のぞみ寮通信

のぞみ通信

2024/02/19

のぞみ通信 2024年2月16日 第286号

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題字 大望館3年 H.Jさん

 

 

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3年生と一緒にラストディナー

 

 

「『心』をつくる『言葉』」 寮長 岩原 寅太郎

 私は、皆さんがご存じのように、高身長です。186㎝あります。この大きな身体は、私が口から入れた「食べ物」からできています。これは私に限った話ではありません。遺伝的・環境的要因で身長に高い、低いの違いが出ることはあっても、「身体」が「食べたもの」によってできあがっているのは皆同じです。

 では、「心」は何からできているのでしょうか。それは「言葉」ではないでしょうか。「心」は「人格」と言い換えることができます。「心」または「人格」、これは私たちの中に入っていく言葉、すなわち、私たち一人ひとりに向けて話され、語られた言葉、または私たち自身が発した言葉によってできあがっている、私はそう考えています。

 学校の礼拝でこんなお話をされた先生がいました。「言葉には人生を変える力がある。日常的に聞こえてくる言葉の中にはプラスなものもマイナスなものも両方存在する。しかし、実はその普段使っている言葉で人生はできているというのだ。『やったらやりかえされる』これはいわゆる因果応報である。それを言葉に置き換えるなら『自分の言った言葉は自分に返ってくる』ということだ。そうであるならば、自分が、みんなが使う言葉はプラスなものであってほしい。」要約するとこんな内容でした。

 「言葉」は「人格」を、「人格」は「人生」をつくりあげます。言いたいこと、伝えたいことは同じです。この先生はお話の中でこんなことも話されました。「私たち人間の脳には意識してコントロールできる『顕在意識』とコントロールできない『潜在意識』があり、圧倒的な比率を占めるこの『潜在意識』は『私』と『他人』を認識しないのです。つまり、主語を認識しないのです。だから例えば、あなたが自分以外に人の不平不満や愚痴を言ったとしても自分の『潜在意識』はその相手を無視して否定的な部分だけを残すというのです。少し怖い話ですよね」と。この先生がされたお話の結論が「自分が、みんなが、使う言葉はプラスなものであってほしい」となったのはこのような理由からです。

 私は以前から「のぞみ寮生」が使う言葉、発する言葉が気になっていました。否定的な表現を含んだ言葉が割と多く聞かれていたからです。「だりー」、「もう無理」、「どうせやっても意味ない」、「もう消えてしまいたい」などです。他者に向けて発せられる言葉にも違和感を覚えることがあります。「まじウザイ」、「むかつく」、「消えろ」などです。弱音を吐くことは必ずしも悪いことではありません。また、相手を心底憎んで発せられた言葉でないことも分かります。むしろ親愛の情が込められている場合があることも知っています。でも、そうした言葉を安易に口にすること、口にし続けることは「心」や「人格」を育む上で決して好ましいことではありません。

 「のぞみ寮」では、毎夕の各館礼拝や日曜の合同礼拝でたくさんの聖書箇所に触れ、そして説教者の話に耳を傾けます。これらもまた「のぞみ寮生」たちの「心」と「人格」を形成する上で大きな働きをしています。

 2024年の新しい年の開始にあたり「のぞみ寮生」には、日々の礼拝を大切にしながら、肯定的な言葉、明るい言葉、丁寧な言葉、優しい言葉、感謝の言葉を多用していってくれるよう願っています。

 

 

 

寮生リレー ~12月 のぞみ寮クリスマス~

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昨年12月 のぞみ寮クリスマスディナーの様子

 

 

「小さな幸せとあたたかい思い出」 H.Y(3年・新潟県)

 寮にはたくさんの思い出があります。みんなで映画をみたり、馬鹿みたいな話をして朝になっていたり、たくさんのくだらない思い出ができました。サッカーのワールドカップで応援のために大勢で騒ぎまくった時は本当に楽しかったです。

 印象の強いことをたくさん経験してきましたが、寮で一番楽しかった思い出として出てくるのは意外と普通の日常です。くだらない話をして、くだらないゲームをして、普通だったら笑えないことでも爆笑するくらいのそんなくだらない寮の日常が私はとても楽しかったです。

