今日のランチ

今日のランチ

2024/04/30

今日のランチ(2024.4.30)

筍ごはん・サバ照焼・ひじき煮・けんちん汁・牛乳・プリン

20240430

 

 

 比較的晴天に恵まれた4月も最終日を迎えた。この月は、57回生の入学と同時に校内を彩った桜が美しく映える、そんな晴れの日が多かったように思われるが、最終日の今日は、久しぶりに降った大粒の雨が、桜の花びらの後に芽吹いてきた新緑を濡らしている。

 それにしても8年ぶりに体感した敬和の「4月」は実に慌ただしい。1年生は入寮・入学に加えてオリエンテーションキャンプ、2年生はクラス替えからのリスタート、そして3年生はいよいよフェスティバルに向けての動きが始まる。それ以外の行事でも、ウェルカムデーに測定デー、PTA総会・寮祭と盛りだくさん。生徒・教職員、保護者・関係者など多くの人々が校内を行き交う日々の中で、生徒の確かな成長が積み重ねられていく。

 そんなこの月の歩みが守られた喜びと充足感を覚えながらランチに向かうと、今日の主役は「筍ご飯」‼ 「筍」という漢字は「竹」かんむりに「旬」と書く。10日を意味する「旬」(1ヶ月を3つに分ける上旬・中旬・下旬と呼ぶのもこれが由来)、つまり筍は土から顔を出して10日ほどで竹になる事からこの漢字が当てられたと言われる。

 また、料理の世界では、この「旬」が重要視される。食材の世界における「旬」は、その食材が一番美味しく、栄養価も高い時期。しかも市場に多く出回るため安価で手に入る。料理人にとって大きなプラスとなる「旬」をよく見据えて献立を考える事が大切とされてきた。

 柔らかく炊かれた筍と、その旨味をたっぷりと吸い込んだご飯を頬張りながら、友愛館に降り注ぐ雨が校内の緑を潤す様を見ていると、ふと「雨後の筍」という言葉が思い浮かんだ。…雨が止んだ後に筍が続々と生えることから『似たような物事が次々と現れ出ること』の喩えだが、ことこの学園において現れ出る生徒の成長は、決して「似たようなもの」ではない。

…チャイムが鳴り、お腹を減らした生徒たちが勢い良く友愛館に駆け込んできた。一人ひとり異なる輝きを放つその表情を見ながら、改めて「旬」の意味を強く感じた。(N・M)