のぞみ寮通信

みぎわ館

2014/06/27

みぎわ館 第200号(6月26日)

新しいお部屋

 先週の水曜日に、部屋替えがありました。1週間が過ぎましたが、皆さんいかがでしょうか。今回は、部屋の中からダンボールを出してもらう仕事をお願いしました。と、言うのも、机の上やら、棚の上、はたまたベッドの脇や、そこらに積み上げられている状態を何とかしよう、ということでのお願いです。そもそも、耐震工事をやっている傍らで、いざ震度4くらいでもダンボールは落ちてきます。「建物の耐震はできていても、自分たちでその危険にさらす日常を作ってしまってはいけません」、ということで、、、。スッキリしましたね。

 そこで生徒の皆さんにお願いです。ダンボールを空き部屋にまとめて保管していますが、部屋替えの時に必要なダンボールの置き場としてください。決して片付けられない物を、はたまたゴミまで混ざっているという事が無いように。よろしくお願いします。

 

 

 

 

フェスに部屋替え、お疲れ様でした!

 ということでの、「クレープパーティー、次の週にはたこ焼きパーティー」でご馳走様!

 3年生は進路へ向けて3年生部屋がスタートしました。皆で、話し合いでは「産みの苦しみ」を味わい、やがて「産みの喜び」へと発展した話し合いに大満足という日々の暮らしの産物を手にしているようです。きっとこれから長い間の3年生部屋ですので、色々な事があると思いますが、いい話し合いが出来た中で生れたルームメイトだからこそ、その時々を大切なプロセスとして、しっかり歩んでください。

 1,2年生は、3年生が居ない部屋という事で、違った意味で緊張感を持っているようです。

 少なくとも、夏休みまでは色んな事に戸惑ってしまうと思います。「少なくとも夏休みまで」、というのは、夏休み明けには何と、「世代交代」という大仕事の引き継が待っていますから、悠長に、「戸惑ってます」という訳にはいかないというのが、現状だと思います。毎日を楽しく、そして有意義に過ごしつつ、一日一日の時を意識して、それぞれの時を迎えましょう。

 3週間で夏休みがやって来ます。1週間後には最も大切な第二定期テストがあります。皆さん、頑張っているとは思いますが、くれぐれもやり残し事が無いようにタイムスケジュールをしっかり立てて、進めてください。新しい部屋で過ごす中で、何かしら不都合や、アイデアがありましたら、いつでも声を掛けてください。また、段ボールを置くように5室を開放しましたが、くれぐれも、きちんと整理された箱のみを置くようにお願いします。週末に、名前と、置き場所の点検に入らせてもらいますので、ご了承ください。

 部屋替えのあった週末に「お疲れ様~!!たこ焼きパーティーしますよ~」と、声を掛けてやって来てくれた皆さん。約2時間、焼き続けました。美味しかったね!また近々やりましょう!(榎本)

 

 

 

オーガニックレタス 収穫!

  前の週末のたこ焼きパーティーに続き、クレープパーティーをしました。そこで出された食材は、生クリームに、チョコレート、チョコフレークや、缶詰の果物に、細切りチーズに、シーチキン、そして、レタス。「庭で育てたレタス美味しかった~」!そんな風に信田寮長先生に日曜日の昼下がりに畑仕事をしながら報告しましたら、「レタスは、育てるのが難しいんだよね」、不思議そうに話してくれました。謎です。農薬なんて、もちろん使っていませんから。寮長先生は続けて、「レタスは紋白蝶やら、虫が葉っぱを食べに来て、毎日の手入れが大変なんだ」と。ん~、なぜだろう。EMぼかし菌の善玉菌が上手く作用したのかしら。あるいは周りにバジルや、トマトを植えたから、虫がこなかったのでしょうか。どちらにせよ、とても美味しいレタスをみんなで味わえました。美味しかったついでに、折角なので、またレタスの苗を地場産市場で調達して育ててみようかと思います。乞うご期待!