 寮のいいところはいつでも人が近くにいるところです。誰かがいつも寮の中にいて、寂しいと感じることはほとんどありません。寮ではあまり暇を感じる時間が少ないです。寮ではスマホが使えず、消灯は23 時。多くのルールがあり、不自由なことが寮の特徴です。だから初めはどうやって暇な時間をつぶそうかと考えていました。しかし、しばらくすると、寮では案外暇な時間が少ないように感じてきました。寮ではいつも誰かが傍にいて、人と話している時間が長く、自分のしたいことをしようとすると時間が無くなります。いつも長期休みに家に帰ると、やっぱり家は落ち着くなあと思う反面、やることがなくて暇だと感じることが多くあります。周りにいつも人がいるというのはとても幸せなことなのです。

 私が寮で一番あたたかいなと感じたのは三年生のフェスの時だと思います。あの時、私はコロナになってフェスに出られませんでした。フェスに出られないことがとても悔しくて少し泣いていました。しかし、屋上から応援させてもらったり、少し写真を撮らせてもらったり、寮の先生も周りの友達もみんな心配してくれて、私が戻って来た時も笑い話になり、人の温かさというのをとても感じられました。

 時間の流れは早いものです。心臓が飛び出るくらい緊張して寮に入ったのがついこの間のようなのに、もうすぐ卒業になってしまいます。私はこれから大学生になって、今とは全然違う生活を送ることになると思います。敬和に入った当初は、寮も学校も嫌で、早く卒業したいとずっと思っていました。しかし今になって、この生活が終わると思ったら、寂しいと思うようになりました。

 どこかで聞いた話ですが、時間の流れを早く感じるというのは楽しいからだそうです。私は寮での3年間をとても楽しく過ごすことができていたのでしょう。おそらくこんな寮での経験は私の人生で二度とないと思います。 それは皆さんもそうだと思います。3年生はこの寮生活を楽しめたでしょうか。1、2年生の皆さんは寮生活に思い残すことのないように、これから楽しんでいってください。

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寮クリスマス前夜、友愛館の飾り付けをする56回生

 

 

「寮生の醍醐味」 S.S(3年・長野県) 

 突然ですが、皆さんクリスマスは何の日か知っていますか。皆さんならもう知っていると思います。私は、「クリスマスがもうすぐやってくるぞ」というこの時期が好きです。クリスマスの讃美歌をみんなで歌ったり、キャンドルに一本ずつ火が付くのを毎週見届けたり、クリスマスツリーを眺めたりして毎年過ごしてきました。まさか敬和に入学してからも教会以外で同世代の仲間と、こんな風にクリスマスを過ごせるとは思ってもみなかったです。

 私は、世間的に高校生がクリスマス礼拝をしてクリスマスを過ごすことは珍しいことだと思っています。こんな経験は他の学校ではできないことです。さらに言うと、寮生はこの時期、商店街にいるサンタかと思う程に忙しくなります。学校がやっと終わったかと思えば夜は寮クリスマスの準備。やっと金曜日かと思ったら土日も寮クリスマスの準備。私は寮生活で行事の準備の大変さに毎年手間取っていました。しかも手の凝ったものを作ろうとするので時間が過ぎてもまだ作業を続ける、なんてことも珍しくありませんでした。「なぜただ働きなのか」という思いも募るし、スムーズに準備が進まないし、誰かと意見がぶつかるし、「残業」しすぎて精神的にも疲れるので、「もういっそコロナかインフルになりたい」と思うことさえありました。しかし、終わった後の達成感と先輩から褒められたことはとても嬉しくて、ここ数週間休日らしい休日なんて一切なかった日々のことが一瞬で忘れられます。だから寮の行事準備というのは、寮生の醍醐味といっても良いと思っています。

