自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2009/07/03
のぞみ通信 №152 6月22日
「父との出会い 」 寮長 信田 智
幼くして父に死に別れた私は、父親に叱られた記憶も、愛された記憶も無く、一緒に遊んだ記憶も無い。あるのはただ(当時死の病と言われていた結核で入院し、お見舞いにもいけない)病気の父の記憶と、病院のベッドに横たわって永遠の眠りに付いた父の姿、そして父の葬儀の様子、そして、写真で見る父の姿だけである。
それゆえ、父親の愛がどの様なものか、どの様にして子供を愛したらよいのか、その手本となる記憶が全く無く、子供を育てることにおいて全く手繰り状態であった。それと、人間として、父親として未熟であった私は、自分が置かれていた環境もあいまって、妻にも長男にも可哀想なほどゆうずうのきかない関わり方をしてしまった。
週一度の公の休みに、家族で公園に行き遊んでいても、気持ちの上では、世間の人たちが働いているのに自分だけゆっくり休んでいる事ができず、公と私事の切り替えができないで、家族に辛い思いをさせてしまったこともある。それもひとつの要因になったのか、妻は病気を引き負ってしまった。
お父さん!と呼びかけ、父と人生を語る、あるいは叱られたり、励まされたりする父を知らなかった私に、お父さん!と呼びかけ、自分の弱さも悲しみも、在りのままの自分をさらけ出し、語りかける事のできる父が与えられたのは、高校1年生の頃でした。
中学3年の2月、2歳上の兄の死を経験し、人生とは何か、何のために生きるのか。そんなことを考えるようになり、教会に行けば教えてくれるかもしれないと思い、教会に通いだした。
そこでイエス・キリストと出会い、父なる神様!と呼びかけ、親しく交わる事のできる父を与えられた。この父は、私たちの弱さも悲しみも、力も喜びも、私たちの経験全てを、私が自分で自分を理解する以上に深く理解し、折に合う助けと力を与えてくださるお方であった。
素晴らしい、良き父を与えられた事を深く感謝している。
寮生リレー通信 (第 71 回)
めぐみ館
「☆ダンス・笑顔・ダンス☆」 H.K.(3年 東京都墨田区)
3年最後のフェスティヴァルは、普通にダンスやって普通に楽しんで普通に終わる一般ピーポーでいいやってそんなふうに思っていました。
でもなぜかチーフ決めの時チーフになってしまい、嫌々やっていたダンスチーフでしたが、ダンスを考える時間は意外に楽しくて、頑張ろうって思うようになりました。でも予想以上に色々と大変でした。
オーディションで人を落とさないといけない・皆が踊れるダンスを考えなくちゃいけない・わかりやすく教えなくちゃいけない・タメや後輩に注意しなくちゃいけない…本当嫌なことばっかりでした。一応1・2年生のときもダンスやってたし大丈夫かな?とか勝手に思い込んでいたけど、教わる側と教える側とでは全く違うものでした。教える側になって初めて1・2年のときのダンスチーフの方々の偉大さに気づき、自分が先輩たちのようにできるか不安と時間に追われていらいらし、周りも見れずダンスもなにも考えられなくなりました。
そんな時に、私の支えになってくれたのがダンスの1・2年生や富士クラスの皆です。だめな私に怒らないで明るく優しく接してくれて、後輩にも励まされ皆も自分のことで精一杯なのにずっと応援してくれました。ダンスは本番ギリギリ出来上がって本当皆に迷惑かけちゃったけど、皆文句も言わないでやってくれて感謝してます。
ぶっちゃけたとこフェス本番で踊ったダンスは自分的に失敗ばっかしたし、あんま覚えてないし最悪でした。笑。けど結果とか順位とかそんなのより、もっともっと楽しかったし嬉しかったしこの1ヶ月間でいっぱいっぱぃのありがとうをもらったから、それだけでいいやって思えた仲間にめぐり合えた私は、本当幸せだなって思いました☆。
結果とかはどこも頑張ったんだから皆1位だし、やっぱ練習楽しんでたもん勝ちってゅうか-笑。ダンスの1番の見所はやっぱし☆笑顔☆だから…笑顔で踊れたしっ超大成功★ですっ!!本当どこの連合もお疲れ様でした。フェスもう1回やりたいねー☆笑笑
光風館
「初めてのフェスティヴァル」 Y.O.(1年:千葉県印西市)
先週、僕は初めてのフェスティヴァルを終えました。僕は大雪連合で、総合優勝になりませんでしたが、とてもいい思い出が残せたと思います。
フェスティヴァルの準備期間に僕は、衣装係りとしてダンスをする人の衣装作りを手伝っていました。しかし、部活の大会が近かったので、そっちを優先してしまい、あまり衣装係りの活動に参加しなくなってしまいました。大会が終わり、参加すると仕事はほぼ無くなってしまい、急に暇になりました。
するとフェスティヴァル自体をあまり面白くないと思い込み、アピールや合唱の練習に参加するのが面倒臭くなりました。けれど一生懸命にフェスティヴァルの準備をしている2,3年生をみて、「これではいけない」と思い、自分にできる精一杯のことをやろうと心掛けました。とりあえず、合唱では大きな声で歌い、アピールの練習を頑張りました。おかげでフェスティヴァルをとても楽しむことができました。
