のぞみ寮通信

光風館

2009/10/25

光風館通信 第239号(10月25日)

< 今季の「楽天イーグルス」快進撃に思うこと >


 今季のプロ野球パ・リーグでは、「東北楽天ゴールデンイーグルス」(通称「楽天イーグルス」)の快進撃が続きました。

終わってみれば、リーグ戦成績は堂々の2位で、初めてのクライマックス・シリーズ(CS)進出を果たすことになりました。そして、CSの第1ステージでは、リーグ戦3位で勝ち上がってきた「福岡ソフトバンクホークス」を2連勝で下し、日本シリーズへの出場を掛けた第2ステージへコマを進めることになりました。

 
 結局、「楽天イーグルス」は、CS第2ステージにおいて、リーグ戦を1位で通過してきた「北海道日本ハムファイターズ」に1勝2敗で敗れ(ちょっと、力尽きた感があったね)、日本シリーズ出場の夢は叶わないままに、今シーズンを終えることになりました。でも、球団創設5年目にして、立派な成績だったと思いませんか。決してお金が潤沢にある球団ではありません(球団の実質的オーナーは「リッチマン」だけどね)。だから、高額の年棒で脂の乗った実力選手をかき集めているわけでもないのです(某在京球団のようにね…)。それなのに、好成績を収めることができたのです。光風館の皆は、その強さの秘密が一体どこにあったのか分かりますか?

 
 その答えは、「ボヤキ」監督こと野村監督が、監督就任以来、選手たちに唱え続けてきたことにあります。それはすなわち、「考える野球」です。野村監督は、「一人ひとりが考え、状況判断を行い、それに応じたプレーをしろ」と、選手たちを陰に陽に指導してきたといいます(どうも、あの「ボヤキ」もその指導の一環だったようだよ)。それがようやく選手たちに浸透してきて、その結果として、今季は「そつのない野球」が形として現れたのだといいます。実際、あるドキュメント番組の中で、チームの盗塁王、渡辺選手は、チームの躍進理由を聞かれ、「自分で考えられる選手が増えたから、今年の順位につながっている」と分析していました。

 
 私は、「楽天イーグルス」のファンでもなければ、野村監督の崇拝者でもありません。ただ、野村監督が唱える「考える野球」、その哲学には大きな共感を覚えます。どんな組織であろうと(それが野球チームであろうが、会社であろうが、寮であろうが同じことなんだよ)、それを構成する個が重要です。組織というものは、個の集合体だからです。光風館は、館としての大目標に「自律と自立」を掲げています。組織がその理想に一歩でも二歩でも近づくためには、個が「自律と自立」を実践していかなければなりません。そして、個の「自律と自立」には、「考える」ことが不可欠です。「考える」ことができれば、状況判断ができ、自分を律し自分で自分のことができるようになります(「考える」こと抜きにして「状況判断」というものはできないし、「状況判断」を抜きにして「自分を律し自分で自分のことをする」ことはできないからなんだ)。

 
 光風館の2年生たちは、「のぞみ寮の歴史に残るような、そんな学年になりたい」という願いをもっています。しかし、その「高み」に到達するには、もっともっと「一人ひとりが考えて寮生活をする」必要があります。光風館の中心的存在となった41回生2年生が、それをできるようになったとき、光風館はさらに進化したよい館を築き上げているはずです。また、「のぞみ寮」の歴史に41回生の名を残すことになるんだろうと思います。私自身は、これまで以上に、光風館の皆に「考える寮生活」を求めていきます。2009年度のちょうど半分を折り返した今、光風館の皆に大事なことを改めて伝えたく、この内容を書きました。ぜひ、このコラムを読むことを通して、自分自身の寮生活における取り組みを振り返る機会として欲しいと思います。

(岩原)

 

 

 

< 今回のテーマは「新体制をバックアップ」!! >


 10月24日(土)に今年度2回目となる部屋替えを行いました。私は、部屋替えを行う際に、いつもテーマを決めることにしています(部屋割りを考えるのは結構大変なんだけど、これがあると幾分決め易くなるんだ)。タイトルにあるように、今回の部屋替えのテーマは「新体制をバックアップ」にしました。前々号の光風通信に書きましたように、2年生の新リーダーたちは、新しい方針を打ち出し、いくつかの新しい試みを始めました。新体制になって約1ヶ月が経ちましたが、どうでしょうか。寮担任としての正直な感想を言わせてもらえば、新リーダーたちには若干の不満を感じています。これも前々号の光風通信の中で書きましたが、館運営において、新しいことを始めるのは、そんなに難しいことではありません。むしろ、継続させることの方が難しいのです。新体制で当初決めたことが、疎かになっていたり、曖昧になっていたりしていないでしょうか。

