毎日の礼拝

毎日のお話

2024/01/11

Tさん(54回生)

【聖書:コリントの信徒への手紙二 5章 17節】

 

 わたしは中学2年生の時、ALS(筋委縮性側索硬化症)で祖父を亡くしました。祖父のことは大好きでしたが、学校生活が充実し、家族との時間を大切にすることができていなかったと思います。特に熱中していた合唱コンクール当日の朝、祖父が救急搬送されました。祖父のこともコンクールも大切で選ぶことなどできません。苦しい思いの中、コンクール前の授業は休んで祖父に寄り添い、その後学校へ行きました。先生やクラスのみんなが迎えてくれ、いろいろな思いを抱きながら歌ったことは、わたしにとって、大きな出来事であり続けています。

 目標を見失ったり、将来に不安をおぼえることがあります。苦しみ、悲しみに出会うこともあります。しかし、今日の聖書の言葉は、困難も益をもたらすものに新しく変えられると伝えます。困難から逃げるだけなら何も変わりませんが、その時を試練の時と受け止め、神は何を教えようとしているのかと考えることができるなら、わたしたちが新しく変えられる大きな一歩になるのではないでしょうか。わたしもそのことを心に留めておきたいと思います。