 収穫したのは、レタスが小さな苗から育てて2週間ちょい。綺麗に葉が巻いて丸く形になって。でも、レタスを作った事がない私、ネットで収穫のタイミングを調べたら、余りおくと薹が立つ(結局、葉が苦くなるのでしょう)というので、巻いてしばらく様子を見てからの、収穫!収穫したそのレタスは、フェスティバルも終わりホッと一息のタイミングで、週末にクレープをみんなで作った時に一緒に食べました。「みぎわ館で作ったレタス」がクレープサラダとして登場したのです。実際、「自分たちの庭で出来たレタスをみんなが頬張って頂ける」「これほど美味しい物はないね~!」と、喜びをみんなで共有したのでした。 みぎわガーデン着々と耕されています!

 一年生のHさんと、Aさんは、日曜日の午後に庭造り。大きな石拾い、固くなった地面の掘り起しをせっせとしてくれました。大分、庭も広がりが出てきました。さてさて、どんな風景が出来るか、楽しみです。(榎本)

 

 

 

礼拝の話

T.M

  今日お話しようと思っているのは、私が小学校を卒業するまで過ごした長野県、安曇野についてです。私が暮らしていたのは安曇野の中でも田舎にある、堀金という所です。少しでもかっこよさを取り入れたかった私たちは、中央公園という何もないさびれた公園を“セントラル・パーク”と勝手に呼んでいました。しかし、何だかんだ周りの環境を気に入って、毎日ワイルドに遊んでいた気がします。不便なことも多かったはずですが、子どもにはあまり関係がありませんでした。

 私の家は、堀金の中でも民家の少ない、中堀という地区にありました。通学路は学校からまっすぐ一本道で、両サイドどこまでも田んぼでした。なので、「下堀のやつらはいいよなー、通学路に家が建ってるんだって。」などという会話をしながら帰りました。今思うと不思議です。また、何もない通学路での楽しみは石けりでした。気に入った石に名前をつけ、けりながら帰るのです。これは中堀の子どもたちのくせになり、理解のない、例の下堀の子どもなどからは「中堀の人って、石好きらしいよ」と言われたりもしました。我らが中堀のK君は、川に入ってずぶぬれになりながら、落としてしまった石をさがすほどの情熱でした。

 とりあえず私たちはよく遊んでいました。工事の廃材が置かれていた所を秘密基地にして、Yちゃんリクエストの家族ごっこや私リクエストの捨て犬ごっこ、K君リクエストの筋トレごっこなどで遊んだその場所は、とても思い出深く、私の少女時代の象徴でもあります。そんな秘密基地ですが、あれからどうなっているだろうと、何年もたった最近、見に行きました。すると、信じられないことに、全くそのまま残っていました。いすにしていた岩も、バリケード風のさびれたくさりも、全く動かされていませんでした。私は正直、ぞっとしました。あれから何年も月日が経ち、私の背は伸び、知らない子どもたちがこの通学路を通っている。少し見つけにくいとはいえ、誰も、少しもこの秘密基地にふれていないのかと思うと、何だか怖かったのです。まるで時間が止まったようでした。最高の遊び場だった秘密基地が、急に死んだ廃材に見えました。違和感が私の中をぐるぐると巡り、とうとうその日は逃げるようにそこを去りました。しかしきっと、秘密基地がなくなっていたらいたで、私は寂しく感じていたのではないでしょうか。その上で、昔と今の風景が変わっていることを予想していたのは、私たちが、世界は常に変化していくものだと知っているからだと思います。そのことを時々、寂しく思ったり、変わっていくことに抵抗を感じたりするかもしれません。しかし、変化のない世界とは、あの秘密基地のように不気味なものです。高校生の私たちは1日1日が目粉しく、状況も思想もその激流の中で日々変化していきます。特に3年生は、大きな転機を前にしていますよね。変化することは、たまに恐ろしかったり、本当にいいのだろうかと不安に襲われたりするかもしれません。しかしそんな時、ぜひその流れの中で自分らしく変わっていってほしいと思います。そのような変化こそ成長だと思うからです。成長には痛みや不安が伴うかもしれません。しかし、姿は変わっても、自分と言う存在は変わらずに輝けるような未来へと、毎日の中で少しずつ変化、成長していけたら素敵だと思います。