毎日の礼拝

毎日のお話

2024/02/26

與那城 初穂(聖書科)

【聖書:出エジプト記 16章 35節】

 

 ジェームズ・サーバー作 『世界で最後の花』は、繰り返される戦争による破壊と、2人の人間が1本の花を世話するところから再創造がはじまることを物語ります。戦争と破壊に注目すると人間の愚かさが目につきますが、花を、互いを愛する人間の姿には希望を見出すことができるのではないでしょうか。

 イスラエルの人々が、エジプトからカナン(パレスチナ)にたどり着くまでに40年。長い荒野での過酷な旅路は、人々が神を試しては怒りをかう、試練の連続でした。しかし同時に、神が怒り、あきれながらも最後まで人々を見放さなかった旅路でもありました。聖書は、迷ってばかりの遠回りの道のりを通して人の愚かさを浮き彫りにしますが、それでも神が人と共に歩み続けたことを語るのです。