 
 「部屋替え」テーマの具体的内容は、新リーダーたちを各階にバランスよく配置したことです(各班に最低でも新リーダーが1名は入るようにしたんだよ)。私は、これによって、新体制で当初決めた方針や試みが継続されることを期待します。上のコラムで書いたように、「一人ひとりが考えて寮生活をする」が、よい館を創る上で最も大事なことです。でも、館のリーダーたちが、館としての新しい方針や試みを、光風館生全員に周知徹底させる努力をすることも大切だと考えます。光風館では毎週日曜日の夜に「班会」を行います。新体制の構成メンバーであるリーダーたちは、その機会をおおいに利用して、新しい方針や試みを周知徹底させていって欲しいと思います。

(岩原)

 

 

< さあ、栄養満点の「光風館」をご賞味あ~れ!! >


 さあ、今夜(10/25)から「のぞみ寮体験プログラム」が始まります。「敬和」を「敬和たらしめている」と言われる私たち「のぞみ寮」のことを、通学生にもよく知ってもらおうとの趣旨で行われるものです。学校でこのプログラムへの参加希望を募ったところ、何と10名もの応募がありました(内訳は女子2名と男子8名だよ)。
その内の4名が光風館に入ることになり、今夜から金曜日の朝までの5泊6日で、「のぞみ寮」を体験することになります。この4名を紹介しておくと、唯一の2年生、O.Y.くん(新潟市東区)、それに1年生は、N.R.くん(新潟市秋葉区)、Y.Y.くん(三条市)、T.H.くん(新潟市秋葉区)の3名です。

 
 この4名は、今夜のところは期待半分、不安半分といったところなのでしょうね(光風館の皆が入寮してきたときと同じような気持ちでいるんだと思うよ)。光風館の皆も、何だか非日常的なプログラムなので、ちょっとソワソワしてしまうかも知れません。でも、いつもと同じでいいのですよ。「のぞみ寮」を体験する4名に、皆のいつもの生活を見せてあげてくださいな。この4名に、皆のいつもの生活を経験させてあげてくださいな。そうすれば、きっと「のぞみ寮」、あるいは「光風館」の「素晴らしさ」、「魅力」が分かってもらえるはずです。
このプログラムの実施にあたって、光風館の運営委員のメンバーたちは、「歓迎」の意味を込めて、いくつかの企画を考えているようです(大掃除を一緒にしてもらう企画もあるんだよね)。それはそれで、光風館全員でおおいに取り組み、おおいに楽しみましょう。「寮体験プログラム」に参加してくれたメンバーが、プログラムが終わった後、「有意義で楽しい5泊6日だったなあ」と思ってくれたら嬉しいですね。

(岩原)

 

 

< 礼拝のお話し >

S.Y.(3年)
 皆さん、こんばんは。1室のSです。今日は、今、僕が頑張っていることについて話したいと思います。大きく2つあるのですが、その1つは部活のことです。最後の大会、花園予選まであと1ヶ月を切りました。夏休み中に行われた菅平合宿、放課後での練習を通して、僕は大きく成長できました。ラグビーの技術的な面もそうですが、人として必要なことを理解できたような気がします。それは礼儀であったり、感謝する気持ちをもったりすることです。菅平合宿で利用した旅館では、消灯時間を守れなかったり、夜遅くまで洗濯をしたりして、決められたルールを守らず、ひどく叱られることになりました。当たり前のことを当たり前にできなかったのは、私がまだ精神的に幼かったのだと思います。でも厳しい合宿の中で、そうした部分も補うことができたように思います。

 
 もう1つ、僕が頑張っていることは、進路選択への取り組みです。僕は今週の土曜日に面接試験があります。しかし、ここにたどり着くまでには、大変な思いをしました。学校へ提出する志望理由書のOKがなかなかもらえず、そのせいで受験に対して、かなり投げやりになってしまった時期もありました。さすがに、提出日が近づくと、そんなことも言っていられないほどに危機感を覚えました。何とか提出期間内に願書一式を揃えることができ、晴れて面接を受けられるところまできました。受験日までに、面接練習をたくさんして、本番に備えたいと思います。(9月29日)

 

 

Y.A.(3年)
 今日は、僕のライフステージについて話したいと思います。皆さんは、ライフステージの意味を知っていますか。ライフステージとは、人生でのそれぞれのステップ、例えば受験や就職、結婚など、それぞれのステージ、舞台のことを言います。私は今、ライフステージの山場、大学受験の真っ只中にいます。僕は「子どもにスポーツを教えたい」という夢をもっています。それは僕が、スポーツが大好きだからです。スポーツをあまりしない現代の子どもたちに、その楽しさや魅力を教えられたらいいなあ、と思っているからです。その夢を叶えるため、今、僕は一生懸命勉強に取り組もうとしています。どうせやるなら、たとえ安い給料でも、自分が好きなことをしたい、と思います。みんなも、自分の長所や趣味を生かせる職業に就けたら素敵だと思います。なので、この敬和生活で、寮生活で自分の本当にやりたいことを見つけて欲しいと思います。(9月30日)