のぞみ寮通信

みぎわ館

2014/05/23

みぎわ館 第195号(5月22日)

コント:『クラブ』 

 先週の週末、おもしろい会話がみぎわ館事務室で繰り広げられていました。飲み物を口にしていたら、きっと噴水のごとく噴き出していた事でしょう!

 

 3人のみぎわっ子が事務室に仲良く1列で入ってきました。AさんBさん、Cさんです。みぎわ事務室の特等席、真っ赤なフワッフワのソファーに並んで腰掛け、こんな話を始めました。この3人組、普段は大まじめが代名詞の一つになりそうなくらいの人たちなのです…。

 

「あ~、昔は良かったよね~。いろいろ良かった!。」

「そうだよね~。私も昔に戻りたい。」

「ね~!戻れるとしたらいつに戻りたい?」

「私はね~、バブルの頃に戻りたい!あの頃が一番良かったもん!」

「あ~!わかる!確かにあの頃が一番良かった!」

森口(あなたたち、まだ生まれてもないでしょ~!!! )

「バブルの頃に戻れたら、何がしたい?」

「私ね、ディスコに行って台の上で踊ってみたいの!」

森口(え!?ジュリアナ東京みたいなところで、ボディコン着て羽根つき扇子振り回してお立ち台で踊ってみたいってこと!?)

「あ~、わかるわ~、それ!先生、今でもディスコってあるのかなぁ?」

森口「さ、さぁねぇ(汗)。今はクラブなんじゃないかなぁ…。」

A&B「そっか~。ディスコはないのか~。残念~。」

「あ、でもさ、私の知り合いのお姉さんがクラブで働いているの!あと4年して私たちが20歳になったら、そこに一緒に行こうよ!」

「え~。クラブか~。なんか、かっこいいね~。楽しそう!楽しみ~。」

「イケメンもいるし、絶対楽しいよ~!」

「うん!20歳になったら連れて行って!クラブか~。」

「行こう!行こう!クラブに行こう!」

それまで私には関係ない会話…とそっぽを向いていたCさんが振り向きざまに…

「…え?それって何部?」

森口「ワハハハハハ!!!!」

 

 主にAさんとBさんがキャッキャと話していたのを、興味なさそうにそっぽを向いていたように見えたCさんが、最後の最後にしっかりと「落ち」を作ってくれました。何も飲んだり食べたりしていなくて良かったです(笑)。お腹が痛くなるほど大笑いする私を、その3人組はキョトンとした顔で見つめていました。分からないかなぁ、あなたたちのきっと芸人でさえもうらやましくなるであろう面白さ。寮生活を通して、そのセンスにもっともっと磨きをかけて行ってほしいと思います(笑)。

 この話、彼女たちが3年生になった時、「こんな話で笑させてもらったんだよ~!」と言ってやろう~(笑)と、今から楽しみにしている私です。(森口)

 

 

 

あいさつって素晴らしい!

 夕食の時間になると、学校から帰ってきた全館の寮生たちが友愛館に集まります。席に着いて「学校どうだったー?」と声をかけてみると、「今日体育だったからめっちゃお腹空いた~」「今日○○先生がね、***してくれたんだよ!」などと、1日の出来事を楽しそうに話してくれます。みんなの笑顔を見て、よりご飯を美味しくいただける今日この頃です。

 そして、食事の時に交わされるあいさつにいつも感動させられています。みんながごはんを食べている中、私は遅れて席に着いて「遅れました~すみません。いただきます!」と食事を始めようとすると、「お先にいただいてまーす!」と言ってくれたり、おかずのお代わりが回ってくると「こちらを召し上がる方はいらっしゃいますか?」とテーブルのみんなに聞いてくれたり、大人顔負けの明るいあいさつや気遣い、心のこもった敬語が飛び交います。ぽろっと「偉いなぁ~」とつぶやくと、隣にいたMさんが、「これが決まりですから……。」と、ちょっと寂しそう。いやいや、ルールでも何でも、その言葉をかけてもらった人にとってはすっごく嬉しいのです。皆さん大好きなスターバッ○スやマク○ナルドでも、爽やかなあいさつやちょっとした気遣いで、「ほっ」と心が温まる感覚になりませんか?お店によって違いますが、飲食店でもマニュアルやルールブックがあります。それでも「心がこもっているなぁ、笑顔が素敵だなぁ」と感じると、きっと「また来よう!」という気持ちになるのではないでしょうか。

 1年生はまだまだ使い慣れていないあいさつや敬語に、顔の表情が強張ってしまうこともあるかもしれませんね。『大きい声で明るく気持ちを込めて』というのは、なかなか難しいことですよね。ですが、ぜひ「この言葉を相手に伝えたい!」という想いを大切にして、みぎわ館に明るい笑顔の花がどんどん咲いていきますように!私も寮生を見習って、心からあいさつできるように頑張ります!(遠藤)

 

 

 

 

~全体礼拝お話より~             森口みち子

 

 「慈しみとまことがあなたを離れないようにせよ。

   それらを首に結び 心の中の板に書き記すがよい」   箴言3章3節

 

①自己評価

 みなさんは今、自分の敬和生活を5段階で評価するならば、何点を点けますか?

