校の74人の命が奪われてしまいました。自分の子供を亡くしたお母さんたちは、それぞれ自分の思いを元気に育つひまわりに重ねていきます。

 今、ここにいる私たちは大きな不自由もなく毎日を過ごせています。だからこそ、今の状況に慣れてしまって、忘れてはいけない大きなことも忘れがちだなぁと、私はこの絵本を読んで実感させられました。それは、きっと今の寮生活にも置き換えられるのではないかと思います。慣れることはすごくいいことだけど、今の環境に慣れ過ぎて、だんだんと周りの事が見えなくなってしまいがちです。最初は気にかけていたことも忘れてしまいます。

 周りにいる仲間が困っていないか、助けを必要としていないか、もっともっと周りの人と協力して気づいてあげてほしいです。私自身、自分が1年生や2年生だった時の気持ちを忘れてしまって周りが見えなくなってしまうことがあります。

 だから、初心の気持ちはとっても大切だなと思いました。寮生活において、周りを見て行動するというのは、すごく大切なことだと思っています。そして、私も初心を忘れず周りを見て行動できる、そんな人でありたいです