のぞみ寮通信

みぎわ館

2020/11/16

みぎわ館 143号《いつも通りが特別なこと。》

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 2年生Rさん(阿賀野市出身)の礼拝のお話をご紹介したいと思います。

 

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 『昨年度、卒業礼拝が終わったその週末、私は用事があり自宅に帰っていました。そして同時に新潟県内初のコロナ感染者がありました。それをきっかけに突然の休校。最初は学校が休みになり、遊び放題だとウキウキしていました。しかし1日1日が過ぎていくうちに、どんどん暇になっていき、一人で過ごす事がさみしく感じるようになっていきました。仲間と共に朝起き、朝食を食べ、一緒に学校へ行き、礼拝を守り、おしゃべりをし、テレビを観て一緒に笑い……寮生活で当たり前だった一つ一つが、当たり前なんかじゃなく、特別なもの、特別な日々だったことに気がつきました。大好きなみんなと、特別な毎日を送れることをしっかり味わって残りの1年半を過ごしていきたいと今改めて思います。コロナで出来ないことがいっぱいあるけれど、それでもみぎわのみんなと心は繋がっているなぁと感じています。そしてもっともっと強く繋がっていきたいです。』

 

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 つい忘れがちになる、今ある幸せ。それを改めて教えてくれたRさんのお話でした。日々を感謝して送ることは、簡単なことではありません。つい、今を当たり前とすぐに考えてしまい、感謝を忘れてしまいます。でも、私達はコロナにより3ヶ月間も当たり前だと思っていた日常を奪われました。だからこそ、今ある事、仲間と共に一つ屋根の下で過ごせることの喜びを教えられました。この気持ちは忘れずに日々過ごしたいと願います。忘れそうになったとき、こうやってRさんのように「毎日特別なんだよ」と立ち返る場所を示してくれる仲間が居ることも、幸せなことだなぁと思えます。

 写真は11月8日(日)の全体礼拝の様子です。食事委員、整美委員がお話の中でこの1年のテーマを発表してくれていました。毎年、各委員会が礼拝のお話の中でテーマ発表をしてくれます。恒例です。しかし今年はこの機会も危うかったのです。校医のアドバイスでなんとか週1回のぞみ寮生全員が友愛館に集えるようになり、この発表の機会も持てることになりました。やっぱり「いつも通り」「毎年のこと」って、普通ではなく特別なのだと思わされています。

 顔をつきあわせていると、同じに思える毎日を送っていると、その一つ一つを雑に扱いがちです。面倒くさくなり、腹が立ち、足りないところ出来ないところに目が行き否定したくなってきます。それは人間だから仕方ないことなのかもしれません。でも、そういう時こそ補い合い、支え合って、「特別なこと」なのだというところに立ち返り、喜びを感謝を持って歩める集団でありたいと祈ります。

 敬和学園はキリスト教の学校です。ここで学ぶ一番のことは「愛する」ということでしょう。人を愛し、そのことで自分が満たされて歩めるよう、いつもお祈りしています。