今日のランチ

今日のランチ

2022/06/16

今日のランチ(2022.6.16)

もち麦ごはん・厚焼玉子・ひじき煮・けんちん汁・牛乳・ミニクレープ

0616

 

 

 久しぶりにランチを口にした気がする。なんだかんだでお昼ご飯を食べる時間がない自分がいたことに気が付いた。だからと言って、お腹についた贅沢なお肉がそぎ落ちたかというと、そうではない。晩御飯まで我慢しきれない私は途中のラーメン屋さんでラーメン大盛りを毎日のように食していた。そして帰ってから夕食を食べていた。やっぱり敬和のランチはいろんなもののバランスを整えるためには必要なものだ。
 特に今日のランチには大好きなひじきの煮物が添えられている。来月には48歳になる私の頭の毛が、細く薄くなってきている気がしてたまらない今日この頃。そんな私にはぴったりの食材である。

 

 ひと月ほど前に、ランチを食べる場所に「おひとり様専用」が暗黙の了解で設けられているという事実を知った。友愛館の一番奥の窓側の席である。知ったきっかけは、ある女子生徒がランチを食べているときに、「先生あの人たちを何とかしてください」の一言である。しかし、ひと月ほど前の私は「おひとり様専用」の存在を知らなかった。暗黙の了解でそうなってる、その席に1年生の数人の男子が陣取っていたのだ。陣取っていたと書けば少し悪気がある感じがするが、1年生のかれらも暗黙の了解はまだ知らない。空いている席に仲間と座っていただけである。私自身もその生徒たちを何とかしろと言われても、暗黙の了解を知らないその状態では何を注意したらいいのかさっぱりだった。しかし、私に懇願してきた彼女はおそらく、いつものおひとり様席に座ろうとしていた生徒を気遣かった行動であったに違いない。
 ひと月前のその時は、全く理解できなかった私は、彼女の言いたいことをさっぱり理解できず、結果彼女はあきらめて食事に戻った。何も知らなかったとはいえ、彼女の気遣いを無下にしてしまった。今の自分は自戒の念に満ちている。しかし、そうやって周りを気遣い、教師を頼ってくるそんな生徒がいることは本当にうれしい。その思いにあの時しっかり答えることができたならば完璧だったが……。彼女こそなんとも敬和らしい生徒であることに間違いない。

 

 敬和らしいといえば、フェスティバルの最後でもその一幕を見ることができた。最後のエンディングで一番泣いたのは、総合優勝したクラスの総合チーフではなく、残念ながら一番最後になってしまった雲仙連合の総合チーフだ。彼はこらえきれなくなった涙を力いっぱい流しながら、一緒に取り組んできた仲間たちに感謝を述べていた。最後になってふてくされて、悔しくて泣いたのではなく、最後でも感謝の思いがあふれかえった涙だ。あの涙に私の胸も熱くなった。これも敬和らしさの一幕に違いない。

 

 そんな敬和らしさは今も昔もここにはたくさんある。その一つを多く見つけようとする学園生活はたまらなく楽しいものである。

(S.M)