毎日の礼拝

毎日のお話

2025/06/05

野間 光顕(寮長)

【聖書:使徒言行録 2章 1-4節】

「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」

 

 

 4月から大阪の夢洲で大阪・関西万博が開催されている。点在するパビリオンでは様々な国々や企業が趣向を凝らした展示を行っているが、中でも特に注目したいのがイタリア館‼ ここには2世紀に作られたファルネーゼの「アトラス」やミケランジェロの「キリストの復活」、カラヴァッジョの「キリストの埋葬」に注目が集まっている。他の館の展示にある大画面の映像より、時代を超えて多くの人々に力と感動を与えてきた芸術作品の方に心が動くのは、そこに何か『本物』があるという証なのだと思う。

 来週に本番を控えたフェスティバル、100人もの連合を牽引する3年生、特に様々な部門のチーフを担当する皆さんは、様々な苦しみや悩みを抱えている事と思う。しかし、その苦しみや悩み、納得のいかない経験こそが、フェスティバルに参加する一人ひとりを育て、今まで気づかなかった隣人や自分との出会いを生み出す。

 今日の聖書個所も「五旬祭」という有名なお祭りの場面だ。十字架上で死んだイエスの背後で、失意や不安から進むべき道を見失っていた弟子たち。しかし、神の力である「聖霊」が下ると、恐れの中にいた弟子たちは、燃えるような聖霊の力を原動力にして鍵のかかった扉を開け、多くの人々の前で堂々とイエスを主と証していく。これこそが現在世界中に点在するキリスト教会の出発点である「聖霊降臨」の物語だ。

 教会のカレンダーでは次の日曜日が「ペンテコステ=聖霊降臨日」と呼ばれ、教会の3大祝日の一つと定められている。心や体に疲れを覚えている人は、ぜひ次の日曜日に教会の礼拝に出席してみて欲しい。燃えるような舌…でなくとも、敬和を根底から支える見えない神の力、聖霊の働きを感じる心のエネルギーが必ず与えられると思う。