毎日の礼拝

毎日のお話

2024/02/22

與那城 初穂(聖書科)

【聖書:コヘレトの言葉 3章 11節】

 

 聖書の「時」には2つあり、計ることができる「時」以外に、一瞬だけれども永遠に残る「時」があります。もし、後者の「時」があらかじめわかっていたら、どうでしょうか。今度戦争が起こるとわかっていたら、多分戦争を止めようとする人はいなくなるでしょう。2011年3月11日午後2時46分、大きな地震と津波が来るとわかっていれば、2024年1月1日午後4時6分の後、4分後にもっと大きな地震がくるとわかっていたら、誰も命を落とさずにすんだのではないでしょうか。けれども、わたしたちにはその「時」を知ることはできません。それにもかかわらず、どこかでわたしたちは、人生なんてこんなもの、と決めつけてしまうことがあります。でも、神が与えられた時をすべて知ることができないということは、そこに未知の可能性も希望もあるということです。代り映えしない今日という日常の中の一瞬が、あなたがわかったつもりになっている人生を後に思いがけない方向へ変えるような時になるかもしれないのです。