 もし私が敬和に進学しない選択をとっていたら、今頃はクリスマスを意識しない夕飯を食べながら家族とMステスーパーライブ4時間生放送を見て、特に体力を消費することなくクリスマスを迎えていたかもしれません。寮とは真反対の「苦労無し」クリスマスです。しかし、イエス・キリストが馬小屋(諸説ありますが)という環境で苦労して生まれてきてくださったように、「苦労有り」のクリスマスの方が「苦労無し」のクリスマスよりも魅力的です。寮では苦労があって、今を楽しむことができているのだと思います。だから、寮の行事準備期間というのはとても記憶に残るものになっており、私の敬和生活を語るうえで欠かせないものとなっています。

 他者のために働くことも、効率よく作業をすることも、苦手なことに取り組むことも、睡眠時間を削ることもこの寮の行事を通して学びました。

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友愛館の飾り付けをお手伝い

 

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めぐみ館3年生による出し物(寮クリスマスにて)

 

 

「イエス様からの贈り物」 Y.S(2年・新潟県)

 2023年度の寮クリスマス礼拝は、受ける側ではなく運営する側として参加しました。その準備期間中、礼拝のテーマや献金先を決めたり、ポスターの作成をしたりと様々なことを準備しました。

 たくさん準備をして迎えた当日。今回は「愛ときせきの贈り物~イエス様からのクリスマスプレゼント~」と題して、日比野則彦さんにお話しとサックスの演奏をしていただきました。日比野さんは、「イエス様からの贈り物」として、ご自身の濃い人生をお話くださいました。その中で、日比野さんが影響を受けた曲や、どん底に落ちた際に作った曲を演奏してくださいました。努力しなければできない演奏と経験を聞くことができて、とても良い時間になりました。

 私は礼拝委員の仕事として、照明と各館で集めた献金の報告をしました。人前に出て話すことが苦手な私にとって大きなハードルです。重大な仕事です。自分の番が迫ってくるにつれ、心拍数がどんどん上がっていきました。ついに自分の出番になり、生まれて初めてステージの上で声を出すことができました。とても緊張しましたが、意外にもスムーズに声を出すことができてホッとしました。その後、先生方に「良かったよ。」と声をかけていただき、とても嬉しかったです。 

 今回、私はイエス様から2つの贈り物を頂きました。1つ目は、礼拝委員のみんなでクリスマス礼拝を作り上げたという喜びです。2つ目は生まれて初めてステージの上で声を出すことができたという経験と自信です。

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寮クリスマス礼拝(日比野則彦さんの演奏と共に)

 

 

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飾り付けの紹介をする大望館1年生

 

 

 

「のぞみ寮クリスマスを終えて」 E.M(1年・東京都) 

 寮クリスマスが近くなってきたのでブロック委員で集まり、どんな飾りつけを作ろうかと話し合いました。今年ののぞみ寮クリスマスのテーマは、「のぞみ寮シネマ」ということで、男子寮では「ザ・ナイトメアビフォアクリスマス」、女子寮は「グリンチ」をモチーフに各館で飾りつけの制作を始めていきました。

 はじめは、自分の中から新しいアイデアは出てこず、他のブロック委員に頼りっぱなしになってしまいました。さらにクリスマス一週間前には風邪を引いて、仲間たちに心配と迷惑をかけてしまいました。しかし、その間もみんなは力を合わせて作業を進め、素晴らしい飾りつけを完成させてくれました。仲間たちの優しさと助け合いの精神に心から感謝しました。

 風邪が治り、飾りつけに参加できた時は、仲間たちと共に作り上げたものを見て、大きな達成感と喜びを感じました。自分の参加が少なかったにも関わらず、無事にクリスマスを迎えられたこと、そしてその楽しさを仲間と共有できたことは、とても素晴らしい経験でした。今回学んだことを生かして、次の行事ではもっと積極的に関わり、この恩返しをしたいと心から思います。

 

 

 

~2年生だけの特別な時間の中で~

 

「人のことをたくさん知ることができた日」 H.Y(2年・新潟県) 

