のぞみ寮通信

大望館

2021/11/19

大望館通信 第303号 「大望館テーマ〜ホーム・アーローム(裸の家)〜」

聖書箇所:創世記3:9~10

主なる神はアダムを呼ばれた。「どこにいるのか。」彼は答えた。「あなたの足音が園の中に聞こえたので、恐ろしくなり、隠れております。わたしは裸ですから。」

 

 大望館のテーマは「ホーム・アーロ―ム」です。映画「ホーム・アローン」とかけています。「アーローム」とはヘブライ語で裸を意味します。直訳すると「裸の家」となります。裸の家、大望館53回生は「ありのままの自分でいられる家」と言い換えます。ありのままの自分でいることとは、自分を偽らず、さらけ出すことです。

 ポスターの説明をします。このポスターにはディズニーキャラクターたちが10匹登場します。どのキャラクターがどの大望館53回生か想像してみてください。大望館含め、のぞみ寮には様々な個性を持った仲間が集まっています。そのあらゆる個性を持ったひとり一人が、ありのままの自分の姿で過ごすことの出来る場をイメージしています。

 私たち人間は、見たものによって人を判断してしまいます。悪い行動をしている人は、悪い印象となってしまいますし、良い行動をしていると良い人だと認識します。しかし、これは浅い関係の場合に過ぎません。関係が深くなればなるほど、偏った見方ではなく、様々な面を見るようになります。大望生は目で受ける情報だけでなく、深い関係性の中で、その人のありのままの姿を受け入れられる館でありたいと思います。

 大望生が目指す大望館、それは学年による垣根を越えて、苦しんでいる人にそっと寄り添い、楽しみを全員で共有する、共に歩める館です。しばしば「家に帰りたい」という言葉を耳にします。個人の想いとしては「家より寮にずっといたいと思ってほしい」と願います。なぜならば、集団での生活では様々な気付きが与えられるからです。関係が深くなればなるほど、そばにいてくれる存在がどれほど重要なものであるか気付かされます。一人ですべて出来るようであるけど、なかなかやってみると難しいものです。そんな時、手を差し伸べられる集団でありたいと願います。

 今日の聖書です。創世記を見ると、人間は善悪の木の実を食べたことによって、恐れを覚え隠れます。今日の聖書箇所で出てくる「裸」とは、もともと「神の栄光に包まれている」ことを表すそうです。それが約束を破るという罪を犯すことによって、神の栄光を失ってしまい、恥じることとなります。私は願います。大望館の家族が苦しんでいることを隠してほしくないと。これから大望館は「ありのままの自分でいられる家」を目指し、新たな歩みを始めたいと思います。

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 寮全体礼拝での大望館ブロック長I・K君(2年)のお話を掲載しました。

 大望館52回生の館運営が本格的に始まっています。自分たちの生活にメリハリをつけて、さらに良いものにするため、毎日のように話し合いを重ねています。館内のルールを見直したり、自習時間の過ごし方について考えたりしています。さらに1年生の些細なすれ違いについてそれぞれの想いを聴き、話し合って解決する頼もしい姿もありました。委員会の役割を任せられることで、寮生は急激に成長します。自分に求められていることを自覚して、自分の行動に責任感が出てきます。そうやって成長する姿に後輩たちは憧れを抱き、来年もその先も繋がっていくのです。彼らの姿から委員会活動がいかに大切か、改めて考えさせられるひとときとなりました。