のぞみ寮通信

みぎわ館

2014/01/20

みぎわ館 第180号(1月20日)

ミーティング  

 後期後半が始まり、寮生活も忙しくなっています。でもこの時期は毎年、みんな特に忙しいようで、1月~3月まで、自習時間明けのみぎわ館事務室は静かです。その理由は毎年、3年生たちの卒業が近づいているので、互いに聖書を回しメッセ―ジを書きあったり、手紙をしたためていたりと、お別れと旅立ちの準備に忙しくしているからでした。しかし、今年はちょっと違う理由も加わり、より一層忙しくなっているようです。それはミーティングです。

 先日、1年生・2年生合同のミーティングが行われました。そのきっかけは、2年生ミーティングで「なんだか1年生の関係性、ちょっと心配だよね。」「まだまだ遠慮してるよね。」「もっと楽しく寮生活送ってほしいよね。」と言った話が挙がりました。では、私たちが手を貸してあげられることってあるかもしれない、一体何が出来る?と2年生による1年生のためのミーティングが持たれたのです。素敵な出来事だと思います。後輩を想い、自分たちの時間を使って、自分たちができる事を考える…、こんなことをしてくれる2年生たち、こんな風に考えてもらえる1年生たち。お互いに幸せで、これも寮生活ならではのステキな事柄だなぁとつくづく思いました。

 

 「1・2年生ミーティング行います。」と聞いた時の1年生たちはどんな気持ちだったでしょう。きっと「なんだろう。怒られるのかなぁ」なんて、不安になったのではないかと思います(笑)。でも学年関係なく輪になって座り、2年生がまるで2年生ミーティング化のように、遠慮なく互いに思った事、考えた事、悩んでることなど、心の中にあるものをざっくばらんに口にし、聞き合う姿を1年生に見せ、「ね、ミーティングってこんな風にするんだよ!」「嫌な物ではなく、仲間を知り、自分を知ってもらえるステキなチャンスなんだよ!」と実際を見せて、言って聞かせてくれました。

 それに感化された1年生たち。消灯後ちょっと集まりたいと、事務室に集まってきました。「2年生たちすごいよね~」「かっこいいよね~。」「あんな風になりたいね。」と、より一層2年生たちへの尊敬が強まり、目指す姿が明確になったようでした。ではどうやって1年生間の関係性を強めていくのか。まだまだ足りない信頼を強めていくこと、そのためにはためらってしまう事でもちょっとの勇気を出して口に出していくこと、仲間が発した言葉をしっかり受け止めていこうとすること、そしてその機会を自分たちで作るためにもミーティングの頻度を上げていこうという事になりました。そして明日もミーティングしよう!と(笑)。素敵です。

 3年生がもうすぐみぎわ館を去っていきますが、この1・2年生なら大丈夫。本当にそう思えた、素晴らしい1・2年生ミーティングでした!みぎわっ子サイコ~!(森口)

 

 

 

 

 

 

脱:チェック制度!  

 みぎわ館で大改革が起こりそうです。

2年生たちは冬休み以降、毎日やっているのではないか!?と思うほど、しょっちゅうミーティングをしています。自分たちの事、1年生の事、みぎわ館の事…たくさんの事柄を議題に、貴重であるはずの自習時間をたっぷり使って話し合いまくっています!

 先日、みぎわルールの見直しのためのミーティングが行われていました。今まで(今はまだ、今でもですが)、生活のあらゆる事柄にチェックがついていました。カーテンを開けていなかったらチェック、掃き掃除がちゃんと出来ていなかったらチェック、ガスの元栓を開けっ放しにしていたらチェック、使った食器を放置していたらチェック…、いろ~んなことにチェックがついていました。そのチェックは大掃除ごとに集計され、チェックの多い人から大変な掃除場所に配置されていました。つまりチェックはペナルティです。

 今回のミーティングでは、チェックがペナルティになっている事に2年生たちは注目しました。人に不快な迷惑をかける事無く、心を配る意識付けをするために使っていたチェックだったはずですが、チェックがつく、つかないに一喜一憂し、仲間のチェックを喜んでしまう黒い自分たちが出てしまう、そんなのなんだか違うんじゃない?というところに気が付きました。そして、自分たちが目指したいみぎわ館とは、やっぱり居心地のいい館。そんなみぎわ館にするために、今までチェックをつけていた項目を互いに声掛けをし合う事で、チェックをつける事無くこれまでのクオリティをキープさせていこう。大掃除はチェック者掃除(罰掃除)とするのではなく、みぎわっ子全員で協力して行おう。ちょっとイベント性を持たせるために、くじ引きなどで掃除分担場所を決めるのはどう?などと言った活発な話し合いが持たれました。

 この話し合いの出発点は文句でした。でも、ただの文句で終わらせず、ではそこからより良くするためにどうする?何が目的?ととっても前向きに話し合いをしてくれた2年生たち。横でこのミーティングを聞きながら、「かっこいい!」と思わずにはいられませんでした。

 チェックをなくし、声の掛け合いでよりよい館創りを目指す。この決定には責任が大きくあります。ただ、気楽にしただけ…で終わってしまわないようにしなければいけません。でも、この2年生たちなら大丈夫。共通の理想を持っているから、そこに向かって協力して歩んでいけると思います。

 集団生活、やっぱり明確なルールが必要…そんな考え方からなかなか抜け出せなかったこれまでのみぎわ館でしたが、ここに来て互いに心を配り合う寮生活、仲間を想い合う寮生活とは何か改めて考え直し、その基礎固めをするためにもこれまでのみぎわルール、チェックをなくす方向で館運営をしていくこととなりました。「心を育むための寮生活」が、より一層強まっていくことでしょう。みぎわっ子たちのこれからの活躍が楽しみでなりません!(森口)

 

 

 

 

礼拝のお話  

*T.M(2年生)

 私たちは生まれてから今日まで、どのくらいの人と出会ってきたのでしょうか?また、これからどのくらいの数の人と出会うのでしょうか?

 仮に毎日3人と出会ってきたとしたら、1年間で1095人。17年間では19315人との出会いがある事になります。17年間で約2万人。多いと感じる方もいるかもしれませんが、今、世界の人口は70億5千万人。それからしてみれば、ほんのわずかの数字です。

 人が生きているうちに会う人は3万人ほど。その中で話をする関係になれる人は2千人ほど。さらに、その中で仲良くなれるのは300人ほどだと言われています。生まれ変わることが出来るとしても、世界中の全員と合うためには23万回も生まれ変わらなければいけません。1秒間に1人に会ったとしても、200年以上かかるのです。出会いの確率は世界人口70億人分の2千人なので、350万分の1になります。この数は宝くじの1等に当たるようなものなのです。

 世界の人口は1分間で137人、1日で20万人、1年間で7000万人増えていますが、亡くなる方も1年間に6000万人が亡くなっているのだそうです。そんな増減の激しい世界の中で、350万分の1という奇跡の中で私達みぎわ館生は出会うことが出来ました。出会いとは思いがけなく会う事、めぐり会う事を意味します。この出会いを当たり前と思っていては勿体ないのです。

 出会う人からどんな影響を受けているのでしょうか、出会う人にどんな影響を与えられているのでしょうか。出会いを大切にし、ステキな影響を与え・受ける人になれたら素敵だと思います。出会いの奇跡に感謝して、大切に出来る人でありたいと思います。