 1年生がスキー教室に行っている間、2年生は鍋パーティをしたりめぐみホールでお泊り会をしたりしました。

 正直、私は寮の行事が好きではないので、最初はあまり前向きな気持ちで参加することはできませんでした。しかし、みんなで作って一緒に食べた鍋はとても美味しかったです。その日の夜、2年生全員でレクリエーションをしました。私は行事に参加して、「意外とこういうことも真剣にするんだな……」と、同学の人の新しい一面を知ることができました。次の日は私の誕生日でした。レクリエーションをした日の夜、0時00分になった瞬間に、めぐみ館のみんなが一斉に私の誕生日を祝ってくれました。これは私の一生の思い出となりそうです。

 はじめは乗り気ではなかった2年生だけの時間も、なんだかんだ、みんなと笑顔で過ごすことができたのでとても良かったです。

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2年生だけのスペシャルディナー 鍋パーティ

 

 

「受け入れてくれる気持ちへの感謝」 S.M(2年・神奈川県)

 皆さんは日頃の感謝を忘れていませんか。私自身も、時折、当たり前のように思っていた人々の優しさに気づき、深い感謝を感じる瞬間があります。寮生活を通じて、特にその感謝の気持ちを強く感じたエピソードがあります。入寮したばかりの頃、先輩から「行事を頑張ることはすごくいいことだよ」と教えてもらいました。その言葉を胸に、一生懸命に頑張っていたのですが、ある時、空回りしすぎてしまい、先輩を怒らせてしまいました。「発言をする前に、一度考えてから話せ」と言われたことをきっかけに、発言する前によく考える大切さを学びました。先輩方の優しさと忍耐のおかげで、私は成長することができました。

 このように、寮の仲間や先輩の受け入れてくれる優しい気持ちには、本当に感謝です。私の未熟さを受け入れ、成長を促してくれたことに本当に感謝しています。

 そして、腹が立つことも多いと思うけど仲良くしてくれる55回生のみんなが私は大好きだし、すごく感謝しています。53回生と54回生が私を育ててくれて、そのすべてを55回生が優しく包み込んでくれていることで、今の私があるのだと思います。

 また、私はこれから来る、新入生たちに対して、私が受けた優しさを同じように返していけるような、立派な先輩になりたいと思います。

56回生集合!

 

 

 

~3年生との別れの前に~

「大好きな3年生」 K.N(1年・新潟県)

 私たち1年生にとって、3年生はとても大きな存在です。

 1月29日、3年生が自宅学習期間に入る日の前日、めぐみ館のみんなで3年生のお別れ会をしました。1年生が中心となり、動画の作成やレクリエーションの企画をしました。その過程で、私はお世話になった3年生との思い出を思い返しては寂しくなっていきました。

 「寮」という、今までの生活と全く違った場所に入る時、3年生の優しさは不安でいっぱいな私にとって、とても大きな「より所」でした。寮が合併してからあまり日が経っていない中で、先輩方はとても複雑な気持ちだったと思います。それでも、私たち1年生を本当の妹のように可愛がってくださいました。

 そんな3年生たちに、今回こうして感謝を伝える機会ができてとてもよかったです。もうすぐ3年生はめぐみ館を巣立っていきますが、大きな心を成長し続けて欲しいなと思います。そして、そんな3年生の背中を追って、私たち1年生はこれから大きな心を育て、いつかは3年生と同じ大きさの心で自信をもって、のぞみ寮めぐみ館の一員だったことを話してみたいです。

 

 

 

~寮務教師の一言~

「節目の時に」 女子寮 小菅 真子

 年明け早々の地震。被災された方々が安心して過ごせるよう一日も早い復興を祈るばかりです。

 不自由な生活を余儀なくされている方の事を心に刻みながら、こうしてのぞみ寮生が共に集い、生活できることは大きな恵みである事を思います。のぞみ寮では、「災害のガイドライン」を作成しています。私達は、いつ起こるかわからない災害に備える意識を高めていかねばと自覚します。「誰かが」ではなく、「私が」考え、行動していく力を生徒たちと共に育んでいきたいと思います。

 3年生は「自宅学習期間」に入りました。1、2年生のこれからが楽しみです。他者のために、一人ひとりがもつ賜物を発揮しながら、希望をもち続け、愛あふれる「のぞみ寮」を築いていってほしいと願っています。