のぞみ寮通信

みぎわ館

2012/01/24

みぎわ館 第110号(1月20日)

< 先輩になるとき >
 

 先日、一次前期日程の入学検査が行われました。毎年の決まり事のように、この日はやっぱり雪でした。
 ツルツルの地面に転びそうになりながらチャペルに向かうと、グレーのブレザーを着たみぎわ館生が!「おはようございます!」と挨拶してくれる笑顔。いつもよりキリッとしていて、より輝いて見えました。去年、初めての入試労作に緊張気味だった43回生が、今年は入試労作をリードし、受験生だった44回生がドキドキワクワクしながら受験生を迎える。こうやって先輩になっていくのですね。
 受験生が、「今日案内してくださった先輩方、すごくしっかりしていて、あこがれる!一年、二年の違いって、すごく大きいんだなぁ。」と話しているのを耳にしました。
 寒さと緊張の中、重要な役を果たしてくれた入試労作の皆さん。夕食の時には、クタクタになりながらも「案内した受験生にこんな話しをしてね。」とか、「みぎわ館にはどの子が来るの?!」と話しが止まりませんでした。私自身も、かつて敬和を受験した時に、案内してくれた先輩の姿をよく覚えています。赤い内履きの履き古し加減がやたらとかっこ良く、優しく話しかけてくれて・・・。入試の時に抱いたその先輩に対する憧れは、入学後も変わりませんでした。きっと皆も出会った受験生にとって、そのような存在になったことでしょう!
 一月も半ばにさしかかりました。去年は先輩のラストメッセージを涙しながら聴いていた42回生のそれも始まっています。先輩の姿に学びながら、3ヶ月後、一年後の自分の在り方をイメージして行きましょう!

 (冨井)
 

 
 
 

< 餅つき大会! > 
 

 のぞみ寮で恒例となっている餅つき大会が1月14日(土)夕食時に行われました。杵と臼でお餅をつく経験をしたことがない人も、毎年お家や教会で恒例行事となっているベテラン(?)も大いに楽しんだ時間となりました。
 驚いた事は、今年はお餅のほとんどを女子がつき、男子が食べていた事(笑)。女の子たちの勢いを目の当たりにした気がします。また、みぎわ館のT.Y.さん(1年)はまるで職人。上手に杵を操り、ペッタン・ペッタンといい音を響かせながら手早く仕上げてくれていました。また、T.M.さん(1年)は、自分が食べる間もないほど忙しく、出来上がったお餅をちぎり分け、みんなに振舞ってくれていました。二人とも、ありがとう!
 寮生のエネルギーを感じるのはここからです(笑)。たらふくお餅を食べた後、そこから夕食スタートです。4つ5つと食べたのに、オムライスにサラダにスープに…デザートまで!平らげているみんなの姿は私たちの元気の源です(笑)。

(森口)


 
 
 
 
 

< 礼拝のお話 >
 

*S.H.(2年生)
 みなさんには悩みがありますか?私は小学校高学年の頃、色んな事に悩んでいました。特に人間関係によく悩み、とっても面倒くさい子どもだったなぁと自分のことながら思います。
 「悩む」という言葉を辞書で引いてみると、「心配して苦しむ」とありました。つまり、悩んでいる状態と言うのは辛い訳です。私は長い間悩み続けて良い結論が出た事はありません。だから私は一旦考えて、答えが出てこなければそれについては横に置いて別の事を考えます。時間を置く事で、再度考える時に違った角度から考えることが出来るのです。それでも良い答えが見つからない時ももちろんあります。自分一人の力ではどうすることも出来ない事もあります。周りが助けてくれる時もあります。時間が解決してくれる時もあります。自分だけで悩みを抱え込むのではなく、手放してみると想像以上にいいのかもしれません。自分以外の力を借りるのって良い手だと思います。

(11月7日)
 

 
 
 
 

*S.K.(1年生)
 私は北海道出身です。北海道は美味しいものが沢山あって、自然が本当にきれいなところです。そんな地元を離れ敬和に来てから私は、「他者のために何かをする」という事が増えた気がします。もちろん、寮生活を始めて周りへの気遣いは増えました。しかし一番影響されているのは東日本大震災が起きたからではないかと思います。
 私は5月と7月に被災支援労作へ行きました。9月には新潟教会で行われた「はじけ豆祭」で片岡照美先生から原発についてのお話を聞き、修養会でも片岡謁也先生の講演を聞いて、3・11について知ることが出来ました。
 私は3月11日2時26分、卒業式の前日という事もあったので、友達と集まっていました。北海道、特に私の住んでいる地域はほとんど揺れがありませんでしたが、すぐに携帯が使えなくなり、電話・メールが通じなくなりました。何度送っても届かないし通じない。私はすごくイライラしたのを覚えています。まさか、こんな世界的にも大きな被害になるなんて。何も知らなかった私は、自分の事だけを考え、行動していたのです。そして被災地の現状を目にし、被災者と直接関わり原発のお話を聞き、苦しんでいる人の役に立ちたいと思いました。特に、原発事故は今の私にとって、日本にとって最も恐れている問題だと思います。8か月たった今も苦しんでいる人たちのためにできる事をこれからも見つけてやっていきたいです。
 他者のために何かをする事は難しいけれど、小さなことでも誰かが動けば変わっていくはずです。今思うと、何も知らなかった自分が怖いです。だからこれからも3・11の事をもっと知らなきゃいけない!と思いました。

(11月8日)
 

 
 
 

*K.K.(2年生)
 みなさんは「正直」とはどのような事だと思いますか?私は自分の気持ちをそのまま言葉や行動に表すことだと思います。例え一見正当な事を並べて人を納得させたとしても、それが行動になるとその言葉が「嘘」なのか「本当」なのか、分かるのも正直の魅力の一つだと思うからです。
 逆に「嘘」とはどんなものでしょうか?自分を傷つけるものだと私は思います。事実ではない事をわざと言って、人を納得させたとしても、結局傷つくのは自分自身なのだと思います。嘘をついたまま生活すると、その罪がどんどん重くなっていくのは嘘の特徴だと思います。軽い嘘でも相手が自分の事を信頼してくれていればいるほど、ショックは大きいものです。
 例えば誰かに嫌な事をされても、それを耐えて「大丈夫」と言うのか「ここ嫌なんだけど」というのはどちらが大事だと思いますか?よく考えてみると「大丈夫」と言えば相手は何も思わずに、そのまま続けるでしょう。「ここ嫌なんだけど…」と言った時、相手がどう感じてしまうか不安はありますが、私はやっぱりお互いのために「ここ嫌なんだけど…」と勇気を出して伝えることが必要なのだと思います。また、タイミングを逃さず伝えることも大切だと思います。正直に自分の気持ちを伝えることを心がけていれば、自然と嘘をつく事もなくなっていくのではないかと思います。これも本音でぶつかっていく良い手段なのではないでしょうか。

(11月10日)