来年は今年以上積極的にフェスティヴァル活動を取り組んで、さらに楽しいフェスティヴァルにしたいです。
みぎわ館
「一味違ったフェスティヴァル」 K.T.(2年:愛媛県松山市)
私は今回、フェスティヴァル本部をさせていただきました。フェスティヴァルまでの約2ヶ月間は本当に大変でした。しかし、フェスティヴァル本部をして得たものは、言葉に表せない大きな大きな達成感でした。きっと本部をしていなかったら味わえなかったと思います。
私がしたことは、本当に小さなことばかりでしたが、この小さなことがフェスティヴァルを支え、また作り上げていくのだと感じることが出来ました。昨年は『フェスティヴァルを楽しむ側』として参加しましたが、今年は『フェスティヴァルを作り上げる側』という立場で参加しました。こんなことも本部の仕事なんだ!とビックリすることもありましたが、フェスティヴァルを作り上げていくには、どの仕事にも意味があるのだと知ることが出来ました。
また、本部の仕事をして、三年生の方から、とても大切な事を教えていただいたような気がします。二日めの当日には、天気が心配でしたが、予定をしていたプログラムも全て実行することが出来、本当に嬉しかったです。フォークダンスのとき、沢山の方から「本部おつかれ様」「ありがとう」との声をいただきました。
辛いことも沢山ありましたが、今年のフェスティヴァルは、昨年とは一味違ったモノを得ることが出来ました。フェスティヴァルが終ったと同時に、忙しかった毎日も終ってしまいました。とても寂しいですが、この経験を大切にしたいと思います。
フェスティヴァルを楽しんでくれた皆さん、また本部の皆さん、そして沢山の先生方に感謝します。ありがとうございました。
大望館
「最初で最後のフェスティヴァル」 Y.T.(3年新潟県阿賀野市)
私は敬和生活で3回経験するはずのフェスティヴァルを一度しか経験していません。去年の夏から転校してきた私は、今回行われたフェスティヴァルは初めてで、また最後になります。
そんな中、私は大道具チーフをやることになりました。一度もフェスティヴァルを経験していない私にとって、いきなりチーフをするということはとても不安なものでした。それでもチーフをしたいと思った訳は、何かこのフェスティヴァルで、やりきれたというものを見つけたかったからです。しかし、いざチーフをやってみると分からないことばかりでした。そんな時、大雪や雲仙の友人がアドバイスをしてくれたり、助けてくれました。それは私にとって大きな励みになりました。
大道具の作成は当日ギリギリまでかかってしまいましたが、作品が演劇やアピールで使われているのを見ると、作ってきて良かったと嬉しくなりました。フェスティヴァルが終わり、今まで時間をかけて作った作品を壊すときは少し辛かったけれど、作品に感謝の気持ちをこめて壊しました。
敬和にきて最初で最後のフェスティヴァルを、私は心から楽しむことができたと思っています。それはフェスティヴァルまでの過程で苦しいことや辛いことがあって、それを乗り越えることができたからだと思います。もし、あの時大道具のチーフにならなかったらここまでの達成感はなかったでしょう。何より、私が最後までチーフとして仕事ができたのも周りの人たちの協力があったからこそです。
ただ、校長先生の話にもありましたが、ここで満足するのではなく、これからの敬和生活にどう過ごすかにかかっていると思います。残りの時間を充実したものにしたいです。
< 今後の予定 >
6月19日(金) 部屋替え
20日(土) 休業日
22日(月) 創立記念礼拝
26日(金) お菓子作ろう会
27日(土) 休業日
7月 4日 (土) 休業日
7日(火)~10日(金)第2定期テスト
11日(土) 土曜講座3
16日(木)~ 17日(金)生徒会デー
18日 (土) 終業 3年進学講習 女子寮2年まとめ合宿
寮開放~31日(金)
20日(月) 海の日 休業
21日(火) 1・2年夏季講習~27日まで
28日(火) 保護者会
29日(水) 保護者会
31日(金) 閉寮
8月 4日(火)~7日(金) 広島碑めぐりの旅
15日(土)~19日(水) 敬和キャンプ
19日(水) 寮開放後半 13時開放
スタッフから一言
今年初めての部屋替えが行われ、3年生部屋が生まれ、受験へと体制作りの始まりでもあります。3年生は気持ちを切り替え、自分の進路と向き合って欲しいです。1,2年生は夏休み前の大事なテストに向けて、学習体制を整えて欲しいと願っています。
7月末には1,2年生の保護者を対象とした個人懇談が寮でも行われます。遠方の方やご都合が合わない方は、電話での懇談も受け付けますので、ご都合のよろしい日時をお知らせください。
春から3ヶ月が過ぎようとしています。見た目には変化を感じませんが、寮生の心の根はしっかりと敬和の大地に伸ばしていることを感じます。バザーでの献品の多さに皆様方の期待の大きさと愛情の深さを感じ、これらに応えるべく、スタッフ一同は生徒の「生きる力」を伸ばすべく寮教育に努めてまいります。よろしくお願いします。
帆刈 仰也(寮務教師主任)