自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2025/09/18
【聖書:ルカによる福音書 12章 6-7節】
「五羽の雀が二アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、神がお忘れになるようなことはない。それどころか、あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」
ルカによる福音書には、2アサリオンで売られている5羽の雀が、マタイによる福音書では、1アサリオンで売られている2羽の雀が出てきます。5羽セットであれ、2羽セットであれ、雀は一羽では売れないほど安い食料でした。5羽セットの場合、1羽は他のスズメより小さくて弱っていておまけだったかもしれません。イエスにとっても、身近な食料だったでしょう。その雀を指して、この雀1羽も、神は忘れることはない。だから、困難な中にあっても怖がらなくても大丈夫、あなたがたはとても大事な存在なんだから、と伝えています。
わたしたちは、多かれ少なかれ、他の人から高い評価を得たい、何者かになりたい、とあがきます。そのために努力することは良いことです。ただ、何者でもない自分は自分ではない、評価されない自分は価値がないのか、といえばそうではありません。やなせたかしさんは絵本の中で無名で、力もないけれど、大事な働きを担える顔のない「あんぱんまん」を描きました。このとても大事で愛される存在は、わたしたちの姿にも重なるように思うのです。