 

 私はのぞみ寮に来るまで、大阪に本社のある会社で働いていました。そこでは毎年昇級試験がありました。試験を受ける前には、勤務に関する自己評価票の提出が義務付けられていました。20問ほどの質問項目に5段階評価で自己評価をします。質問はこんな感じです。「連絡・報告・相談を適切に行うとともに、部門内外の人間関係を友好に保っているか。またよりよいものにしようと努めているか。」「上司や会社に対し、部署の改善点など問題提起を行っているか」「物事を前向きに捉え、積極的に努力しているか」などです。仕事に向かう姿勢を問う物から、業務遂行のため創意工夫をしているか問うもの、業績をストレートに聞くものまで、多様な質問がたった1枚のシートから投げかけられます。

 自己評価を書きこんだら、その後上司と面談し、上司も私の評価をし、同じ評価票に記入します。つまり、その評価票には2つの枠があり、一つは私自身の自己評価を書き込む欄、その隣には上司が私の評価を書き込む欄がありました。

 私は毎年この自己評価をつけるのが嫌で仕方ありませんでした。嫌な理由はいろいろありましたが一番嫌だったのは、自己評価と上司との評価の点数に差が生まれてしまう事でした。私が5を付けたのに、上司は4をつけていたり、4を付けたのに3を付けられたり。逆に私が3を付けたのに上司は4や5をつけたりすることが嫌だったのです。そういうことは当然起こってくるのですが、自己評価よりも上司評価が下がってしまうと「ダメな奴だ」と言われている気がして嫌でしたし、上司評価の方が高いと嬉しい反面「私って自己評価がきっちりできない人だ」と落ち込んでいました。

 

②記入していたら

 入社4年目、4回目の評価票記入をしていた時の事です。親の家でブツブツ言いながら書き込んでいる私がいました。「5!と言いたいところやけど4にしとこ。」「3くらいにしといた方がええかなぁ」。そんな私の様子を見ていた父が、私と評価票を覗き込みこんなことを言いました。「お前な、ほんまに自分で3や4しか付けられん働き方してるんやったら情けないぞ。自分がやってる!って思うんやったら堂々と5をつけろ。自分で付ける数字にもお前の仕事への意識が見えるんやで。3を自分で付けるという事は、5できるんやけど3しかしてませんと情けない申告してることになるんや。上司評価との差を怖がるな。上司の評価は例え1をつけられたとしても、より良くなるためのヒントなんや。自分が5を付けたけど、上司は1付けたとしたら、それはお前が5以上になれるってことなんや。やってると思うんやったら自信持って自分を評価したれ。」

 はっとしました。確かに、5出来るのに3しかしない、4しかしないなんて恥ずかしい。しかも「3しかしてません。」なんて会社に自己申告するなんて、もっと恥ずかしい!自分のできる事を一生懸命やってると自信を持って言えるんやったら、5つけたらええんや!ほんまや!と思った私は、この時の自己評価を、ドキドキしながらも、オール5で提出しました。もちろん、上司評価でオール5なんてもらえるわけはありませんでしたが、父のアドバイスを思い出し、上司評価が下がってもその差は私の伸びしろだ、と思うと不思議と目の前で下げられても怖くも恥ずかしくもありませんでした。逆に、上司の指摘部分を改善さえすればいいのだと思い、ワクワクできたほどでした。

 

③みんなも

 みなさんは、自分の敬和生活を5段階評価で表すとしたら、今、何点をつけますか?いろんな点数がつくかもしれませんが、ぜひ、自分に5をつけてあげられる寮生活・敬和生活を送ってください。自分で5がつけられても、仲間から、先輩から、先生から「できてないよ」と指摘されるときもあるでしょう。でもそれでいいのです。それを聞き入れれば、もっと素敵な自分になっていくのですから。

 2014年度が始まってもうすぐ2ヶ月になります。実際にどの学年も、どの人も、いろんな注意やアドバイスをもうすでに受けている事でしょう。言われて落ち込むときも腹の立つ時もありますが、気持ちが落ち着いたらぜひ投げかけられた言葉に耳を傾けてみてください。取り入れてみてください。それだけで、今よりずっと居心地良くなるはずです。今よりずっと輝く自分になれるはずです。

 3年間と言う限りあるのぞみ寮での生活で、みなさんが大きく成長して巣立っていくことをいつも祈っています。